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ニャンコ先生 さんのレビュー一覧 

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/30

    シュトラウス親子が演奏していたのは、こんな規模(か、もっと小編成)の室内楽団だったと読んだ記憶がある。ウィーン・フィルのニューイヤーで聴き慣れた響きとは違う、アットホームで人懐っこい響きが楽しめる。代表曲のてんこ盛りであるのもうれしい。やや演奏が整いすぎていて、ライヴ的なノリと勢いが乏しいのが残念なところか。編集段階で、(リハーサルのテイクを含め)かなり「うまくいった」ところをつないだのだろう。当日会場で聴いていたら、アンサンブルの乱れや音はずれがあっても、もっと楽しいコンサートであったに違いない。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/30

    非常に美しい編曲と演奏である。私の好みとしては、「ベルリン・フィルの12人」よりもこちらの団体のほうが、響きがまろやかに溶け合っていて、まさしく癒しの音楽を奏でている。ぜひ試聴トラックをお聴きいただきたい。輸入盤は販売されていないようなので、このHMVの国内盤価格が最安値となる。その価値は十分にある内容だと保証したい。

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  • 11人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/30

    バロック音楽のディスクを語る際に「演奏の新奇さ」を強調する時代はさすがに終わりになってほしいものだ。40年前、ミュンヒンガー、イ・ムジチの四季が定盤として君臨していたところへ、装飾音と大きなダイナミック変化をつけたマリナー盤が切り込みをかけて成功を収めた名残りなのだろうか?ピリオド楽器全盛の現在でも未だにそんなふれこみで登場する演奏があるのには「またか」という感を否めない。この4枚組は、「個性」がどうとかいうレベルの問題ではなく、演奏の技術の冴えとすばらしい生気、荒々しすぎない音響という点で、お薦めできるセットである。作品3と8それぞれが2枚組だった頃よりもさらに安価になっているのもうれしい。作品8が全曲聴けるのもありがたいが、特に作品3が良い。イタリア合奏団の麗美な名演で親しんできたが、全曲を一気に聴き通すことはなかったように思う。ところが、エウロパ・ガランテの勢いに押されて、難なく全曲を聴き通せてしまった。「演奏が個性的だった」からではない。「作品の力に押し切られた」感じなのだ。そんな風にヴィヴァルディを演奏できているのがこのセットだ。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/06

    私も第2楽章のコルネットオブリガートが好きで、これが入ってない「幻想」は聴く気が半減するほどである。できれば、他の楽器より目立って聴こえるくらいにミキシングされているのが理想である(実際、実演でオブリガードの入ったのを聴くと、コルネットという楽器の管の太さのせいか、他の金管楽器よりも朗々と、とても良く聴こえてくるのだから)。アナログ時代のマルティノン指揮フランス国立放送管、マゼール指揮クリーヴランド管(70年代録音のほう)は、コルネットの強調度には満足だったが、オケ全体の音色に艶が不足しているのと、コルネットと他楽器との間でアンサンブルの乱れがあった。そのため、どうしても「これらさえあれば満足」というライブラリにはなり得なかった。アバド指揮シカゴ響のデジタル録音は、コルネットの演奏(トランペットかもしれない)と他楽器とのアンサンブルはとても良いのだが、いかんせんコルネットの音が控え目すぎるのが大いに不満である。現在最も満足できるディスクが、デイヴィス指揮ウィーンフィルのものだ。コルネットもあと一歩前に出してほしいが、ちゃんと聴こえ続けている。ただし、4、5楽章の金管が鳴りまくるパワフルな演奏に耳が慣れてしまったせいか、ウィーンフィルの「オルガン・トーン」では、終演時にいまひとつ解放感を味わえない(非音楽的な好みばかり並べたてて、申し訳ない)。そこへ、このヤルヴィ盤をセール価格コーナーで発見。「もしや」と期待し、ダメでも500円のムダ、と割り切って購入した。結果は、「ほぼ理想の演奏、録音」である。乱暴な例えをすれば、デュトワ指揮モントリオール響の録音をデッドにしてコルネットを足したような感じをご想像いただきたい。コルネットの強調度はデイヴィス盤と同程度。4、5楽章はアメリカのオケなので当然鳴りまくる。1〜3楽章の静かな部分も(デュトワ盤には劣るが)十分美しい。セール期間が終わってもまだ値下げしたままになっているし、「USED」のほうにも同じ価格の商品があるのを見ると(USEDではなく新品の在庫なのでは?と勘ぐりたくなるが)、今のうちに購入されておくことをお薦めしたい。もちろん、対象は「2楽章にコルネットが入っているのが好きな方」限定である。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/07/03

