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kurokage さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/08

    魅力のある歌い回しがヴィヴァルディにしては少なく、他の曲集に比べて知名度も低く録音も少ないのが一定納得できる内容である。トゥッティで和音を奏するタイプのリトルネッロが多用されているが、やや安直だし退屈だ。心なしか録音も、他の盤に比べるとアタックと余韻の関係が微妙に悪く、響きが硬かったり重かったりするように思うのだが、気のせいだろうか。うるさいことを言わずに楽しむべき作品であり演奏であるが、時折気が逸れてしまうのはいかんともし難いところ。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/08

    聴く度に「何とも凄い曲を書いたものだ」と恐れ入ってしまう作品である。初期の「歌付き交響曲」とは全く異なり、人の声という声部を複数取り入れて、それまで発展させてきた複雑極まる書法で曲を構築している。当然声には歌詞があり意味を持つので、それに応じて強弱、緩急、メロディーが設定されているのだが、膨大な楽器群に更に声を加えるためのルールを設定した上で、むしろ純器楽的な構成原理で曲が成り立っているように思う。こうしたコンセプトで声を扱った作品は、それ以前のみならず以後にも余り見当たらない。「誰も聞いたことがない」とか「宇宙が鳴動する」とかいうのは、演奏人数が多くて大音声がするという意味でなく、声と楽器群が複雑に織り成す広大無辺とも言える音響世界の広がりを指すのであろう。
    引き伸ばされてオラトリオ風の後半に対し、前半は凝集性が高くこうした特長が顕著。力押しし過ぎると、やかましいだけで何をやっているのか分からなくなる。後半は後半で、歌の集合体ととらえてしまうと分裂的で散漫になりがちだ。ジンマンは他の曲と同様に、客観的で冷静な上に、不必要に歌を歌い込ませず器楽的なアプローチで臨んでいる。曲がよく見通せているという感じだ。特に後半は、ドラマテッィクな歌唱を抑制しつつ、遅めのテンポで歌詞が変わって従って曲想が変わる部分の遷移を丁寧に繋いでいく。栄光と歓喜の中で昇天していく大団円を目指して、長大な曲が自然に流れていく制御力は大したものだ。部分部分はもっと凄い演奏がいくらでもあるのだろうが、曲を曲として素直に味わうことができる。
    最新SACDの威力はこの曲でこそ発揮されるのだろうが、ここまで来ると我が家の装置には荷が重いようだ。マッシブな音の塊にこれでもかと降り注がれると、滝に打たれて修行している気分である。

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     2011/08/01

    ラフマニノフはメロディー・メーカーなので歌曲向きのように思うのだが、実はさにあらず。朗唱風の単調なものがあるかと思うと、ドラマチック過ぎて形が定まらなかったり、コンサート・アリアとの中間物のようでどうも落ち着きが悪い。中期以降はこのジャンルから手を引いているし、代表作が歌詞なしのヴォカリーズという辺りにも相性の悪さが現れているようだ。
    オリジナル・ヴァージョンのヴォカリーズが聴きたかったので購入してみたのだが、ソプラノの音程の保持に難があってちょっとがっかりする出来栄え。他の歌手も特にハッとする程の個性はない。曲が網羅されていて資料的な価値があるので、ファン向きかなという感じ。

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     2011/07/30

    いかにもR.シュトラウス風の序曲に、入り組んだ書法で無骨さと官能性が入り混じる第1番、独奏ピアノ付きの第4番が組み合わされて盛り沢山。中では優美な旋律や幻想的なハーモニーが、大管弦楽を駆使した迫力ある強奏部と入れ替わる第4番が、技法的にも練れており一番の聞き物であろう。ヴィトの指揮も、要所を締めた推進力のある男前の指揮ぶりだと思うのだが、どうしたことか音が非常に悪い。音場の混濁がひどく音が重なるほどノイジーになる。ピアノの飛び出し具合も今時異様な感じ。色彩感や対位書法が売りの曲だけに、この音質で聴き続けるのは正直辛い。古いディスクもよく聞くので音には寛容なつもりだが、ここまで来るとさすがに楽しめない。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/28

    おっとりしたやさしさのある演奏。よく演奏されるチェロ協などは、名手達の演奏に耳がなじんでいるため、切れも甘いし深みもないと感じるが、ハイドンの協奏曲は総じて奏者の訓練も兼ねた軽い作品が多いので、これくらいの方が寛ろげて良いとも言えそうだ。音も残響を上手く取り入れたストレスの少ない音。難しいことを考えずに気分転換したい時には丁度良い。

