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金山寺味噌 さんのレビュー一覧 

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     2015/07/08

    LoVendoЯのメジャーデビューシングル盤。2年間のインディーズ活動を経てバンドとして熟成されてきて、満を持してのメジャーデビューである。『いいんじゃない?』は中島卓偉氏提供の切れ味鋭いストレートなロックチューン。『普通の私 ガンバレ!』はつんく♂Pが作詞を担当した楽曲で、青春を生きる「普通の私」たちへの応援歌ともいうべき力強いナンバー。れいなのしなやかで華のある歌唱は相変わらずすばらしいが、おかまりもかなり表現力が向上し余裕ある歌唱になってきていて頼もしい。DVDのほうは両曲のMVと2015年3月5日の新宿BLAZEでのライブの一部が収録されている。表情豊かな魚住ねえさんのギターと、クールビューティーな茉凜のギターの対比が面白い。

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     2015/06/20

    1992年11月15~17日、ミラノ、アバネッラ劇場での収録。ジュリーニはミラノ・スカラ座管弦楽団とのコンビでベートーヴェンの交響曲の全集録音を目指したが、老齢による衰えから全集を完成させることなく引退してしまった。この『英雄』はその録音集からの分売。極めて遅めのテンポ設定で、ゆったりと、なだらかに進んでいくユニークな演奏であり、特に第1楽章が象徴的だ。ゆっくりしていても濃厚ではなくむしろスッキリとして清澄であり、人生の終盤を迎えつつある老芸術家の境地の高さ、含蓄の深さを堪能できる。音質はまずまず。

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     2015/06/14

    無期限活動停止を宣言したBerryz工房の最後の4日間を記録したBD6枚&CD2枚のコンプリーション・ボックス。おまけとしてミニ写真集も付いているボリュームたっぷりの内容である。日にち順に書いていくことにしよう。

    【Berryz工房祭り】
    2月28日と3月1日に東京・有明コロシアムで行われたBerryz工房のトリビュート・ライブ。2月28日分はDisc5&6、3月1日分はDisc7&8にそれぞれ収録されている。Berryz工房の晴れの門出を祝おうと同期の℃-uteを筆頭としたハロプロ各グループが総出演、3月1日にはサプライズゲストとしてモーニング娘。OGの飯田圭織・吉澤ひとみ・石川梨華が登場するという贅沢なキャスティング。2日間とも基本的な構成は同じで、第1部はハロプロ各グループが自分たちの持ち歌を披露、第2部はベリメンと各グループメンバーとのコラボやベリの楽曲のカバー、Buono!のミニライブ、第3部が主役ベリの登場、という順番である。武道館ライブではやらなかった楽曲も大分セットリストに入っていてベリの11年の歴史の厚みを感じさせる。惜しいことにりーちゃん(菅谷梨沙子)が体調を崩してしまい全力のパフォーマンスとはいかなかった。映像で見ていても辛そうな感じだったがそれでも今自分にできる精一杯のパフォーマンスをしようと努めるりーちゃんの健気な姿には胸を打たれた。1日目のキャプテン(清水佐紀)への「おぱよコール」にはちょっと受けてしまったけど(笑)。ももち(嗣永桃子)のMCの切れ味の鋭さはさすがだ。2日目には先輩OGやハロプロ各グループのリーダーによる「卒業セレモニー」が。送辞を読む矢島舞美が感極まって号泣してしまい、涙が止まらない舞美の所へキャプテンが駆け寄って抱きしめ、笑顔で頷き合う姿は感動的である。ベリの気合いの入ったパフォーマンスはさすがで、十分に堪能できる。

    【Berryz工房祭り後夜祭】
    3月2日、東京プリンスホテルにて開催された抽選で選ばれたファンを招待してのイベントのダイジェスト映像。Disc2に特典映像として収録されている。みや(夏焼雅)プロデュースの”夏焼きそば”を本人が手売りしていたり、悪魔の扮装をしたももちが会場をねり歩いたりと「すっちゃかめっちゃか」な構成。見ていても楽しそうなイベントだった。

    【Berryz工房ラストコンサート2015 Berryz工房行くべぇ〜! 】
    3月3日、武道館でのラストライブ。Disc1&2に収録されている。スカパーの生中継やライブビューイングなどで内容は広く知られているのでくどくど書くのはよそう。カメラアングルなどは生中継版よりも見やすくなっていて作品として完成されているな、という印象。内容はすでに分かっているはずなのに見るとやっぱり感動してしまう。オープニングアクトでカントリー・ガールズとJuice=Juiceが歌った後にすぐに出てこなかったのは後で判明したことだが、バックステージにやってきたつんく♂Pがメンバー宛ての手紙を渡し、感極まったメンバー達が号泣してしまい気持ちを落ち着けるのに時間がかかってしまったのだ。それをおくびにも出さずに登場し全力のパフォーマンスでファンを堪能させたベリメンたちはさすがである。ただ、りーちゃんのコンディションはやはり万全ではなく、ラストの『Love together!』では涙と喉のかすれでしぼり切るように歌っていたがそれがかえって見る者の涙を誘う。普段滅多に泣かない茉麻の涙も印象的だった。

