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エーテルの風 さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/10/09

    解説書に「コアなファンだけでなく、どんな方にも楽しんでいただけるような…」との本人のコメントが書かれていてナルホドと思った。本来、神尾真由子の「骨太」で「重心の低い」表現は、コアな曲やコアなファン向けだと思う。しかし今回のこの録音に関して「どんな方にも楽しんでいただけるような」曲に対しても、神尾真由子節?でガンガン推し進めているあたり、「リスナーに媚びるソリストでない」姿勢がうかがわれて感心しまくりだった。ただそれでは、例えば「夢のあとに」とか「愛のあいさつ」などの「どんな方にも楽しんでもらえそうな小品」を一曲だけ取り出してこの演奏で聴いてみようか…という気にはならない。ENCORESというテーマでのアルバムとして比較するなら、例えば五嶋みどり などのCDの方に手が伸びるだろう。実力の割にはCDが少ない気もする神尾真由子だが、例えばモーツァルトやメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を彼女のソロで聴いてみたいとは思わない。しかしショスタコーヴィチの協奏曲を録音したなら、発売日に購入するだろう。願わくばこのまま、どんな曲をも神尾節で演奏するヴァイオリニストであってほしい。そんなことを思わせる一枚だった。

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     2015/09/26

    同じようにシカゴsoを振ったマーラーの第9番や、ウィーンフィルを振ったブルックナーの第8番などにも言えることだが、この時代(このCDが発売され巷に流布した1980年代頃)に「名演」とレッテル?を貼ってもらえる典型的な演奏スタイルが、この『新世界より』だと言える。オケも素晴らしいし、高水準な演奏ではあるけれど、指揮者の本能?により自然に産み出された音楽というよりは、名演を残そうという客観性にスポイルされた、肩のコル気負いが感じられる点、 私の好みではない。『未完成』は、そういった「気負い」を感じる部分は薄いけれど、サラッとしすぎている?のか、あまり印象に残らない。。。

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     2015/08/09

    マーラー史の時代を変えた、マーラーファン必聴の名全集である。以前 シカゴso、ウィーンpo、ベルリンpoをごちゃ混ぜにした全集も出ていた。供給側は「いいとこ取り」のつもりだったと思うが、全集としては統一感が著しく欠いていて残念だった。最初から今回のような全集にしておけばよかったのにと思うのは私だけではなかっただろう。あらためて理想的な形となった今回の全集、8番9番10番だけはライブ録音だが、まず9番10番に関しては全く問題なく、7番以前の7曲とまったく同じスタンスで表現されており、後に発売となるベルリンpoとのマーラー世界がダブることも無く、ライブを感じる箇所も無かった。8番に関しては、音楽の勢いが多少感じられ、それはベルリンpoとの新全集の演奏において顕著に感じられる表現ではあるが、旧全集全般を覆う美しさを基調とした外面性もまだ残っており、全集の中で違和感を感じるほどでもない。つまり「マーラー演奏の歴史を変えた全集」としては、この全集こそが後世に永遠に継がれるべきものだと思われる。ちなみに私は、アバドのマーラーを、前述の「ごちゃまぜ全集」とバラですべて揃えており、今回あらためて購入したわけではないので、例えば録音などの点で違いがあっても、そこは加味考慮されていないことをお許しいただきたい。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/05/22

