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zap さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/09/17

    演奏の素晴らしさについては、今さら言を要しないだろう。
    音質もSACDとなって格段に良くなった。
    ただし、第6楽章20分過ぎにある、右チャンネルからのノイズ―これはSCRIBENDUM盤でも残っている―は(軽微になったと思われるが)、依然として残っている。残念ながらマスターに起因するものなのだろう。ただ、このノイズを別にしても、音質的に買い換えの価値は十二分にあるだろう。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/08/14

    トイピアノといえば、メルヴィンの妹、マーガレット・タンが弾いたアルバムがまず思い浮かぶ。マーガレットがアヴァンギャルドな音素材としてトイピアノを扱っていたのと塚谷は全く方向性が異なる。
    トイピアノで問題となるのはまず一番に音程だろう。どう楽器を選んでどう調律するのか。塚谷水無子の選んだ方法は想像と正反対かつ得心のゆく方法だった。70台以上集められたトイピアノをオルガンのレジスターさながらに、各変奏、さらには繰り返しごとに選択し演奏してゆく。中には音程のおかしなものもある。タッチや反応の違いも聴き取れる。音痴な子、反応の鈍い子、声だけはやたら大きい子、でも、「ひとりひとりが個性」なのだ。それらの「子供たち」を慈しむように、そしてなにより楽しそうに「水無子先生」は奏でてゆく。塚谷水無子の解釈ベースはグールドのそれに近い。ひどく興味深いのは、その解釈ベースに楽器じたいが「そんなふうにはやらせないぞ」と異議を唱えてくることだ。楽器との対話とはこういうことを言うのだろう。麗しくも愛おしい名盤。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2019/04/25

    ヘンゲルブロック盤と同様、国際マーラー協会版を使用しているようである。かつてのモリス盤や若杉盤のような、いわゆるハンブルク稿の特殊さ、空虚さ、いびつさをロト&レ・シエクルがどう処理するのかを求めるとしたなら肩すかしにあう。演奏は艶やかで美しい。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/07/25

    このプロジェクトがいかに大変だったか、
    それはライナーにある、A・フィッシャーの録音開始時と終了時のポートレートに表れている。
    髪が……

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/02/12

    冒頭でいきなり弦がポルタメントをかましてきて仰天する。でもそんなのは序の口。テンポは主題どころか楽節ごとに揺らしまくるわ、ものすごいクレッシェンドやアクセントかけてくるわで、どうしちゃったんだシュトリンツル。まるでクルレンツィスじゃないか。影響受けたか? 7番や8番の頃はこうじゃなかったはずだ。しかし、一番吃驚するのは最後の最後だ。ど派手にシンバルがジャーーン!シンバルは一か所のはずだぞ。どういう譜面なんだ?!

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/10/17

    そのテンポで聴き手を異世界に誘うバタゴフの演奏。パルティータ4番と6番で二枚組という点でもこのCDが尋常でないことは察せられるだろう。パルティータも異世界の演奏なのだが、それを越えて4番の余白に収められた「主よ、人の望みの喜びよ」が凄い。演奏時間なんと13分! しかし、これほど沁みる演奏があったろうか。この一曲のためだけにこのCDを買っても惜しくない。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/05/10

    演奏は既出の交響曲第1番と第2番、第7番とウェリントンの勝利同様大変すばらしい。しかし、1枚目2枚目ともに演奏自体がまったく同じものなのに、ナレーションで独語版、英語版をつけて2枚組でこの価格、というのは解せない。英語版がRESOUNDという企画に沿ったものなのか、という点も私にはわからない。

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  • 10人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/12/10

    ムジカ・エテルナって古楽器オーケストラだったよな。聴いててまず思うのは、そうした同時代楽器的な響きがほとんど感じられないことだ。現代楽器の演奏と言ってもたぶんそう思えてしまうほどで、その点楽器のもつ音色を意識したロト盤とは全く方向性が違う。楽譜が1948年版を用いているのも関係してるかもしれないが、解釈的にはロトよりもずっとオーソドックスだ。「春の祭典」は、若い指揮者がとにかく勢いにまかせて演奏するというアプローチは好ましく、この演奏もそれに叶っている。しかし、これ一曲のみというのは、強気というかなんというか。対照されるもう一曲、例えば「アポロ」くらいあってほしい。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/09/26