    皆さんのレビューを読み、価格にも魅惑され、Vol.1とVol.2を同時発注。今年2月の発注時には、Vol.1のほうが「入手困難」、Vol.2のほうは「発注後10日ほどで入荷予定」との表示。ところが配送されたのは表示とは逆にVol.1のほうだけで、Vol.2はまだ届いていない。さて、届いたVol.1には、バッハのオルガン作品から代表的な名曲が網羅されていて、それはもう聴きごたえ十分である。歴史的オルガンで演奏された諸名盤とは異なり、オルガンの音が良い意味でおとなしく軽めで、耳になじみやすい。何曲も聴き続けても耳が疲れてこないのがとても良い。実は私は、Vol.1のCD2〜6あたりに収められた、フーガに前奏曲、幻想曲、トッカータが組み合わされた「フルコース系の大作」は以前から少し胃にもたれると感じていたので、CD1に収められたソナタや、CD7、8、10で聴ける前奏曲、幻想曲、フーガ、トリオ、デュエット等、単一表題を持った「単品料理」に多く触れることができ、大変うれしかった。私の前の評者が「家庭的」とお書きになっている演奏スタイルが、これらの曲をさらに魅力的に聴かせているのかもしれない。CD10後半には、オルガン小曲集12曲が収められている。この12曲を聴いただけでかなりの幸福感にひたった私としては、Vol.2、すなわちオルガン小曲集ばかりが10枚にわたって収められたセットの再プレスが実現されることを願って已まない。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/29

    とにかく上手い、活きがいい。とは言っても、ゴリ押しせず、実にしなやかな快演である。録音も、そんな演奏を残響少なめにクリアにとらえている。一本調子に弾きとばすのでなく、ハッとさせられるような強弱、緩急の変化が随所に仕掛けられているのだが、そうした変化が、ラトルがしばしば陥るような「やりすぎのあざとさ」にまで行ってしまわないところが、またすばらしい。限定盤でこの価格。買っておくことを強く薦める。(あと何年か待てば値下げして再発売されるかも、と?・・・その読みは鋭い。しかし何年待たされるかはわからない・・・)

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/29

    リストというと、ボレットの名曲集、ポリーニのソナタ他、アルゲリッチの協奏曲、くらいしか聴いてこなかった。ふと思い立って超絶技巧なるものを聴いてみようかと探し、安い割に評判のよいLe Guayのディスクに狙いを定めた。一人の演奏で曲想が刷り込まれてしまうのは困りもの、ということでこのVacatelloも同時に購入。1曲ずつ並行して聴いていき、とても面白い体験をできた。Le Guayのほうには既にレビューがついていて、どの評にも私は同意する。さてVacatelloだが、テクニックではLe Guayに全く引けをとらない。さらに、表現のロマン的な幅広さにおいては、Le Guayに勝っている部分も多々ある。打鍵の力強さと、中音をしっかりとらえた響きの厚い録音も、曲集に合っていると思えた。他の世評高い名演、爆演等々も聴いた上での評価ではないので★5つはあまり当てにしないでいただきたいが、私としては、以上の2枚があれば、もう大満足である。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/25