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     2011/07/28

    乾いた密度の低い音でオーディオ的には失敗作。BIS特有の残響を多目に取り入れたコンサートホール・バランスもここでは裏目。抜けが悪くて重苦しい。総じて輝かしさの少ない渋い音である上に、細かく強い動きになるほど高弦が痩せて貧相になる。たまに混じるコンディションの良いテイクでも同じ傾向だから、元々高弦奏者の揃いが悪いのかも知れない。
    音質への過度な期待を払拭して聴くと、演奏自体は折り目正しく誠実な演奏。勢い任せに突っ走ったり、歌い込みすぎたりがないので、平凡ではあるが安心して聴ける。とは言え弦楽合奏なのだから、もう少し音の魅力がないとさすがに苦しい。結局SACDの意味は、第8番のフルオケ版まで入れて1枚で収まるコンパクトさということになるが、全曲通じて聴く訳もないので、後ろの方に入った曲を呼び出すには一々ブックレットを参照しなければならず(トラック数が多すぎてどこから何番が始まるか覚えていられない)、結構使い勝手は悪い。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/27

    アメリカの作曲家は、どこかブロードウェイ・ミュージカルやハリウッド映画音楽の匂いを纏っているのが通例だが、アイヴズにはそうした路線とは異なる内省的・神秘的で、しかも平易で癒し系といった独自のテイストがある。ところが…。ここからどう展開するのかと固唾を飲んでいると、突如アメリカン・ポップス調丸出しの曲へと移行し、お互いに無関係なフレーズがどんどん増殖して街角の騒音状態に発展する。緊張を作り出す手法としては分かるのだが、なぜこんな素材で冗談音楽みたいな作りにする必要があったのだろう?これはパロディによる風刺なのだろうか?そこまでの調子で普通に作った方が、ゲテモノ音楽風にならずに済んだだろうに…。正直何回聞いても理解はできない。これはこれで面白いんだけど…、というレベル。そうした悩みを抱えずに済む「答えのない問」が名刺代わりというのも又、何とも皮肉な話である。
    このディスクは比較的知名度の高い作品を集めた入門用プログラム。親切なことに「答えのない問」は改訂版と原点版のダブル収録。木管の動きを押さえ、わざと調子を外したトランペットの神秘性が際立つオリジナルの方が、私は好きだ。全体に演奏が大真面目で上手い分、不可解さも増している。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/27

    実は歌曲は苦手だ。歌詞を見ていると落ちこぼれるし、歌手による差が大きい(当たり前だ)のでどれを選んでいいのか分からない。とは言え好きだと思っているシューマンの歌曲すらろくに聞いたこともないのは不埒だろう。というので買い込んでみたら案の定歌詞はなし。えーい、ままよ、と何を歌っているかも分からぬまま曲と声の美しさを楽しむだけの、リートファンに見られたら銃殺されそうな斜め聞き。それでもうっとり聞き入ってしまうのだから、これはきっと只者ではない。
    正確なディクションと音程移動、音価分の声の保持、曲想に適ったビブラートの制御。ここまでやってもらえば、後は安心して音楽に浸るだけだ。息の音への変換率が高いのだろう、声をひそめた際の響きも綺麗だし、張った時の安定感も高い。声を聞いているだけで癒される凄いディスクである。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/27

    エスタンシアはこれが全曲版の初録音というのが不思議なくらいの佳曲。朗読と歌付きという特殊性がハザードになっていたのだろうが、その分変化に富み、静と動の対比も鮮やか。別に深刻な曲ではないが、飽きることなく30分強楽しめる。作品1のパナンビはさすがに技法的には劣るが、内省的で繊細なヒナステラの本質が出ている興味深い作品。全体に神秘的で夢見るような弱音部分が多い。これでどうやって踊るのだろうというのは大きなお世話なのだろうが、舞踊の伴奏とは思えない静寂に満ちた曲だ。
    録音がナクソスに時折現れる不思議な好録音。フルプライス版のハイビッド録音などに比べ、肌理も粗くどことなく薄っぺらいのだが、くっきりした直接音に豊かな余韻が伴い、音の混濁やノイズ成分は少ない。クリアでシャープな音がする。マイクが少ないのだろうか?低域のカットオフも緩めで、低音弦の地鳴りのような響きもそこそこ伝わってくる。Dレンジの広いパナンビは再生が難しいが、チューニングが決まるとオーディオ的快感がある。
    ロンドン響はナクソスメンバーの中ではメジャーなだけあって、さすがに上手い。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/26