    つくづくこの第四楽章は難しい。例えばザンデルリンク盤では、それまで峻厳な音楽を奏でていたはずなのに、とたんに第四楽章に至って、バーンスタインの旧盤、あるいはロジンスキー盤のような急テンポで、それまでの積み重ねはどこへ行ったんだとばかりに駆け抜けてしまう。ぶち壊しだ。このチェリビダッケ盤でも、冒頭のティンパニの音程からおかしい。それはライブゆえの瑕だと譲ったとしても、その後もテンポもかなり揺れ動いてそれまでの音楽の流れとはかなり異なる。こういう落とし所を狙っていたのかかなり疑問が残る。はっきりいってこの頃のスウェーデン放送響は上手くない。第一楽章から第三楽章までは、特異でそれこそ他では味わえない世界を繰り広げているだけに残念だし気にかかる。第四楽章をメインに聴きたい方にはお薦めしない。第9番はかなり粗い。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/01/22

    ひさいち氏の言われるところはとてもよくわかる。思うにシューベルトの「冬の旅」は「純文学」なのだ。だから、さらりと聞きながすのは難しい。いままでの演奏のほとんどはこの路線だった。しかし、パドモア&ルイスのによる強い(濃いではない)表情付けは、この曲を「大衆小説」として扱おうとしているように思えた。残念ながら個人的には共感できないのだけれど。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/11/14

    ます、CD2を聴いて欲しい。このモーツァルトとベートーヴェンにこのBOXの方向性が全て示されているように思えるからだ。これらの曲は、最近では同時代楽器で演奏されることが多い。そしてこちらもそれに慣れっこになっているところがある。同時代楽器による演奏は、その時代の音を再現するためものでは既にない。そこに求められるのは響きの新鮮さであり、同時に素朴さでもある。しかしそれが現代楽器に対するアンチテーゼであるという意味は動かない。では、現代楽器とは何なのか、何が出来るのか、レ・ヴァン・フランセの演奏は同時代楽器偏重の流れへの敢然たる異議申し立てである。現代楽器は歴史とともに進化した、そして表現力としてここまで行き詰めることができる、さらに、その先もあるであろうことまで含めて、レ・ヴァン・フランセは、いまありうる可能性を全て詰め込んできた。メンバーは現代楽器を自在に吹きこなすだけではない。そのニュアンスの向こうにそれまでの楽器の進化が見て取れる。とんでもない連中だ。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/07/16

    前作のバルトークやラヴェルと同様、お国もの?何それ?といった感じで、なんでもエスニックな自身の色に染め上げる妖しい魅力たっぷりのこのコンビ。それがいよいよ「シェエラザード」だ。ベタすぎる? 相変わらず濃い演奏だなと思いつつ聴いていると、第一楽章が終わったところで聞き慣れない弦楽器のメロディーが。ライナーを見てみるとウードによる即興演奏らしい。第三楽章と第四楽章の間にもカーヌーンの即興が入る。嫌が応にもオリエンタルな雰囲気が漂う。「コーカサスの風景」では原曲のコールアングレの旋律がネイ・フルートで奏されて、これはなかなかいい。酋長の行列もトルコの打楽器が加わっている。今回は東西融合がコンセプトらしい。しかし、そうまでせんでも充分エスニックなのにとは思う。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/07/16

    なるほどブーレーズ旧盤のコンセプト(特に拍節面での分析的解釈)をカラヤンで(徹底的に流麗な美音で)やってみました、ということか! これは新しい…ってむしろ無茶ぶりだろ!おいっ!

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2014/07/16

    「春の祭典」を初演時のスコアで同時代楽器でやって…って、当時こんなに上手いはずないだろ!とまず突っ込みたくなる。だが、ロト&レ・シエクルの場合、とりあえず同時代楽器でやってみました、という部分が売りなのではないし、スキャンダラスな初演時の再現を試みているわけでもない。彼らの真骨頂は同時代楽器を用いることで立ち現れる響きや特に音色への感性につきる。今回、バソンやコル、小トロンボーンなど管楽器に注意がいきがちだが、実は管のいい意味での薄く透明な響きにからみあう弦とのバランスこそが聴きどころだと思う。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/12/14

    通常の第1番から第4番だけでなく、フラグメントのK.494b、録音がめったにない、第1楽章のみの変ホ長調の協奏曲K.370b、それにコンチェルト・ロンドのK.371、第1番のロンドK.514は、旧来のジェスマイヤー版に加えスティーブン・ロバーツ校訂版も収録。第4番も新校訂譜を使用し、とにかく至れり尽くせり。現状モーツアルトがホルンとオーケストラのために書いた曲すべてが網羅されている。資料的な価値が高いだけでなく演奏も素晴らしい。モンゴメリーはハルステッドの弟子だけあって、近来のストップによる音色変化をできるだけ目立たせないよう吹く風潮とは違う、バウマン寄りのスタイルで個人的には好みだ。それにしてもこれがライブ録音であるのにも驚く。面白さという点で正直もっと遊びがあってもとは思うものの、ナチュラル・ホルンによるモーツアルトの全集としてファーストチョイスに推薦したい演奏だ。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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