    さわやかな演奏と美しい録音に心洗われる2枚である。他曲も順次録音し、28番〜41番を網羅したセット(デイヴィス指揮ドレスデン・シュターツカペレ型の)にまで発展させてくれれば貴重な財産になったのに、と残念に思われる。現代楽器の室内管弦楽団、Vnは全曲で対向配置、しかも録音は第2Vnがよく聴こえるよう調整されている。弦・管ともに折衷的にピリオド奏法を採用している。弦はノン・ヴィブラート、弱めのアタックで入り、音の途中をふくらませて終りを減衰させる奏法。管、打は時に強めのアタックをつけるが、ノリントンやアルノンクールのような激しさはない。繰り返しは適宜実行(ジュピター第4楽章後半では非実行)。急速楽章は中庸のテンポ、緩徐楽章はやや遅めのテンポ・・・こう書いてくると、ずいぶんほんわかとした、眠くなる演奏ではないか、と危惧なさる方もおいでだろう。しかし、各パートの精度の高さと音色の美しさ、ホールトーンを十分に拾いつつパートの分離が良く高音の抜けのよい録音のおかげで、平板とも冗長ともお感じになることはなく、極上のモーツァルトにひたる幸福な時をおすごしになるであろうと(8割の自信をもって)保証させていただく。2枚で800円を切っている今、一聴をお薦めしたい。

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  • 9人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/06/21

    ついにTokyo Quartet旧全集の廉価セットがでた。新録音が完結したので時間の問題とは思っていたが、意外と待たされた。(待ちくたびれて、2、3年前に中古で初・中・後期を買いそろえ、5千円ほど使ってしまった。)この値段ならぜひ買っておくべきだろう。初期では、作品29の五重奏のすばらしい演奏、作品14ピアノソナタの編曲まで収録されている(この編曲は、それ自体美しい作品であるが、さらにこれを聴いておくと、ピアニストが同作品を弾く時にちゃんと4声部の作品として理解しているかが一目瞭然に分かる面白みもある)。初期・中期の活力に満ちた瑞々しい演奏スタイル、弦の響き、録音はほとんど非の打ちどころがない。後期の演奏は、時に響きが平板となり音楽の方向性があいまいに聴こえる部分があるが、ロマン派的な表現は比類ない美しさで酔わせてくれる。全曲を通じて評価するなら、技術的な完璧さと音楽的な広がりにおいて、同時期に録音されたVermmeer Quartetの全集、数年後に録音されたCleveland Quartetの全集と肩を並べ、20世紀のデジタル時代を代表するセットのひとつであることに異論はないだろう。Tokyo Quartetの演奏の魅力は、奏者4人が広めの音場に定位し、個々のパートがしっかりと自己主張しながら、見事な合奏を繰り広げる「弦楽合奏」的な音響にある。全パートがすばらしい精度で弾きこなされいて、音は美しくかつ力強い。第1Vnと第2Vnのバランスがほぼ対当である点が好ましい。(同じように力強い美音と完璧な技術でややロマンティックな表現を聴かせる演奏として、Cleveland Quartet盤があるが、残念なことに第1Vnの音が輝かしすぎて第2Vnがくすんで聴こえるのとは対照的である。)個人的な好みとしては、Vermeer Quartetの、驚異的に均質な音色で濃密な和声を響かせる演奏の方に惹かれる。また、21世紀のデジタル録音として登場したArtemis Quartetの、難所をさらなる完璧さで弾きこなしながらも疾走感にあふれた演奏にも耳を奪われる。だが、Tokyo Quartet旧録の、肩肘張らずに聴き始めるることができ、すんなりとベートーヴェンの四重奏空間に包み混んでくれる演奏を聴きたくなることも多いのである。

    9人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 11人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/05/31