    様々な束縛から自由になること自体が目新しく、自己主張ともなった幸せな時代が過ぎてしまうと、全く何の束縛もない中でどうやって音楽を紡ぐのかという本質的な問題に直面する時期が訪れる。宗教的インプレッションに頼る、歌詞を導入して言葉が持つ山谷に曲を先導させる、というのはいずれも比較的ありがちな解決手法なので、正直「ペンデレツキお前もか」という気がしないではないのだが、今回の第8交響曲くらいになると、そこすら更に突き抜けた感じである。
    怒りの日あたりは言葉に頼りつつもやはり現代音楽なんだぞという主張が旺盛で、冒頭にはトレードマークのトーンクラスターも現れるし、声楽表現の可能性探求にも余念がない。これはこれで変化に富んだ力作だが、現代音楽がどうあればよいのかという悩みを悩むことなどそもそも無意味なんだと言わんばかりの第8交響曲を聴くと、これで思いが伝えられてるならそりゃそれでいいよねえ、と思ってしまう。
    大地の歌などが引き合いに出されているが、連作歌曲形式というよりは歌謡交響曲なのであろう。最終曲に向けて、その前の殆どの曲は抑えた表現の中で美しく、もの哀しく、静かにリードの役割を果たしている。作曲技法そのもをひけらかすのではなく、必要と思うだけの表現法で書けばこうなったと言っているようだ。普通に聴いて普通に美しい曲であり、それで十分ということなのだろう。ヴィトはいつもながらの手堅い演奏だし、録音も良好である。

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     2011/07/25

    クック版による第10交響曲を、「補筆完成されたマーラー作品」と思ったことは一度もない。楽想の断片を集めてどう曲のスケルトンを確保するかに汲々としているだけで、マーラー音楽の到達点を成す第1楽章に対し、書法の面でもオーケストレーションでも落差があり過ぎる。ベートヴェン時代に逆行したかのごときオケの扱いを聞く度、ファンが見るための別人による続編映画くらいのものなのだとつくづく思わされる。主旋律をサポートする副旋律と阻害する副旋律の同時進行や、楽想推移をわざと重ねてしまって輻輳を生み出す手法などは、混沌と秩序、不安と平安の間を揺れ動くマーラー音楽に不可欠の技術的前提であるし、オケを知り尽くした者に特有の、大編成を鳴らし切りながら無駄な音の濁りを生まないオーケストレーションについても又然り。これらのない補完に大した意味があるとはどうしても思えないのである。
    カーペンター版では、主楽想展開の再現を超えて、こうしたマーラーがマーラーである所以にどう迫れるかが追求されており、編まれているコンセプトに根本的な相異がある。私にとってはこちらの方が遥かに面白いし、聴いているうちに痛々しくなってくることも少ない。とは言え、やはり問題は最終楽章であろうか。曲をシンメトリーにするためには、ここに冒頭楽章に匹敵する質量と深みのあるものを持ってこないと成り立たない。そんなことはお互いに無理と承知の上でどうトライしたのかを聞いている訳だから、ここは明確に「編者の作品」である。先行楽章の素材を散りばめつつ弦によるクライマックスに至る展開は、まあそうとでもするしかないだろうなとは思うものの、マーラーその人が書いていたらここまで平安の内に締めくくることはまずなかったであろう。心に深淵を抱え続けたマーラーへのせめてもの鎮魂であるのかも知れない。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/24