    ケーゲルのベートーヴェンは交響曲全集も出ているが、その中の「運命」「田園」とは似ても似つかない まったく別物の演奏だ。また同じくケーゲルの「展覧会の絵」や「幻想交響曲」のような、どこか平衡感覚のオカシイようなタイプの演奏でもない。ケーゲルにありがちな、徹頭徹尾一貫した骨組みはあまり感じられず、表現の根幹となる明確な意図が、瞬間瞬間揺れ動いているような不思議な印象を覚える。「運命」について言えば、ケーゲルのつむぎだす世界がシックリ来る箇所と、シラけて虚しい箇所と、双方が見受けられる。よく話題に上る第4楽章の冒頭部分は、私にとっては「虚しい」方に属する。「田園」は、第1楽章はありきたりな演奏で、ここを聴く限りにおいて、さほど大した演奏ではない。しかし第2楽章に入ると、突如クウキが一変する。まるで標高5000mの厚い雲に覆われた山の中を彷徨っているみたいな「夢うつつ」なシーンが現れては消え…また現れては消え…と。こんな演奏は、ケーゲルにもケーゲル以外にも初の聴覚体験だ。第3楽章で多少は意識がハッキリするが、第4楽章からまた世界が揺らぎ始め、終楽章ではまるで昇天するかのように昇華してゆく。これは「田園」の名演と言うよりは、まったく違う音楽だと考えたほうが、むしろ自然だと思われた。「運命」「田園」2曲全体を通して、ムラの多い演奏だとは思うが、この「田園」の第2楽章以降は、前人未踏な解釈であり、他では聴くことのできない奇妙なワールド感を体験できると言う点を加味して★5つとした。「アリア」もまた未だ聴いたことのない演奏だ。「瀕死のアリア」と名づけたくなるくらい、息も絶え絶えなこのアンコール曲を、その場に居合わせた聴衆はどのように感じただろう?興味が尽きない。

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     2015/04/30

    褒め言葉として「ヘタウマ」という表現がある。技術的にはイマイチだが、その分味がある演奏 という意味だと思うが、このケラスの演奏は、技術的にも最高だし味もある という、まさに理想的な一枚だ。個性を前面に押し出して自己主張しているわけではないのに、音楽そのものに惹きつけられ時間のたつのを忘れてしまう。また曲そのものがそうであるためもあるが、あまり目立たない指揮者の存在もまた、ソリストと同じように「ウマウマ」?だ。まさにイギリス音楽の鑑のような解釈と言える。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/04/11

    『田園』は定盤中の定盤だが、今となっては、いささか当たり前すぎる解釈なような気もしてきた。逆に『運命』は、他では聴けないワルターの個性に溢れている。若かりし頃は、古臭い演奏様式に過ぎないとも思えていた「ワルター節」が、40代も半ばを過ぎると非常に味わい深く感じられてきた。この『運命』に表れるベートーヴェンは、闘争系ではなく、むしろ回顧系であり、表題的ドラマティックな視点ではなく、リスナーの心の動きだけを追っているように感じられる。

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     2015/03/15

    とりわけ27番が素晴らしい。色彩的に純白なこの曲と、淡いパステルカラーの内田光子の音色とが見事にマッチして、”こうあるべき”的そのものの演奏を聴くことができる。25番は曲そのもののイメージとはだいぶ違うが、これはこれで納得いく解釈だし、全集の中の一枚だとすれば”こうあらねばならない”のかもしれない。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/03/10

    この曲のたいていの名演奏は聴いているつもりだが、他の演奏はこのシェリング盤の説得力には到底及ばない。オイストラフ、ハイフェッツ、コーガンなど、個性の魅力を挙げだしたらきりがないが、このシェリング盤はとにかく曲そのものの魅力を前面に押し出すスタイルであり、オーソドックスでありのままの演奏に過ぎない。しかしそれでいて、そこからただよって来る魅力の大きさを他の名演奏と比べたら、おそらく「釈迦と孫悟空」くらいの差があるのではなかろうか?

