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mravin さんのレビュー一覧 

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/05/21

    アルバン・ベルクSQを聴くと確かに上手いとは感じる。
    引き締まった構成、艶ある鋭い音色、ダイナミズムが生きる技量、無駄ないアンサンブル。
    どの曲を聴いても水準が高い。
    評論家には無難に推薦できる便利な団体だろう。

    しかし、それ以上でもそれ以下でもない。
    ルバートや音色の変化など用いて、音楽から滲み出る慈愛とか余裕とか心理的に訴えかけるプラスアルファを期待すると失望させられる。

    よって、モーツァルトもベートーヴェンもシューベルトもブラームスもハイドンも同じ機械から生産される規格が揃ったものに例えられても違和感を感じない。
    音楽を規格化して表現する団体としては素晴らしい。
    ”アルバン・ベルク”とは正に正鵠を射た命名だ。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/03/27

    チャイコフスキーの後期交響曲では第4番が苦手です。
    空間をつんざく金管の荒々しい冒頭の咆哮を聴くとうんざりします。
    よって、全集、後期交響曲集などを購入すると、4番を飛ばして時間が有るときに最後に聴くことが多いのです。
    その点、このゲルギエフの演奏は安心して聴けます。
    全奏やティンパニの強打など低音は十分過ぎるほど出ていますが、金管や強奏がうるさくなりません。
    それに、ウィーンフィルのきめ細かな弦、金管、木管の音色が絹の表面のような滑らかで上品さが全体を通じて味わえます。終楽章などウィーンフィルの巧さに舌を巻きます。
    最後まで聴いてまた最初から再度聴いた唯一の4番でした。5番、6番も同じような趣でウィーンフィルのきめ細かな音色を堪能出来ます。
    ゲルギー、ウィーンフィルのチャイコ。いいじゃない、と思わされました。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/03/12

    彼女は1999年生まれなのでまだ10代だが、技巧的には今の若いヴァイオリニストは心配無いとは思うが、スターリン圧制下で複雑な心理的背景を持つこの作曲家をデビュー盤に選んで、はたして10代で大丈夫なのか、と思いながらタコ好きの私は早速購入て聴いてみた。

    良かったです。特に第3楽章のパッサカリア(スペインやイタリアの古い舞曲でゆるやかな3拍子)、この作曲家の抑圧された心理を示唆する曲想のこの楽章を連綿と歌い込んでいて素晴らしい。人の心を打つように弾ける人って凄いですね。


    また、この演奏者の音色は思惟を喚起させられるような深く意味深い系統なので、併録されている馴染みやすいカルメン・ファンタジーも軽佻にならず傾聴に値します。

    昨今の若い女性ヴァイオリニストにはジャケ買いさせるためか演奏よりも容姿重視の人も散見され、たまにひっかかり聴いてがっかりさせられますが、このCDはそれらとは一線を画する素晴らしい演奏です。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/09/02

    ユリア・フィッシャー、ジャニーヌ・ヤンセンなど若い女優のヴァイオリニストが活躍しているが、CDを聴くとあれっ?とこちらの期待に添わないことも少なくない。
    そういう時に「ヴィジュアル系で売り出した短命演奏家か」と淋しい思いをするが、この演奏はその心配は無用。 

    ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はゴシック建築のようにがっしりとした構造故に誤魔化しが効かず演奏家の特色が表れてしまう。精神性を追い求めるかと思しきクレーメルなどは飽き足らずカデンツィアで趣を変えてみたり、このひと本当はミーハーじゃないの、と思わせられたりして面白い。 
    で、このCDのヤンセンは深い音色で伸び伸びと弾いている。バックも上手い。 
    シェリング/ハイティンク/RCOのソロ、オケ共に熱く端正な演奏を思い出すが、バックはドイツカンマーフィルの方が小編成故か機動力があり陰影が濃くアクセントが深い。 
    バックに不満がある方はイヤホンで聴かない、装置の能力がきちんと出て音楽の細部まで分かるよう音量を上げる、再生装置をきちんとしたものにするなどが良いかもしれない。 
    全体的に弓圧がもう少し強く松脂がほとばしってくる、2楽章を連綿と悲哀を漂わせたように弾いてくれたなら私の嗜好で★5。 
      
    ブリテンもオケは変わるものの同じ傾向でこの隠れた名曲をチリチリと熱く情熱的にそして時に少しだけやさしく奏でてくれます。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/08/29

