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ストラヴィンスキー(1882-1971)

SACD 【中古:盤質A】 ラフマニノフ:交響的舞曲、ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲 ゲルギエフ&ロンドン交響楽団

【中古:盤質A】 ラフマニノフ:交響的舞曲、ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲 ゲルギエフ&ロンドン交響楽団

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年04月14日

    これは素晴らしい名演だ。近年のゲルギエフ&ロンドン交響楽団の充実ぶりを窺い知ることができる名演とも言うことができるだろう。本盤の選曲も絶妙である。ストラヴィンスキーとラフマニノフと言えば、その芸風は全く正反対。この両者は、同時期にアメリカ合衆国で活躍していたこともあるが、ストラヴィンスキーはラフマニノフの楽曲を前時代的な作風と酷評していたのは想像に難くなく、他方、ラフマニノフにしてみれば、ストラヴィンスキーの楽曲は、革新的でとても受け入れがたいものであったのではないだろうか。それでも、どちらが送り手だったか記憶が定かではないが、両者には有名な蜂蜜の逸話が存在しており、両者のまるで異なる芸風ほどに溝があったのではないのかもしれない。実際のところ、この両者は、ともに故国ロシアの大作曲家であるチャイコフスキーを深く敬愛していたことにおいても共通しており、意外にもお互いを認め合っていたと言えるかもしれない。しかしながら、本盤におさめられたストラヴィンスキーの3楽章の交響曲と、ラフマニノフの交響的舞曲は、全く対照的な作品と言える。革新的なリズムをベースとしつつ、強烈無比な不協和音などがさく裂する現代音楽の申し子のような楽曲と、故国ロシアへの望郷の念が色濃く反映された情感豊かでメランコリックな旋律に満ち溢れた楽曲。ゲルギエフは、この対照的とも言える両曲を巧みに振り分け、両曲の魅力を最大限に表現し得ている点を高く評価したい。ゲルギエフによる両曲のアプローチは、近年のこれら両曲の演奏において一般化しつつある洗練されたものではない。むしろ、個性的で、いわばあくの強ささえ感じさせるものであり、ストラヴィンスキーの3楽章の交響曲で言えば、ブラスセクションなどもオブラートに包むなどという小細工を弄することなど薬にしたくもなく、ブラスセクションにとどまらず、すべての楽器セクションを思い切って鳴らし、同曲の性格でもある一種の原始的な様相を殊更に強調しているとさえ言えるだろう。かかるアプローチ故に、他のどの演奏にも増して、ストラヴィンスキーが同曲に込めたメッセージが明瞭に表現されているとも言えるところであり、その意味では、前述のように、同曲の魅力を最大限に引き出すことに成功した稀有の名演と評価してもいいのではないかとも考えられるところだ。ラフマニノフの交響的舞曲も、同曲に特有のメランコリックな旋律の数々を、さすがにかのスヴェトラーノフほどではないが、思い切って歌い抜いており、演奏全体から漂ってくる独特の情感の豊かさは、ラフマニノフが亡命した後、二度と足を踏み入れることができなかった故国ロシアへの深い愛着の念が滲み出ており、実に感動的であると言える。演奏全体のスケールの大きさは、悠久の大地ロシアを思わせるのに十分であり、本演奏を、近年のゲルギエフの充実ぶりが如実にあらわれた名演と評価するのにいささかも躊躇するものではない。加えて、本盤で素晴らしいのは、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音であると言える。いずれにしても、ゲルギエフ&ロンドン交響楽団による素晴らしい名演を、マルチチャンネル付きのSACDという、臨場感溢れる極上の高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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