    【武道館ライブCD】
    武道館のライブ録音の2枚組みCDアルバムである。アイドルのライブ録音のCD化というのは珍しいが、それができるのは「口パク」に頼らずに生歌にこだわり、歌唱力を磨いてきたハロプロならではであろう。

    Berryz工房の皆さん、お疲れ様でした。次なるステージでの活躍を大いに期待いたします。

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     2015/06/08

    16歳となり、ちょっとだけ大人っぽくなった佳林ちゃんの瑞々しい魅力が詰まった
    2冊目の写真集。顔立ちからやや幼さが抜け、シャープになった印象がある。ただ、髪を短くしすぎかな、とも感じた。もう少し長いほうがよりかわいいと思うので、星1つ減点。

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     2015/05/25

    3代目三遊亭小圓朝(1892〜1973)は江戸落語の保守本流とも言うべき噺家であった。父親兼師匠の2代目小圓朝はかの伝説の巨匠「大圓朝」こと三遊亭圓朝一門の高弟で一時は三遊派の頭取も任された実力者だった。息子の3代目小圓朝も子供時分から落語の世界に入り、晩年の「大圓朝」にもかわいがられたという。さらに4代目橘家圓蔵や4代目橘家圓喬、3代目柳家小さんといった名人たちからの薫陶も受け、1927年父の名跡を受け継いだ。毛並み、経歴からいえばまさにサラブレッドであり、売れてしかるべき噺家であった。

    しかし3代目小圓朝は売れなかった。同世代の桂文楽、古今亭志ん生、三遊亭金馬、林家正蔵(彦六)、三遊亭圓歌らが次々と売れていき、下の世代の三遊
    亭圓生、春風亭柳橋、桂三木助、5代目柳家小さんにも抜かされ、晩年になっても寄席では浅い出番のままであった。やがて病に倒れて現役を引退、消えるようにこの世を去った。今ではほぼ忘れさられた存在となっている。私は落語の録音を聴くのが好きでいろんな噺家の録音、録画を視聴してきたが、小圓朝の録音を聴いたのはこのCDが初めてであった。

    江戸落語の保守本流を受け継いだ噺家らしく、小粋で洗練された、小ざっぱりとした江戸前の芸である。歯切れのよい口調で本寸法の江戸ことばをしゃべ
    り、リズムも軽快である。端整な楷書の芸風でとても聴きやすい。ただ、上記の売れた人たちと比べると「これぞ小圓朝」とも言うべき強烈な個性、特徴に欠ける感は否めない。淡々としすぎていて、もう一押しすればもっと受けるのにというところでも押さずに流してしまう。昔の江戸落語界ではやたらに客を爆笑させるのは下品で、一つの噺で2、3回クスッと笑わせるぐらいで良いとされていた。小圓朝はその教えを忠実に守り、自分でもそのように言っていたそうだ。時流に合わなかったということだろう。昔ながらの伝統を固守し基礎がしっかりしていて変なクセがないため、落語の教科書としてはうってつけである。小圓朝は優れた稽古台(お稽古の先生)であり、若手の噺家や大学の落研部員たちに稽古をつけることを好んだ。特に東大の落研の指導には熱心に取り組んでいたという。このCDも落研の学生の教科書としては十分におすすめできる。

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     2015/05/12

    マリア・カラスはプッチーニの『トスカ』を2度録音している。1度目は1953年、カラス30歳の時のもので、巨匠サーバタの万全のサポートのもと全盛期のカラスが炎と燃え上がるような凄まじい歌唱を披露していて、『トスカ』の古典的名盤として名高い。しかしカラスの全盛期は長くは続かず、自身の声の衰えを自覚した彼女は1965年にオペラからの撤退を表明する。彼女が最後のオペラとして選んだのは愛着のある『トスカ』で、2度目の録音も実施された。