     コストパフォーマンスを考えて躊躇なく購入した。限定盤との告知もなく、当分はこの価格で入手できるだろうから、諸氏のレビューが出そろうのを待って購入を検討されればよいだろう。「全集」なのに”30 sonatas”とくれば、誰しもピンとくるとおり、作品49の2曲が省かれている。ブックレットには、これら2曲は弟子の教育用に書かれたもので、作曲者の意に反して出版されたので、ソナタの”main cycle”からはずしたと記されている。さて、No.1、3、8、21、23と愛聴曲から聴き進めていったが、こ、これはまずい・・・テンポのゆれ、リズムの崩し、細かいフレーズごとの過度の表情づけ・・・どれをとっても、聴き馴染んだポミエやブレンデルのベートーヴェンとはかけ離れているではないか。好感が持てる点としては、ペダリング過剰ではないこと、フォルテッシモを威圧的な大音量で鳴らさないこと、オフぎみの録音がYamahaの豊かな音を全音域でバランス良くとらえていることだろうか。しかしいかんせん「ベートーヴェン」が聴こえてこない。そこで気をとり直して、No.10、12〜15、18、24等のソナタ形式が表立たない優美な曲に耳を転じてみた。すると、予想したとおり、古典派の構築性から初期ロマン派の色調性に歩みを進めた、繊細で美しい音楽が流れていく。この演奏と録音なら後期のソナタもいけるな、とNo.28、30、31へ。とても聴き心地がよい。「感性に任せて弾きとばしていく演奏」というのではない。ちゃんと楽譜を読み込んで、ポリフォニックな部分では対旋律を浮き立たせる目配りもしている。楽章単位、曲単位での構成にも一貫したビジョンが感じられる(それに共感できないこともあるにせよ)。もちろん演奏技術は非常に高い。こうして少しこの人の演奏が好きになってから、がっちり構築された「これぞソナタ」系の曲に戻ってみた。あいかわらず違和感は拭えなかった。というわけで、ベートーヴェンをじっくり聴き込みたい方にはお薦めできない。ベートーヴェンは苦手、シューマンやショパンが好き、という方には大推薦である。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/03/26

    ジャケット写真がピンボケ(手ぶれ?)でチープな感じを与えてしまうのが残念な盤である。しかし、ディスクの中身は、歌唱、伴奏ともに各曲の楽想と歌詞をしっかりと把握して歌い込まれた名演である。録音も優秀で、ポップの美声を堪能できる。リンクがある国内盤のページへ行って、試聴トラックを聴いてみていただきたい。こちらのEUR盤には歌詞対訳がついていないが、近頃ではウェブ上でいくらでも読めるので問題ないだろう。(国内盤−−ジャケット写真がまるで別人−−も廉価だが、日本語対訳が付いているかは未確認。)ポップの芸風から想像できるとおり、「女の愛と生涯」は、主人公を「夫への愛を生涯貫いた良き家庭夫人」として描く、伝統的な解釈で歌われている。白井光子ほかのような新解釈ではもちろんない。しかし、シューマンの描いた女性像は、それへの賛否は別として、このポップの演奏で聴かれるようなものだったと素直に受け止めるのがよいと思う。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/02/21

    モーツァルトのピアノ協奏曲全集、1セットは持っておくべきことに異論はないだろう。「編曲もの」を除いた5番以降の全集について言えば、内田光子の独奏、テイト指揮の全集が最良の選択である(2台、3台の協奏曲を含まないのが残念だが)。では、1〜27番までを同じ演奏者で聴ける全集は?、と問われれば、アシュケナージがフィルハーモニアを弾き振りした全集か、ペライアがイギリス室内管弦楽団を弾き振りした全集を自信を持ってお薦めする。さて、中国系アメリカ人ハンの独奏、アフリカ系アメリカ人フリーマンの指揮による本セットだが、既にどれかの全集をお持ちの方に、聴き比べ用として推薦したい。特にアシュケナージの全集をお持ちの方には、管弦楽が同じフィルハーモニアであり、録音年代もそう遠くないので、大変面白い聴き比べができることを保証する。(さらに言えば、K107の編曲作品集が、Ch.バッハの原曲とともに付録についているのもうれしい。なんと、ハンガリーの演奏家による2台、3台の協奏曲という超名盤まで付いてくる。)おしなべて言えば、アシュケナージの、曲想を細部まで作り込んだ録音に比べて、本セットの演奏は良い意味で「自然体」である。ハンのピアノは優れた指さばき、繊細な音色と抑制されたペダリングで、軽やかで屈託のないモーツァルトを聴かせる。全曲を通じて実に水準の高い独奏である。フリーマン指揮のフィルハーモニアは、持ち前の美音を活かして実に朗々と、楽しげに27曲を奏でている。まるで、アシュケナージに「ピアノと一体化した表現」を強いられた全集録音時のうっぷんを晴らしているかのようだ。特に面白いのが、最後の27番の第1楽章である。通常この楽章は、最後のピアノ協奏曲→「白鳥の歌」という過剰な読み込みから来る「天国的」な味付けで奏されるが、彼らは、単なるアレグロ楽章として普通に楽器を鳴らす。ハンも自然体で合流する。こんな演奏は聴いたことがない。難を言うとすれば、何曲かのカデンツァが(ハン自作なのか)ややモーツァルトと違和感があること。バックのコンビに注文をつけるなら、23番も27番と同様、元気に演奏してほしかったこと、25番の第1楽章をちゃんとアレグロ・マエストーゾで演奏してほしかったことだろうか。録音はすばらしい。ただし、同じ社による短期間の収録である割には、盤ごとの再生レベルにばらつきがあったり、曲ごとにピアノと管弦楽のバランスに違いがあったりする。しかしこれは、内田以外の他の全集でも見られることなのでやむをえないだろう。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/12/30

