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なっぱ さんのレビュー一覧 

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     2011/02/25

    これは20世紀末期に書かれた数少ない交響曲のヒット作である。
    私は、この曲をアメリカのボーリングリーン大学オケの演奏ではじめて聞いたのだが、開演ぎりぎりに入場したのでプログラムを入手できなかった。
    しかし、この曲に解説は不要である。少なくとも、私は予備知識も解説もなく、この曲に込められたメッセージを感じ取ることができた。それは愛する友を現代の黒死病、エイズによって奪われた作曲者の悲しみと怒りである。
    作曲者の友が生前好んで弾いていたアルベニスのタンゴが懐かしくピアノによって歌われるが、それに弦の不協和音がかぶさっていくあたりは、友の体が病に蝕まれていく様を描いているようで、涙なしには聞けない。
    無論、1988年に書かれたいわゆる「現代音楽」なので、決してわかりやすい音楽とはいえない。しかし、これほど魂の叫びが感じられる現代音楽というのも、そうあるものではない。
    このディスクは初演のコンビによるものである。さすがに初演者だけあって、自信がみなぎった演奏になっている。

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     2010/10/21

    古くからの多くのクラシック・ファンが「スコットランド」といえば、クレンペラー盤を思い浮かべるほどの名盤中の名盤である。確かに、どこをとっても「楽器の音」がナマで出てこないところがすばらしい。ただ、第二楽章の常軌を逸したスロー・テンポは、人によっては抵抗を感じるかもしれない。また、私個人の好みとしては、第三楽章の冒頭から第一主題にかけて、もう少し色気とか古雅な雰囲気が欲しいところである。だか、こうしたマイナス面を差し置いても、クレンペラーの作り出すスケール雄大な「音の風景画」は、他の同曲異版をはるかに超越する高みに達していると思う。「イタリア」もテンポが遅いが、スケールが大きく内容豊かな名演。

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     2010/09/17

    失敗した。通勤中の車の中で聞いた。もう、涙が止まらない!景色がかすむ!オーパス蔵の復刻によって、オリジナルのSPを別にすれば、おそらく現在望みうる最高の音質で、この世紀の名演を聞ける幸い。やはり、自宅のリスニングルームでじっくりゆっくり味わうべきであろう。もはやこれは演奏ではない!マーラーの、ワルターのもっとも赤裸々な魂の告白!

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     2010/09/14

    ウェストミンスターの一連の室内楽録音は、永遠に残すべき文化遺産だと思います。その中でもウラッハ&コンツェルトハウスのモーツァルトとブラームスはすばらしい一品です。
    モーツァルトの第一楽章冒頭の沈みこんでいくような趣から、ほかの演奏とは違う味わいがあります。弦のロングトーンや伴奏にまわったときのピチカート、ちょっとした合いの手など、すべての音が「音楽」になっています。
    五人の奏者、皆すばらしいですが、中でもチェロのクヴァルダの表現力は最高で、ブラームスの四楽章の第一変奏では作曲者晩年の寂しさを心を込めて歌い、聞く者の心に訴えてきます。
    五人が手練手管を尽くしているにもかかわらず、まったくしつこく感じられないのは、彼らが心で感じたものを、喜びを持って演奏しているからでしょう。
    もちろん、今日の水準からすれば、録音は古いし、技術の面でも劣ることは否めません。しかし、ここにはいい意味での手作りの温もりがあり、今ではすっかり失われた、古き良き「真」のウィーン音楽があります。

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