    この曲には思い入れがある。昔々、図書館で借りたレコードを、「意外と普通に始まるじゃん」などと油断して聴き始めたのが大間違い。初期の曲のように形式に対する撹乱要素が剥き出しに置かれていない分、対位法は複雑精緻を極める。第1楽章の展開部で、この森はどこまで続くのか、こんなところまで来て本当に生還できるのかと慄然。古典派1曲分の最初の楽章が終わった時には早くもヘトヘトになっていた。全ての奏者はまずこの第1楽章をどうクリアするかに心血を注ぐことになる。ジンマンは遅めのテンポ設定で、複雑な書式の森を冷静沈着に描写していく。奇怪な枝や岩があるぞと部分を強調しない分、森の深さがよりリアルに凄みをもって迫ってくる。客観的=思い入れの少ない薄味の演奏というのは短絡だ。全体像を伝えるための神経の行き届いた音の配置には静かな深い感動がある。
    第2楽章は弄り回したくなる性格的なパッセージの宝庫。しかし、基本はレントラーリズムによる舞曲スケルツォだ。ジンマンは、形を整えつつ歯切れの良いフレージングで軽さの表現も忘れていない。ブラボー、素晴らしい。あの第1楽章の後を受けるのだから当然だ。第3楽章は古典派では最終楽章に来るべきロンド。ここではしゃぎすぎると後に待ち受ける第4楽章が乗り切れない。ブルレスケに引っ張られ過ぎず、細かく素早い動きを制御下に置いた演奏で、曲構造そのものが持つ不気味さが逆に自然に伝わり凄みが増している。これも良いできだ。
    そして、またしても長大な第4楽章。チャイコの悲愴のようにそれなりに歌っていれば様になる訳ではない。音が少なく弱くなる部分の緊張が維持できなければ空中分解の憂き目を見る。音が途切れるのかというタイミングで次の音が出てくる歌い継ぎは、耳を引き付けて離さない。最後の音が消え去った後に、自分が物凄く集中して聴き入っていたことに気が付いた。
    シリーズの中でも、この曲の数あるディスクの中でも、屈指の1枚と言える秀演ではないかと思う。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    短い舞曲の連なりにそこはかとなく漂う典雅で上品な雰囲気を楽しめばよいのだろうが、どうも私には相性が良くないようだ。演奏のせいかも知れないが、どれも一本調子の似たり寄ったりの曲にしか聴こえない。元々素朴な曲である上に、対旋律や和声にもさして惹かれるところがないので、諸国の人々のどこがどう違っているのか聴き分けてみようといった意欲も大して起こらない。BGMで聞き流すには邪魔にならないところくらいが取り柄か。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    アイヴズというのは厄介な作曲家だ。いわゆるコラージュ音楽で、素材は必ずしも純クラシック領域に限定されている訳でもない。空き缶や紙屑を集めて肖像画や風景画になっているような物はまだ分かるのだが、自分の感性不足のせいかやはりゴタゴタしたゴミの集まりにしか感じられない物もあって、そういう時にはムムムと絶句するしかない。他に類を見ない独自のスタイルであり隠れた大天才と考えるべきなのか、はたまた、別に真似て真似られない物ではないし日曜作曲家だからここまで徹底できただけで、プロはそれ一本で勝負する気がしなかっただけ、と見るべきなのか‥‥‥。
    どちらかというと、地の部分のナイーブで純クラシック調とは少し違う新鮮な流れや響きの方に個性があって、ゴタゴタ部分とのバランス具合で曲としての出来栄えが決まっているのではないだろうか。そういう意味では、作者の原点が素直に出ている第1番と、ゴタゴタの極地を示す第4番の組み合わせは、聴き物として知的好奇心に訴える1枚である。才人MTTとシカゴの組み合わせというのも心強い。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/07/22

    いずれその内と先送りしていたクセナキスに取り組むことにしました。予想通り、特別な音楽素養もなく耳だけを頼りに音楽鑑賞をしている凡人には、又しても悩みの種が増えてしまったという感じではあります。音楽と言うよりも音による建造物とでも言う方が近いでしょうか。一見無関係で気儘に動いているかのごとき音達は、離合集散を繰り返すうちに、ある時は阿鼻叫喚の大堂伽藍を、またある時は静謐で広大な空間を生みつつ変転していきます。音響構造体の遷移がもたらす抽象的な印象で曲が成立している訳ですが、そんなものが面白いのかと問われると、これが結構面白いのが不思議なところ。常にどこか(何か)へ向かって前進しようとする音の群には、自分の居場所を求めるものに特有の生命力の輝きがあり、次にどんな音響パノラマが展開されるのかとついつい聴き入らされます。現代音楽CDにお約束の、近接した硬質で鮮鋭な録音も大いに寄与しています。音の居場所や動きが掴みやすく、声楽やピアノの離れ業を聴くだけでも値段分くらいは堪能できます。座右に置いて事あるごとに聴くという曲ではないのでしょうが、聴く者にとって新たな音楽の地平を拓いてくれる極めて独自性の高い作品であると思います。

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