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ねずみ さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/06/28

     数多くの映画主題歌がヒットした 1977年の中でも秀逸の作品が、バーブラ・ストライサンドが甘いハイトーンでドラマチックに歌い上げる「愛のテーマ」でした。
     個人的には「Evergreen」というよりも、「Love Theme From ”A Star Is Bone”」の方がしっくりとくる、ミュージカル映画(あるいは単に”音楽映画”)のサウンドトラックであることを宣言したメイン・テーマ曲、という印象を強く持っています。
     この曲を聴く度に、セピア調のジャケット写真とシンクロして、この曲がビルボードのチャートを駆け上がっていた 1977年の早春の甘い香りと、胸が締めつけられるような何とも言えない切ない想いが蘇ってきます。

     アルバム自体は、映画の中で歌われるオリジナルの楽曲を集めたもので、1曲1曲がしっかりと作り込まれていて、聴き応えのある作品集に仕上げられています。クリス・クリストファーソンのソロ作品も含めて捨て曲は一切なく、年間アルバムチャート上位にランクされていたという事実が、その実力のほどを物語っています。

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     2013/06/28

     およそ20年前にリメイク+リアレンジされた初期の角松作品集で、しかも、オリジナル・アルバム未収録曲を多く含む、ある意味レアもの集的なベスト盤となっています。
     多くの作品は、角松氏自身のお気に入りで、しかも1993年の技術と感性で再現されたものとなっていて、これはこれで大きな収穫なのですが、欲を言えば、アルバムに収録されていないナンバーのオリジナル・テイク集のようなものを期待したいところです。アルバム・テイクは当然アルバムで楽しむとして、シングル限定や12インチ盤のB面収録曲など、個人的にCD化してほしい隠れた名曲が結構あるのです。
     契約の問題や、何よりも本人の意向等、レアリティーズ作品のリリースには高いハードルがあるのかもしれませんが、今となってはアナログ盤を漁るしかない「Fly By Day」など、リリース当時のフレッシュな歌声と懐かしい80年代の空気感にどっぷりと浸かりたい、という欲求もあったりするのですが…。

     昔の名曲を今の感覚で蘇生させる錬金術のような仕事と併せて、マスター・テープに眠っているピュアでレアな音源のデジタル化の方もお願いしたいものです。

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     2013/06/23

     ようやく80年代のアルバムまで再発企画が辿り着きました。
     このアルバムの個人的なハイライトは、何と言っても「朝が来るまで…」、この曲に尽きます。

     その昔、松任谷正隆さんのラジオ番組のオープニングに使われていました。甘く切ないフェンダー・ローズの音色とロバータ・フラックの語りかけるようなソフトでやさしい歌声が、アダルト・コンテンポラリー・テイストいっぱいのプログラムの始まりにぴったりの楽曲でした。朝の来ない夜はない、そんな”希望の光”のようなものを与えてくれる、自分にとっては”癒し”の一曲です。

     Forever Young Serise の 89年盤が相当くたびれてきたので、同じように聴き過ぎて劣化が目立つ 97年盤の『愛のためいき』と一緒に、今回の紙ジャケット盤を購入しようと思っています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/06/13

     シングル2曲でお腹いっぱい…、とアルバムはずっと敬遠してきましたが、偶然耳にした懐かしの全米TOP40の「Some Like It Hot」が火付け役になり、カバー曲を聴いて好きになったアイズレー・ブラザーズの「Harvest For The World」も収録されているということで、この度の廉価再発に併せてようやく購入いたしました。

     自分にとっては、実に30年近く対戦を避けてきたアルバムとの初対決です。
     結果は完敗。レーザービームのようなエネルギー照射の連続攻撃に、無抵抗のまま見事にやられてしまいました。

     中身の方はといえば、ロックの名盤のいくつかがそうであるように、このアルバムの収録時間は短く、ストレートでスタイリッシュな楽曲がコンパクトなサイズにまとめられているにもかかわらす、一気に聴けて、しかも十分なカロリーを消費することができる、まさに、いい汗をかかせてくれる1枚、といった印象を持ちました。

