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小鳥遊司 さんのレビュー一覧 

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     2008/08/15

    メユールを未だ聴いた事のない人には、丁度手頃なアルバムではないだろうか。彼の交響曲を全曲、高水準の演奏で聴けるのだから。
    一番が、何かとベートーヴェンの運命比べられ著名であるが、恐らくは、最も演奏機会のは少ない三番こそが真の傑作であると思う。
    このアルバムを聴いて、私はメユールの本領であるオペラを是非とも聴いてみたくなった。

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     2008/08/07

    先ず、全曲がスタインウェイC,1913という楽器で弾かれている。そして、幾つかの作品は、他の楽器による演奏も収録されている。その点、HMVのレビューは誤解が生じそうで残念だ。
    扨、私は正直に言うと、デムス先生の弾くピアノが必ずしも好きではない。それは、録音でも実演でも。但し、シューマンだけはやはり素晴らしいと思う。他の作曲家では我が侭に聴こえてしまう独特のピアニズムが、シューマンでは水を得た魚となり、まるで作曲家その人の演奏を聴いているかの錯覚にさえ陥るからだ。
    では、この平均律は? これはこれで素晴らしいのではないだろうか。大バッハを敬愛したシューマンがピアノの前に座ったら或いはこんな演奏になったかも知れない。そして、そういう個性をバッハの音楽は難なく受け入れるだけの器を持っている。もしリヒテルやらアファナシエフの平均律を許容出来る方ならば、デムスの平均律もそれ程異端には聴こえまい。
    デムスは、かつてケンプに平均律の演奏を絶賛されたというが、バッハ(そしてシューマン)に限っては、その頃の輝きを未だ保っている様だ。
    繰り返すが、私はデムスを好かない。しかし、この平均律は、素晴らしい!!

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     2008/06/25

    1.2番で、見事な模範演技を聴かせてくれたフローレスタン・トリオであるが、3番では、団体の個性と楽曲との性格が、必ずしも合致していない様に思う。
    立派な演奏ではあるが、故に、晩年のシューマンの音楽の構成の弱さが、強調される結果となってしまっている。
    しかし、全集として考えるならば、これは相当に優れたものであるから、是非とも、1.2番と合わせてお聴き頂きたいディスクだ。

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     2008/06/25

    シューマンのピアノ・トリオは、一番が名作とされているが、その演奏は困難を極める。第一楽章冒頭、ヴァイオリンとピアノという相反する性質の楽器が、いきなり相反する楽想を以って現れ、その間をチェロが力強く、しかも、フットワークよく繊細に歌い紡ぎ、シューマンの音楽にある絶妙なバランス――それは、アンバランスと紙一重である――を保たねばならない。一体、今までに何れだけの実力派トリオが、それに失敗して来た事か。ピアノとヴァイオリンのどちらか一方が主導権を持った演奏スタイルでは、完全に音楽が崩壊してしまう、何とも恐ろしい名作なのである。
    その点、フローレスタン・トリオは、見事な模範演技を聴かせてくれる。ピアノとヴァイオリンは対等、それにチェロも俊敏に応えており申し分ない。各人が各々の楽想の性格をかっちりと描き出し、やや硬質な肌触りで、音楽を立体的ににまとめる事で、シューマンの音楽に秘められた力強さを余す所なく引き出している。
    反面、その明瞭さが三番ではあだとなっており、それだけが不満として残ったが、広くお勧め出来る全集である事に変わりはない。

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     2008/06/25

    味わいとか、南米らしさとか言う以前に、ちょっと拙な過ぎる演奏である。
    カストロのピアノにも、ベネズエラのオーケストラにも、魅力となり得る個性があるにはあるが、それ等が輝きを放つには、先ず、ベートーヴェンの音楽が成立しなくては始まらない。
    尤も、そのアバウトさをも含めて個性なのだ、と言われればそれまでだが……。

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     2008/06/24

    このピアニスト、特にこれといった良さが見られない。音符をなぞるだけ、の典型的な演奏だ。ただ、1.3.5番と2.4番で指揮者/オーケストラが違うのだが、後者のサポート振りが素晴らしい。別段、個性味はないけれども、ベートーヴェンの音楽の美しさを、過不足なく描き出していて、それなりに楽しませて貰った。まぁ、敢えて、聴くべきと言う程でもなかったが…。

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     2008/04/19

    我が至高のゴルトベルク! ヴァルヒャの前には、ランドフスカもグールドも、ペライアもニコラーエワも旗色が悪い。無論、この録音、人によっては単調に聴こえるに相違あるまい。事実、ヴァルヒャのタッチはオルガニストのそれだから、ピアニスティックな繊細さを欠いている。巧過ぎるピアノに慣れ過ぎた当世に於いてはそれはいよいよ決定的だ。 しかし、何という精神の音だろう! 大バッハの音楽をここまで信頼した人は他にはちょっと考えられない。アンマー社製20世紀チェンバロのビロードの様な美しい響きに、一切の邪念・無駄が排斥されたヴァルヒャの解釈が乗るのである。それは美しいと言うよりは切実な色調を帯びており、無我と言うよりは信念の塊だ。バッハに

