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11人の方が、このレビューに「共感」しています。 2011/04/29
いわゆる“御大”“大家”たちの演奏とは根本的に違う内容です。「俺はこう解釈する」「ここが私のブルの聴かせどころだ」という“アーティスト特有のエゴの熱気”がほとんど感じられません。その枯淡の境地が、聞き手にはかえって心地良かったりして・・・。指揮者パーテルノストロのこだわりが感じられる部分と言えば、1「大聖堂の残響効果」、2「版選択:ブルックナー存命中の(=経緯はどうあれブルックナー本人が認可したと考えられる)版を第0,3,4,8で採用。また第5は均整美に長じるハース版」、3「スコアへの忠誠」の三点のみ。その演奏姿勢は、ほとんど“宗教家”のそれです。ブルックナー自身が「楽曲の完成度を高めるためなら弟子の意見も聞き入れ、スコアの再三の書き換えも辞さなかった」ことを考え併せると、この“エゴの希薄さ”“謙虚さ”“神の理想美への没我的献身”という演奏姿勢は、ブルの交響曲を“神の音楽”の域に高めるための鍵かもしれません。「パーテルノストロ〜??…って誰よ??」という感じで聴き始めたのですが、四,五枚聴き終わったところで「いったいこの指揮者はどんなお方なのだろう?」と襟を正したい気持ちになりました。残響を計算して、録音(とくにマイクの位置)やオケ編成(とくに弦・金)に微妙な工夫がなされいている様に思われます。また、演奏後に静かに鳴りやまない拍手の波がオーディエンスの感動の深さを素直に表しているように思われました。(御大・大家のCDに付き物のフライングぎりぎりの“ブラボー!”はありませんが…。)
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