    1964年12月&1965年1月、パリ、サル・ワグラムでのセッション収録で、カラスとしては数少ないステレオ録音である。相手役カヴァラドッシはカルロ・ベルゴンツィ、敵役スカルピアは旧盤と同じくティート・ゴッビ、指揮は若き日のジョルジュ・プレートルと共演者も豪華である。カラスの歌声は旧盤ほどの輝きはないのだが表現力の巧緻さ、演技の陰影の深さはさすがで、歌声だけでなく美貌や演技力においても抜群の存在だったカラスの貫禄である。ベルゴンツィの清新なカヴァラドッシ、カラスの公私にわたる友人であった「名優」ゴッビの重厚なスカルピアも聴き応えあり。当時40歳のプレートルの指揮は明晰で熱気があり、後年の大成を予感させるもの。音質も当時の旧EMI録音としてはまずまずのレベル。

    マリア・カラスは1965年7月5日のコヴェントガーデン王立歌劇場における『トスカ』を最後にオペラから去った。伴奏指揮を担当したのは彼女のお気に入りのプレートルだった。

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     2015/05/03

    まず、間違いを一つ指摘しておきたい。日本の代理店のインフォメーションではなぜかモノーラル録音として紹介されているが、一聴すれば明らかだがこれはれっきとしたステレオ録音である。タワーレコードの店内レビューではちゃんとステレオ録音だと紹介されていたので、HMVさんには速やかな対応を望みたい。若干オフマイク気味ではあるものの、1959年のライブ録音(本当かな?)としては良好な音質に驚かされる。演奏はというといかにもいぶし銀の堅実で質朴なブルックナー。スケールは中型くらいだが、ビュンテという指揮者の職人気質は十分に聴取できる。
    ビュンテという指揮者は決して日の当たる存在ではなかったが、しっかりとした実力の持ち主であることが理解できる音盤。

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     2015/05/01

    1991年11月29日、ミュンヘン、ガスタイクザールでのライブ収録で、楽譜はハース版を使用。全曲演奏時間は62分で、テンポ設定はチェリビダッケらしくやや遅めだが、他の曲の「超極遅」なテンポ設定に比べると彼の演奏としては常識的な部類と言える。「ブル6」はブルックナーの交響曲の中では目立たない楽曲だが、この曲独特のリズミックな歌謡性をメリハリの効いた豊麗な響きで表現していてさすがの手腕である。第2楽章アダージョの粘っこさ、終楽章の劇的な盛り上がりは聴き応えあり。音質も非常に良好。

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     2015/04/26

    レスピーギの代表作の一つである『リュートのための古風な舞曲とアリア』は、16世紀から17世紀にかけてのイタリアの作曲家たちが残したリュート演奏用のための楽曲に華麗なオーケストレーションを施したもので、古い舞曲の形式を取りながら豊麗な近代管弦楽の魅力も同時に堪能できるというユニークな作品である。三つの組曲から成るが特に第三組曲、とりわけ「シチリアーナ」は広く親しまれている。第三組曲だけ抜き出して録音されたり実演で演奏されたりしていて、全曲演奏は意外と少なかったりする。この小澤征爾盤は貴重な全曲盤の一つである。

    1975年10月〜1978年4月、ボストン、シンフォニー・ホールでの収録。小澤征爾という指揮者は近現代の作品において本領を発揮するタイプの人だと思われる。彼の楽譜を徹底的に読み込む勉強熱心さとスマートで丁寧な音楽造りという個性は、近現代の作品において最良の適性を見せている。このレスピーギの作品でもバランスの取れた丁寧で隙のない演奏で、手兵ボストン響から厚みのある優雅な響きを引き出すことに成功している。音質も非常に良好。

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     2015/04/26

    1968年8月18~22日、スイス・サンモリッツ、ヴィクトリアザールでのセッション録音。カラヤン指揮によるモーツァルトのホルン協奏曲全集というと、伝説の天才デニス・ブレインをソリストとした1953年盤が余りにも有名だが、こちらは2度目の録音でステレオ録音なのが強み。ソリストのゲルト・ザイフェルトは当時のベルリン・フィル首席ホルン奏者。ブレインほどの圧倒的な輝きとはまた違った、渋いいぶし銀の響きはいかにもドイツ人演奏家といったところ。カラヤンが紡ぎ出す豊麗優美な音楽に乗って、高度で堅実なテクニックを披露している。音質良好。

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     2015/04/26

    2001年から2003年にかけて録音されたエド・デ・ワールト指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団によるラフマニノフの交響曲・管弦楽曲全集。オランダ、ヒルフェルスムのオランダ放送フィルスタジオでのセッション収録。最近はこうした全集録音はライブ録音で済まされることが多いので、こうして時間をかけてセッション録音を行う姿勢は評価すべきであろう。まず特筆すべきは気持ちいいほどの音質の良さ。EXTONの録音技術の高さを知らしめるには十分すぎるほどの、非常にいい音である。SACDだから当然といえば当然なのだけれど、それでもそう言わずにはいられないほどの音質である。演奏内容も素晴らしい。甘ったるくならないように適切に抑えつつ、ラフマニノフの優美で感傷的な旋律を明朗で品良く表現している。それでいて力感も不足しておらず、中身もギュッと詰まっていて聴き応えあり。名オーケストラ・ビルダーとして有名なワールトの腕の冴えを堪能できる。改めて、SACDの威力には感心せざるを得ない。