     とにかく、”お熱いのがお好き”なホットな輩にはたまらない1枚です。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/06/13

     南太平洋の楽園=イゾート・アイランドにいるような気分にさせてくれるコンテンポラリーなイージー・リスニング集(細野氏の一部作品を除く。)、といった感じのヴァケーション・アルバムです。
     全体的に、リラクゼーション映像のBGMとして流れてきそうな音楽ですが、○○○○○・トライアングルのような時代を代表するクリエーターが集い、サウンド・コンセプトとしての”太平洋”をイメージして創作した楽曲を持ち寄って、一つの大きな化学変化を起こした、良質のトータル・アルバムとしての価値は十分あります。

     個人的なお気に入りは、鈴木 茂 氏のテレビで幾度か耳にした2曲のサウンドコラージュ小品で、和製夏歌コンピレーションを制作する時には、歌入り作品の合間のアクセントとして欠かせない、使えるインストゥルメンタル・ナンバーです。

     

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/05/16

     「ハート悲しく」が全米チャートを駆け上がっていた頃、ラジオ・ニッポンでメイン・パーソナリティを担当していた湯川れい子さんは、”この曲がアメリカで流行るんだったら、(日本の)歌謡曲の全米制覇も夢じゃない”みたいなことをおっしゃっていました。
     まるで逆輸入して日本に入ってきた音楽のように、日本人の肌に合った、涙腺を刺激するポップでキャッチーなメロディー・ラインなのです。
     しかし、お宝はこの1曲だけではありません。
     同じくシングル・ヒットし、ウェットでセンチメンタルな「Hearts」とは対極にある、ドライで爽やかな「Atlanta Lady」がその曲です。

     グレーの雲に覆われた雨の日から一転して、抜けるように青い空の下をドライヴしている気分にさせてくれる、何とも清々しいナンバーなのです。アダルト・コンテンポラリーのお手本のような楽曲で、個人的には、泣き節の「Hearts」よりも、「函館の女(ひと)」ならぬご当地ソングの「Atlanta Lady」に心惹かれているのです。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/05/16

     学生気分のままで創ったアマチュアの匂いの残る粗削りなデビュー盤と比べると、見違えるほど洗練されたプロのサウンドに生まれ変わた本作は、その後のブレイクの確かなステップとなった完成度の高いアルバムに仕上げられています。
     もちろん、全編、Waku Waku、キラキラな学園天国ナンバーで充たされていて、インスタント・カメラで瞬間瞬間を切り取ったスナップ写真のように躍動する歌詞と、万華鏡のようにヴィヴィッドでカラフルな音符を重ね合わせたポップなメロディーが、時に全速力で、時に穏やかに、豊かな80年代の歌物語を綴っています。
     センチメンタルな恋愛応援歌「かわいいハートブレイカー」、少し背伸びしたビターなラヴ・ソング「三人目のパートナー」、ヘレン・レディに捧げる青春グラフィティ「BOYS & GIRLS」、心に沁みる珠玉のバラード・ナンバー「ふたつの宿題」など、初期を代表する名演、名曲がめいっぱい詰まっています。

     缶入りのドロップ・キャンディーのような甘いサウンドのDNAは、この後の「ロマンス」や「十人十色」、「手垢のついたステーショナリー」や「夢見るモダン・クリスマス」などへと引き継がれていくのです。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2013/05/16

     全米でヒットした「The Second Time Around」のイノセントなおとぼけナンバーくらいしか知らない自分は、ブラック系に明るい人から彼らの名前が出るたびに、ちょっとした違和感を抱いていたのですが、ちょっとしたベスト盤を聴いてみて、そのシャープでエネルギッシュでファッショナブルなサウンドと、シックよりも遥かにおしゃれなフリークを聴かせてくれるグループの実力に圧倒されてしまいました。
     古き良き時代へのリスペクトをオムニバス風のメドレーにした大作「Uptown Festival Medley」など、その実力はキュートなルックスからは計り知れないものがあります。