    ソロ、バックのオケ共に音楽は淀みなく流れるが、個性や劇的効果を求めると肩すかしを食らいます。マルツィの音楽に没頭するようなドボルザーク、ミルシティンの切れるようなブルッフを知ってしまった耳には、何とも味気ない演奏に感じます。ジンマンとトーンハレのコンビは透明感は感じるものの可も無く不可も無い優等生的演奏。フィッシャーも同じように演奏しています。昨今の若手はテクニックは達者だがマシンのような演奏が多いのかな、とも思いましたがグリモーのブラームスのピアノ協奏曲など気合い十分で堪能できましたのでそうとも限らない。数々のコンクールで入賞しミュンヘン音楽大学で教鞭を執っているフィッシャーですが、教則本のような演奏で終わって欲しくないと思っています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/11/17

    有名な冒頭の金管の強奏後に連続する和音のピアノがバンバンバーンと堂々と入ってくる、と期待すると期待は外れます。ピアノの音色は綺麗ですが、オケの編成が小さいせいか、迫力や耽溺するような悲哀感などは望めません。また、オケとピアノのフレーズ間のやりとりや繋ぎ目などどちらも遠慮しているようで相手を慮っての安全運転のように感じ、丁々発止は期待できません。一言で言うと迫力には欠ける安全運転の演奏と私は感じました。ということで、一応プロの演奏家は押し並べて音色は綺麗ですが、強いて自分に辻井くんの綺麗な音色を聴くCDかな、と納得させています。アンコールのソロは良かったです。他のサイトのレビューを拝読すると映像の方はショスタコの14番が収録されているらしく、14番は凄い演奏のようです。よって、あの暗くて重い曲を何度も繰り返し聴いている人がいらっしゃるので私もご相伴にあずかろうとブルーレイ注文しました。タコ14を観るのが、もとい聴くのが楽しみです。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/12/27

    実験的なCDだと思うが、聴いてみたところやはり「実験」の域は免れ得ない。
    楽器同士の距離を離し、1st.Vnを右に置く(ライナーによるとメンデルゾーンもゲバントハウスでやったそうだが)など独自の配置で楽器間の音が混じり有った音を主に録音している。よって、音が適度に混じり合っ間接音を遠くで聴いている感じになるが、ホールの2階、3階の安い席で聴いている感じがする。
    良いところは音に刺激的なところが無いので、本を読みながら、作業をしながらなど何かをしながら聴くBGMとしては良い。
    ただし、オーケストラの楽器群の輪郭はぼやけているのでたたみかけるようなスケルツォ、ザラッとして骨太の自然を感じさせるブルックナーを期待すると肩すかしを合う。
    また、小編成オケと楽器間の距離が遠いためなのか、最終楽章などで散見されるが、楽器間のアンサンブルが崩れると破綻箇所が目立つ。

    音楽とは関係ないが、ケースジャケットがかつてのフォンタナ原盤など使用していたフィリップスの廉価LPレコードシリーズ、ジャケットに曲や演奏者の解説が書いてあった黄色いシリーズ、が思い出させれて懐かしかった。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/08/26

    今まで誰もこんな風には弾かなかった屈託が無く伸び伸びした素晴らしショパン。エチュードがこんなにも魅力的で蠱惑的な音楽だということを再認識させられた。
    ピアノの音色も粒が磨かれていて新鮮そのもの。
    ポリーニの切れ味、アルゲリッチの奔放さ、アシュケナージの鐘のような厚く美しい音色も良いが、リシエツキのように多感な青年そのもののショパンも素敵で大のお気に入り。
    一度聴いてしまうと幾度も繰り返して聴きたくなってしまう。
    今後のリリースが楽しみでプレリュートなど是非聴いてみたい。
    ショパンがこんなにも美しく喜ばしい音楽だったとは。
    若さって素晴らしい。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/04/22

    他の方も書いているが、ブラームスの協奏曲はティーレマンのオケは重厚でバティシヴィリのヴァイオリンは繊細だがミスマッチ。そのミスマッチを隠すかのようなホール2階の後ろで聴くような遠い録音にはいささか興ざめしてしまった。カラヤンとクレーメルの’76年の録音を懐かしく思い出しました。

    国外デビュー間もない青年クレーメルをカラヤンが、俺のオケがサポートしてやってるのだから俺のオケが主体で君はその一部として弾いていればよい、との録音だった(カタログNo : TOCE13272 →試聴できるが、1,2楽章は冒頭のオケしか聴くことができないのには苦笑)。
    ブラームスに関しては★2つです。