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     2015/04/26

    Juice=Juiceのニュー・シングルは両曲ともこれまでの彼女たちにはなかった感じの楽曲で、歌唱力、表現力が向上したからこそ新しい挑戦ができるのであろう。『Wonderful World』はスケールの大きい「歌い上げる」系の爽やかな青春ナンバー。なにげない小さい幸せが世界全体の幸せへとつながっていくんだ、と伸び伸びと歌い上げていく。曲を作ったのはイイジマケン氏だがその世界観はつんく♂Pがこれまで楽曲で提唱してきた世界観と同一のものと言える。一方『Ca va ? Ca va ?』は1960〜70年代あたりのフレンチ・ポップスを思わせる小粋な楽曲。アコーディオンが活躍していていかにもフランス風味だ。曲の最後で宮本佳林ちゃんがつぶやく「ジュテーム・ビアン」は日本語に訳すると「とっても大好き!」となる。新境地をどんどんと開拓していくJuice=Juiceにこれからも目が離せない。

    4/20付オリコン週間シングルランキング初登場第1位、3万4千枚。モーニング娘。以外のハロプロ所属グループ(派生ユニットを除く)でのウィークリー1位は初の快挙!おめでとう!!!

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     2015/04/26

    フクちゃん(譜久村聖)リーダーの新体制となったモーニング娘。’15、12期メンバーのお披露目シングル盤。つんく♂Pが声を失った事実を公表した直後にリリースされたシングルだけに、彼が手がけた『青春小僧が泣いている』と『夕暮れは雨上がり』を聴くと、いろいろと考えさせられ胸に迫るものがある。『青春小僧』の歌詞に引用された「いろは歌」、『夕暮れは雨上がり』でのまるで自分で自分に言い聞かせるような内容の歌詞、おそらくつんく♂Pは相当な葛藤を経てきたんだろうな、と思わされる。しかし彼は生きるという決心をしたわけで、物悲しさの中にも前向きな意志が感じられる。『夕暮れ〜 』でのまーちゃん(佐藤優樹)のイノセントな歌声が一層切なくさせる。「エアピアノ」での活躍も見どころ。劇場版プリキュアの主題歌となった『イマココカラ』は打って変わって多幸感あふれる明朗快活なナンバー。初センターとなったおださく(小田さくら)の堂々とした立ち居振る舞いが見ものである。

    付録DVDは『青春小僧』MV。撮影当時脚を負傷していたズッキの代打としてJuice=Juiceの宮本佳林ちゃんが入ってパフォーマンスを務めている。異例のことだが何の違和感もなく溶け込めていてさすがである。12期メンバーではやはりまりあ(牧野真莉愛)の圧倒的な「華」が目を引く。オリコン週間チャート第2位、10万枚越え。新体制のスタートとしては健闘と言っていいだろう。

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     2015/04/26

    1973年12月&1974年6月、ミュンヘン、ヘラクレス・ザールでの収録。リリース以来、『スラブ舞曲』の決定盤として聴き継がれている名盤である。「ドヴォルザークの使徒」としてその作品の普及に尽力してきたクーベリックの風格ある指揮が聴き応えあり。熱意はありながらもバランスは取れていて、いい意味で中庸な演奏と言える。クーベリックによって鍛えられた手兵バイエルン放送交響楽団の豊潤なアンサンブルも美しい。音質良好。

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     2015/04/26

    ベルリン・フィルにとってモーツァルトの作品は伝統ある重要なレパートリーで、フルトヴェングラー、ベーム、フリッチャイ、そしてカラヤンなど名指揮者のもとで様々な演奏を披露してきた。カラヤンの後継者となったクラウディオ・アバドが就任直後の1990年から1994年にかけて録音したモーツァルトの交響曲・合奏協奏曲・管弦楽曲を集めた4枚組みのアルバムである。アバドは特に伝統に捉われることもなく精妙で繊細、軽快なモーツァルトを聴かせてくれる。評論家筋の評価は必ずしも芳しくはなかったが、アバドは自分の解釈に自身を持っていたようだ。ベリンを去ったアバドは自らモーツァルト管弦楽団を結成し、このベルリン・フィル盤で披露した精妙で繊細、軽快なアプローチを基本としてそこに古楽奏法を取り入れさらに緻密な演奏解釈を世に問うていた。音楽家としてのアバドの信念の結晶ともいうべきアルバム。

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