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     2013/05/16

     Player の「今こそ愛のとき」や Al Stewart の「ラジオを聴いて」同様、聴くほどに味が増してくるスルメ曲「Lady」。
     しかし、アルバムの目玉は、彼ら最大のヒット曲で、アダルト・コンテンポラリーのスタンダードでもある「追憶の甘い日々」、これに尽きます。
     季節は初夏。仕事を終えた金曜日の夕暮れ時、黄昏がゆっくりと降りてくる街の片隅で、ひとり家路を辿りながら、ふと、若かった頃の楽しかった出来事を想い出してしまうひととき…。宵闇迫る雑踏の中で蘇るのは、古いモノクロームの無声映画のように、温かくて、甘酸っぱくて、少しだけほろ苦い、自分にとっては大切な想い出たち…。そんな気だるくも心地よい旋律は、迷宮のワインディング・ロードを辿って、最後には至福のカタルシスへと辿りつく、ハートカクテルっぽいショート・ストーリーのような佳曲なのです。

     アメリカとは別の大陸の音楽文化と、青空に抜けていくような洗練されたサウンドと爽やかなコーラス・ハーモニーを持つ、澄んだ空気を供給してくれるダウン・アンダーな楽曲群で充たされています。

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     2013/05/08

     時々、喉が渇いた時に柑橘系の果汁なしのジュースが無性に飲みたくなるように、幼いころに読んだ童話のようなファンタジックなアルバムが聴きたくなることがあります。一つはELOの『ディスカバリー』であり、もう一つがこの『運命の切り札』です。
     カーペンターズの『ナウ・アンド・ゼン』とは音楽性とコンセプトが異なっており、『アビー・ロード』に例えるには少し無理があるのですが、共通点として、レコードのB面に組曲風のメドレーを持ってくるといったドラマチックな構成となっています。

     鋭いナイフのように切れのいい”動”の「Games People Play」と2001年の宇宙旅行を想わせる壮大な”静”の「Time」という2つのミリオン・ヒットが核となっているA面と、サウンドトラックのようなスケール感のタイトル曲に挟まれてスームレスにトランプ物語が綴られているB面。万人受けするポップでライトなプログレッシヴさに評価が分かれるところでしょうが、タブレット端末で再現できる程度のバーチャルなエンターテインメント性を持ち合わせていて、B級作品とは一味違った確かな質感があります。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/05/08

     熱心な達郎ファンからの評価は二分されているようですが、シングルCDのカップリングや企画ものとして限定リリースされた隠れた名曲が集められていて、個人的には”もう一つのベスト盤”として楽しんでします。
     どの曲も、手を抜くことのない達郎さんの音楽に対する直向きな姿勢がにじみ出ていて、決して落ち穂拾いされたジャンク品ではない、質の高さを感じます。本来ならオリジナル・アルバムの重要なピースになっていても不思議ではないクオリティーを持ちながら、タイミングが合わずに選に漏れ、屋根裏部屋にひっそりと佇むこととなった不運な楽曲もあったりして、こうした形で表舞台に出されたことに対しては素直に賛辞を贈りたいと思います。

     全体的に”夏”というよりも”朝”をイメージさせる楽曲が多く、メジャー・アルバム収録作品とは違ったサムシング・ニューっぽさがあって、テーマを決めてオムニバスに編集する自作のコンピレーションにはもってこいのアイテムが揃っています。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/05/07

     先行の5枚組のラインナップを見たとき、『Voices』と『Big Bam Boom』の欠落が気になっていたのですが、ようやく、その答えが出されました。まさに、「そう来たか!」といった感じのセットになっています。
     低迷期を抜け出した出世作『Voices』に復活前夜の2枚を拾い、モンスター盤2枚を飛び越えて、円熟期の2枚を加えたシリーズの”続編”といった感じです。今回のセットは、個人的にはポータブル・ラジオがラッピングされた青色盤以外のオリジナルCD盤を持っていない(一部はLPレコードとして所有している)ので、とてもお得な詰め合わせとなっています。

     ところで、これも個人の感想ですが、この手の海外製造の紙ジャケットは、印刷がやや濃い目(シャープ)で、コントラストがはっきりしている分、何となくグロテスクな感じがします。しっかりとした存在感がある反面、メッセージが強く出過ぎて、少し刺々しい印象を持ってしまうのは自分だけでしょうか?