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     2008/04/10

    録音がまずいと思う。ちょっと硬い。演奏は、言うまでもなくシゲティ全盛期の記録です。

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     2008/04/10

    ルイサダは、解釈というかセンスが素晴らしい。それはベートーヴェンでも少しも変わらない。寧ろ、適性があると思う。けれども、僕は、ルイサダのピアノの音が必ずしも好きになれないのだ。ちょっと硬質で明る過ぎはしないかしら? まぁ、これは好みの話だから、仕方がない。

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     2008/04/10

    ジンマンのシューマンは新旧共に詰らない。余りに職人に過ぎ、しかも、あのベートーヴェンでの全集の愉しさも皆無。シューマンという人の音楽とジンマンの芸当とかどうにも噛み合わないのだ。にも拘らず、ジンマンがシューマンに二度も取り組んだのは何故だろう? 寧ろ、ハイドンとかブラームスをやって欲しい、というのが新旧両全集を聴いての率直な感想である。

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     2008/03/07

    フー・ツォンのピアノは実に素晴らしい。一音一音に込める想いが余りに強くて、音楽が中々前に進まない、そんな印象を受けたが、その今にも止まりそうな時間の内に恣意的なものは見当たらず、静かな諦念に貫かれている。山水画を観るようだ、と言ったら余りに安易であるけれども、何か非西洋的な時間の経過を意識せずにはいられなかった。但し、ベートーヴェンのコンチェルトは、オーケストラ部に不満が残り、古今の名録音に比べると、感銘度はやや落ちる。

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     2008/02/29

    これ等の作品をオーケストラで聴く意義ってなにか知ら? その答えがこのディスクには無いような気がした。それに、マーラー編曲とは言っても、弦楽オーケストラ版ですからね。新奇なものも全く感じ得なかったです。

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     2008/02/29

    ベルチャ・カルテットは、僕が初めて実演に接する事が出来た弦楽四重奏団で、その時は未だメジャー・デビューしておらず、三重県でも更に田舎の町の少数の聴衆を相手に、若々しく素敵な音楽を聴かせてくれたのを、未だに思い出す事が出来る。だから、今日の活躍は実に嬉しい。けれども、このシューベルトは、余り楽しめなかった。丁寧にじっくり演奏するのはいいんだけど、ちょっと、考え過ぎと言うか作り過ぎと言うか…。煩わしくて瑞瑞しさも不足気味だなぁ。よく言えば意欲的、悪く言えば恣意的で、体や心で感じていんじゃなくて、頭で作ったと言う観が強い。ベルチャ・カルテットの魅力は、もっと他の所にあるんじゃないか知ら?

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     2008/02/11

    四番を久し振りに聴いて途中で思わず吹き出してしまった。アファナシエフのテンポに付き合いきれないオーケストラが度々暴走してしまうのだが、アファナシエフはそんな事には一切お構いなしで、飽く迄自分のテンポを貫き通してしまっているからだ。それどころか、もっと遅くしようとテンポをわざと落として行く始末。スダーンがどうにも仕様のない無能な指揮者に聴こえてしまい何とも哀れである。
    ただし、ピアノ・ソロは掛け値なしに素晴らしい。音楽に停滞感は一切なく、ほんの些細なパッセージまで美しく息づいており、我を忘れて聴き入ってしまった。あんなに遅い演奏なのに、もう終ってしまうのか、と名残惜しくて仕方がないのだから、アファナシエフという人は驚くべき人だ。しかも、そのピアノは、別段、閃きに満ちているという様子も見せないのである。次回は是非とも、もっとまともな共演者を得て協奏して頂きたい、と切実に思った。

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     2008/01/13

    清涼感を通り過ぎ、殺伐としたブラームスだ。
    ここでは、人間のあらゆる感情が排除されている。何の思い入れもなく音楽が淡々と過ぎ去り、方々で不気味に音塊が湧いてはまた沈んでいく。まるで終末した世界を眺めているかの様な、寒々とした気持ちがした。そこには、何のドラマもないが、シリアスな響きが連続し、隅々まで細心の注意が払われた演奏である事は疑う余地がない。しかも極めて音楽的だ。
    これを良しとするか否かは聴き手次第だろう。ただ、ブラームスの音楽に人間模様を求める私には、ブラームス不在の演奏と思われてならなかった。それは、演奏様式とか音響バランス云々という以前に、ベルグルンドの音楽観によるものだ。
    人心を超えた世界を音楽により再現しようとする時、ブラームスの音楽は思いの外無力なものになる、そんな事を痛感させられるブラームス演奏であった。

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