    対してクララの方は名演。アリス・オットとの息も合っていてシューマンとワグナーとブラームスが混在しているような、ロマンチックで懐かしくクララが生きていた当時では少し新しさを感じさせる興味深く魅力的な音楽を堪能させて頂きました。こちらは★5つです。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/01/20

    内田光子のピアノの透明感が素晴らしい。ベートーヴェンの協奏曲はバックハウスのような骨太の演奏も良いが、こちらの演奏も劣らずに良い。
    ザルデルリングもよく合わせていますし、何よりもオケとホールの響きが素晴らしい。ベートーヴェンのピアノ協奏曲で、慈しむように何度も聴き返せる全集はこのCDが初めて。良いです。

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  • 28人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/28

    レコ芸評が芳しくなかったので、それでは、と購入してみた。一聴して重厚で渋いが艶っぽさがあるコンビチュニー/ゲバントハウスOの音が鳴っているのを懐かしく感じた。演奏は速いが細部まで指揮が行き届いていて十分聴き応えがある。個人的には1番から5番が気に入り繰り返し聴いてみたいと思う。5番終楽章のピッコロの旋律や内声など、全ての交響曲に言えるが、普段聴こえにくいパートが聴き取れて明晰で面白い。6番以後は疾風怒濤な感じが私の感性に合わない部分もあるが、個人的な感情が入りにくい無駄が無い音楽作りなどそれはそれなりに傾聴に値し納得もできる。8番の2楽章など、ピッチカートが鳴っているのがきちんと聴き取れたりなど、テンポとリズム感がお見事。蛇足だが、レコ芸評のお二人にはシャイーのようには上手く見事に振れないし楽団員も納得させることはできないだろう。音楽が速いだけで人間性が軽いなどと決めつけるのも困ったものだ。ちなみに、初めて聴いたときにはガーディナーの全集のように無駄がない音楽作りが似ているな、と私は感じた。近年希に見る興味深く面白い全集だった。

    28人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/03/30

    スペインの作曲家は普段あまり聴かないのだが、このセットは8CDを続けざまに聴いてしまった素晴らしい演奏。録音が多少古いものの、ラローチャの骨太で神経の行き届いた演奏を堪能できます。何ともいえないセンス有る間の取り方に脱帽です。有名名曲のアルベニスのタンゴがまるで息をしているように鳴ります。幸せになれるセットです。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/01/29

    マゼールで良い意味でズッコケたり、ブーレーズの怜悧さに驚いたりハルサイは誰が振ってもそれなりの面白さがあり楽しめる好きな曲だが、この演奏は凄い。シャープな切れ味に背筋に戦慄が走るとはまさにこの演奏のことだろう。木管が鋭利な線のように内声をトレースしたり、終曲の”犠牲の踊り”で聴かれるように金管は自然ではあり得ない火山の美しい定期的な噴火のようにフレーズ内でディミヌエンド(だんだん弱く)したりと大変聴き応えがある。ハルサイは10種近く所有しているが間違いなくベスト3に入る名演だ。「展覧会の絵」もシャープで大変良いが、前のハルサイを聴いてしまうと印象が褪せるのはやむを得まい。普段はあまり聴かないチョン・ミョンフンだが、その人気や実力が伊達では無いことを認識させれらたCDでもある。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/19

    ホロヴィッツ、ブレンデル他の同曲違盤を聴いたが、シューベルトの孤独さを打鍵の鋭さと共に切々と訴えかけるのは当ポリーニ盤のみ。この演奏を聴いてしますと他の演奏が生ぬるく感じる。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/12/29

    最近、いや昔から有ったが、いかにも音楽以外で購買欲をそそるCDがある。
    そう、奏者の美貌を売りにしてCDの表紙を飾るやつ。
    5年前なら「ふーん」で手元に取ってCD店の棚に戻すのだが、最近は手元に取らしておいて眺めさせて購買欲をそそるCDが出たりしている。

    というわけで、『連弾レボーリューション』なるCDを購入した。
    購入するつもりはなかったが、一卵性の美人姉妹が表紙で、いかにもキワモノっぽい雰囲気がしたのでCD店で何気なく手にして棚に戻そうとしたが、裏の曲目をみて買ってしまった。

    メンデルスゾーンの「結婚行進曲」などはキワモノっぽいが、その他の渋すぎる選曲ときたら買うっきゃないでしょ。

    で、演奏は、これが予想に反して(失礼)技巧は確かで爽やかでとても良い。
    曲も面白い。

    隣に置いてあった川田知子さんのCDのポートレイトもとても素敵だったなぁ。
    なんか美人表紙のCDにはまりそう。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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