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/04/30

     セピア調のジャケットに包まれた前作『ABEC』はナイーヴで大人しい、やや落ち着いた感のある楽曲集でしたが、その反動からか、このアルバムは原色が眩しいセルフ・ポートレートが主張するように、ポジティヴでエネルギッシュなナンバーがひしめくコントラストの強い作品集となっています。
     先行シングル発売されたストレートなラヴ・ソングの「You」しかり、オープニングの「回転違いの夏休み」しかり、グイグイと押してくるハードな作品がイニシアティヴをとっています。学生ではない、社会人の目線で毎日を全力で生きている、そんなフレッシュな爽快感が伝わってきます。
     そんな中、このアルバムの至宝は、何といっても準タイトル曲の「gloria」です。東京オリンピック開幕前夜の穏やかな風景と、人々の心の内側に秘められた前向きなエネルギーのようなものをソフトなタッチでスケッチしていて、どこか懐かしい風景を想い出させてくれる古い映画のような、心温まる佳曲だと思っています。

     余談ですが、「回転違いの夏休み」は、大江千里がその昔、北九州に住んでいた頃に電車で出かけた山口県西部(北浦)海岸での海水浴の想い出を下敷きにしているそうで、聴くたびに紺碧の日本海と彼方に沈む茜色の夕陽が浮かんでくる、自分にとってとても身近な”夏歌”です。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/04/30

     ヘヴィーリスナー御用達の廉価ボックスに満を持して登場したプラチナ・バンド、The Eagles。
     これまでのシリーズとは異なる6枚組オリジナル仕様として箱入りされた以外は、紙とディスクといったシンプルな構成となっていて、アルバム単位で楽しむには最適なパッケージです。
     2枚組ライヴ盤を外して”studio works”としている辺りは賛否の分かれるところでしょうが、彼らのキャリアの大部分は網羅されているわけですし、ほぼ”全集”と言ってもいいでしょう。
     この勢いで、Jackson Browne のデビュー以降のボックス・セットも期待したいところです。

     ただ、こうしたセットがスタンダードになってしまうと、レコード時代のアーカイブスのバラ売りがなくなってしまいそうで、例えば、ジャケットと歌詞カード類だけを商品化するという、マニア向け受注生産販売も検討してもいいのでは?

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/04/18

     またもや韓国経由でひっそりと復刻された、「癒し系」という遠い昔に流行っていた形容が相応しいアルバムが、コレクター御用達の Vivid Sound よりリリースされました。

     赤いネクタイ以外をモノクロ加工したセルフポートレイトのジャケットの奥には、ポップでアコースティックな楽曲から、終盤のトラディショナルで硬派なナンバーまで、コンパクトながら豊かな表情を持つシンプルなのにユニークな音楽が詰め込まれています。
     ナチュラルで叙情的な作品が多く見受けられる中、”恋の魔法使い”っぽい「Too Good To Be」や70年代の”雨の微笑み”が聞こえてきそうな「It Don’t Rain」、夏の訪れをイメージさせる小品「Sleepin’ Out」、好みの分かれるリズミカルなアレンジのキーボードをアクセントに幾重にもつづれ織りされていく「You Are My Friend」、穏やかな気持ちでしっとりと歌われる「August Tides」など、平均点以上のクオリティーを持つ秀作がアルバムの要になっています。

     全体を通して、初夏の清々しい空気感が漂う、心地のよいアルバムに仕上げられています。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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