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     2015/01/22

    シベリウスはこの曲を聴き始めたのがこの演奏だったのだが、どうも相性が合わず、他の演奏(I・ヘンデルなど)を聴いてようやくこの曲が好きになってきた。
    凛とした北欧の厳しさみたいなものは伝わってくるが、その”冷たさ”がいつまで経っても冷たく、心が温かくならない演奏…みたいに感じられる演奏。

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     2015/01/17

    メンデルスゾーンは、曲がすばらしいのか?演奏が素晴らしいのか?あえて特徴を言うなら技術的にまれに見るほど完璧な演奏だと言うこと。それ以外も問題はないが、名演ひしめく同曲においては、特にこの盤でなくてはならない必然性は感じられない。むしろブルッフのほうが、無茶苦茶感動的な演奏。メンデルスゾーン同様、技術的にも完璧だが、ヴァイオリンの一音一音が 魂の琴線を刺激してやまない。第2楽章など、チョンキョンファ(+テンシュテット)の演奏に、さらにリスナーを包み込むような品性が香り、私の知りうる限りにおいて同曲中のダントツNo1である。

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     2015/01/17

    ヴァイオリン協奏曲に関してのみ(他の曲は比較できるほど聴いていない)の感想になってしまうが、私はこの演奏に関してのみ同曲を「好き」と言える。キョンファやムター、諏訪内晶子など、有名な演奏も数多く聴いたが、他の演奏はどれも受け付けなかった。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2015/01/17

    チャイコフスキーの方は、問題なく同曲中のNo1と言える(ただしデュトワ/スイスロマンドのCDが現役でない限りにおいて)。ラフマニノフに関して言えば、この作曲家の欠点?を一言で言うなら「『沈黙は金、雄弁は銀』というならラフマニノフは銀に属する」であろうということ。とりわけこの第3番には、音が多い割には内容が希薄に感じられる演奏が多いと言うことだ。そういうこの曲でも、アルゲリッチの手にかかると、雄弁分の内容は充分に語られ尽くし、「雄弁の金」と評せる唯一の演奏となっている。

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     2014/11/18

    「バレンボイムがデュ・プレの死後この作品で初めて共演したチェリストがワイラースタイン」の評に惑わされ、デュプレ系の演奏を期待して聴くと気が抜けてしまうような「軽い」感じで始まる演奏。エルガーの曲には「老大英帝国」を思わせるような”渋系”の名演もあるが、それらに比してもあまりに骨密度の薄い演奏である。この演奏(エルガー)の印象を一言で言い表すならば『大宇宙の静寂と独り対峙しているような』空虚さを感じるという点が、かつてから名演と言われ続けた諸演奏に対する「個性」だと言えるように思える。コル・ニドライは、それこそ気の抜けた炭酸ドリンクのようで、あまり感動できないし、チェロという楽器の魅力が充分に発揮できていない演奏としか思えない。カーターははじめて聴く曲だし音楽そのものがまったく理解できてないので感想をなんとも言いようがない。

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     2014/10/09

    8番も5番も不思議なほど名盤だったが、この7番はほとんど印象に残る箇所がなかった。そもそも7番は情緒的な音楽でもあるので、どんな演奏をしてもそこそこの名演になる。冷たい演奏、ぶっきらぼうな演奏、そして深遠な演奏、すべてOK。それがゆえに、同盤のようなフツーの名演があまり面白くないのかもしれない。

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     2014/10/04

    インバルってブルックナーを全然わかっていない指揮者だと思う。いやそれ以前に、ブルックナーのみならず、マーラーだってベートーヴェンだって、わかろうとしている気配すらなく、とにかくひたすら楽譜を音化するという『仕事』に専念しているように見受けられる。このCDにしても、いわゆる「ブルックナートーン」というブルックナー信者?の琴線をくすぐってやまないパーツを、もう少し強調した演奏をしてくれたりしていれば、フツーの名演以上の成果は得られるはずなのに・・・。そんな風に思いながら聴き進めていたが、やはり全体の完成度や、なんと言っても「聴きやすさ」「わかり易さ」などを加味して、最高評価以外の何物でもないという結論に達した。たぶんブルックナーの交響曲の中で難易度の最高なのはこの5番の終楽章だろう。この部分ですら、とても心地よく、五月蝿くならずに聴き入ることが出来る。

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