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Papachan さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/08/28

    「落第戦隊リュウネンジャー」さんのおっしゃるとおり、指揮者ヒューズは大手レーベルが売り出すような、知名度は高いが実力の伴わない指揮者と全く異なり、大変な実力者だと私も思います。音楽そのものの美しさや魅力を引き出すのが実に巧い。私の場合、最初に聞いたのがホルンボーの第4交響曲。これは他の演奏と比較のしようがありませんが、鬼気迫る凄い演奏だと思いました。その後小川典子とラフマニノフの第2、第3協奏曲を手にしました。ホルンボーとはまったく作風の異なるラフマニノフの協奏曲で、実に見事な演奏を披露していました。特に第3協奏曲は、私にとっては文句なしのベスト演奏だけに、この全集も相当期待していました。ややテンポが遅すぎる感もありますが、この程度は好みの問題。ここでも協奏曲のときと同じく、恣意的な解釈の全くない、ラフマニノフという作曲家の美質を最大限に引き出した素晴らしい演奏になっています。

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     2013/08/28

    これまでは第1番の協奏曲と組曲しか聴いたことがありませんでした。ワーグナーに心酔し、ワーグナー風のヒロイックなパッセージを愛用したシンディングの音楽の特徴は、ここでもはっきり聴きとることができます。第2番の協奏曲が意外な掘り出し物で、がっちりとした構成で安心して聞けます。しかし、何と言ってもこのディスクの聴きものは小品でしょう。「宵の明星」「ロマンス」など、ピアノ曲の名作「春のさざめき」にも通ずる品の良さがあります。正直、第1番の協奏曲も組曲も、私が過去に聞いた演奏(テレフセン&カムのNKF盤のLP)のほうが、独奏もオーケストラも優れた演奏だとは思われますが、隠れた名作を聴くことができる喜び(第3番は世界初録音!)の方が大きいので、☆5個です!

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     2013/08/25

    アッテルベリのチェロ協奏曲については、他の方の指摘通り素晴らしい曲であり、素晴らしい演奏です。エルガーやシューマンのチェロ協奏曲に匹敵するこの名作が不当にネグレクトされているのは、おそらく作曲者の知名度の低さ以外に理由はないでしょう。モルクやミフネだけでなく、他のチェリストたちが取り上げてくれるのを期待したいですね(もっとも、マイスキーやヨーヨー・マではどうかな、という気もしますが)。ブラームスの弦楽六重奏曲第2番の編曲もこれまた見事。私は決して重量級の分厚い編曲だとは思いません。むしろ、この曲の持つ内省的な傾向を十分に尊重した、あっさりした中にも味わいの深さが感じられる編曲だと思います。一流の芸術家だからこそできる仕事です。

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     2013/08/23

    ボストックの交響曲の原盤が登場したころは、サロネンやサラステ、ブロムシュテットの新盤などが相次いで登場したニールセン・ラッシュとでもいうべき時期の直後で、私も気になりながら「もう金がない!」とあきらめていたものです。それが、当時の1枚の半額以下の値段で10枚買えるのですから、世の移り変わりは恐ろしいものです(あの時無理して買わなくてよかった、というのが本音ですが)。そのボストックの演奏がこれまた見事。第3交響曲の第2楽章のヴォカリーズを管楽器に代用した版、さらにはフルート協奏曲の第2楽章の初稿と、他では入手できそうもないニールセン・ファン垂涎の品まで入っている。さらには皆さんご指摘の通りのエランのピアノ曲全集も最高水準の演奏です。Membranの10枚組は、モノラルの古い演奏が混入していることが多いのですが、これはすべてデジタルの新しい録音。ニールセン・マニアにも初心者にもお勧めのセットです。

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     2013/08/21

    私にとって、ありとあらゆる交響曲の中で最高の作品です。この曲を聴かずしてクラシック音楽を語ることができるだろうか? これは交響曲と言う音楽の、ひとつの最終結論である。大げさな言い方かもしれませんが、私はそれほどの価値を持つ音楽だと思います。低弦が奏でる何かの聖歌のような陰鬱な冒頭部から、嵐のような中間部、そして金管による絶望的なファンファーレ……。この曲には最初から最後まで全く救いがありません。しかし、恐ろしいまでに美しい。その美しさは、官能的なものとは程遠く、ある種の凄みをもって聴き手の心を激しくえぐるように迫ってきます。たどりついた先にあるのは、自作の「裸足の歌」の最終曲による、あきらめとも思えるような「歌」なのです。既成の音楽による感動をはるかに超えたところに、この交響曲の美があります。この曲はいままで、トロヤーン指揮ベルリン・ドイツ響のcpo盤でしか聴くことができなかったので、このリンドベルイ盤の登場は喜ばしい限りです。演奏自体は総じてややトロヤーン盤の方が完成度は上かと思いますが、この曲を真摯に演奏し、その美を全力で伝えようとするこの演奏も十分に魅力的であり、推薦に値します。

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     2013/08/18

    未完成のものを完成させたからといって、マーラーの第10番のようなものを期待すると肩透かしを食います。こうして補筆完成されたものを聞くと、なぜペッテションが第1番を放棄してしまったのかがよくわかります。楽想自体が、まとまり得ないほどにあちこちに拡散してしまったのだと、私には思えました。付属のDVDは、この第1番の完成へのドキュメントを非常によく伝えています。せっかくの楽想を放棄せざるを得なかったペッテションの苦悩さえも、このCDとDVDからは感じられます。また、第2番は、世間で言われるほど面白くない作品とも私は思いません。むしろ、第5番までの交響曲のなかでは、もっともよく書けている作品ではないでしょうか? なぜ、第1番を完成できずに、第2番が完成できたのか、リンドベルイの自信に満ちた演奏で、その一端がわかるような気がします。

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     2013/08/17

    セルとの共演を数多く残した全盛期から、難病により右手が使えなくなった苦難の時期、そして病を乗り越え、再び両手を用いて演奏できるようになった5年前の録音まで、ピアニスト、フライシャーの生涯が、録音年代順に並べられたオリジナルジャケットを眺めるだけでも感じられるセット。フライシャーとセルの共演は、LP時代に「皇帝」を聞いて以来その素晴らしさに惚れ込んで次々買い求めました。そのような私にとって、このセットのジャケットを順に眺めていくと(私が買い求めた国内盤LPのジャケットは、オリジナルとかなり違ったものでしたが)、それだけで自分の鑑賞歴をたどっているような思いになります。セルとの共演による協奏曲の数々が素晴らしいのは言うまでもありませんが、最後のモーツアルトの弾き振りには、セルとの共演にはないおおらかさと、音楽を演奏できることの喜びが素直に感じられ、非常に感慨深いものでした。

    10人の方が、このレビューに「共感」しています。

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