    玉石混交の7枚組、評価に苦しむ。悪い方から書く。CD1のフルートとハープの協奏曲:独奏の音が歪んでいて聴くに堪えない。デジタル録音の時代にありえない(あるいは、デジタルだからこその?)技術上のミスが介在していると思われる。CD5と6のヴァイオリン協奏曲:演奏は悪くないのだが音が硬い。技術上のミスというよりミキシングエンジニアの趣味の問題なのか。よって、以上の曲集を期待しての購入はお薦めできない。CD2のフルート協奏曲:演奏はすばらしい。独奏フルートの音をひろうマイクがやや遠く、独奏がオーケストラの音に埋没ぎみな点に評価が分かれるだろう。CD1のクラリネット協奏曲、CD3のオーボエ、バスーン協奏曲:演奏、録音ともに満足のいく出来である。現代楽器、小編成の腕の良い奏者たちがピリオド奏法を取り入れて繰り広げる活きの良い演奏。ただし、クラリネットはバセットクラリネットではなく通常の楽器。クリアーさとまろやかさが両立した秀逸な録音。ベームがウィーンフィルの独奏者を起用した20世紀の名盤と合わせて持つ価値がある。CD3の管楽器の協奏交響曲、CD7の弦楽器の協奏交響曲:演奏、録音ともに第一級の出来。ベームがベルリンフィルの独奏者を起用した20世紀の名盤と並聴できる、新感覚の室内楽編成の名盤と言って過言ではない。CD4のホルン協奏曲:必聴の名盤。通常録音されない楽章や断片までを研究、復元した努力を讃えたい。演奏も乗りに乗っている。録音良し。何と、モーツァルトが楽譜の余白に書き込んだふざけた言葉を演奏に合わせて朗読したトラックまで付いている。モーツァルトの声がジジくさいのが残念であるが。以上を総じて、値段が下がった現時点で、ぜひ購入しておくことをお薦めできるセットである。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/06/22

    手ごろな曲数、選曲良し。テクニック十分、解釈は奇を衒わず曲調を自然に表現している。少なめのペダリングで、速いパッセージはキレ味良く爽快に聴かせ、遅い短調曲では適度な哀調を漂わせる。録音も良く、デッド気味のクリヤーな音。演奏者が、廉価レーベルから地味な曲集をリリースするには「イケメン」すぎるのに笑ってしまうが、やたら覚えやすい名前といい、これから脚光を浴びてくる人かもしれない。すっかりチェンバロでの演奏が主流になってしまったスカルラッティを、たまにはピアノで聴きたい・・・でもホロヴィッツ盤は曲からタッチの細部まで覚えるほどに聴きまくったし・・・シチェルバコフ盤は「全集」で重たいし・・・という私には大変うれしい2枚組である。第2集、第3集くらいまではリリースを期待したい。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2010/02/28

    下のshefさんのレビューで語りつくされている。珠玉のような作品、演奏、録音。そしてこの価格!・・・ぜひ買うべし。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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