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Tchaikovsky / Prokofiev

CD 【中古:盤質AB】 チャイコフスキー:『くるみ割り人形』組曲、プロコフィエフ: 交響曲第1番、他 マルケヴィッチ&フィルハーモニア管

【中古:盤質AB】 チャイコフスキー:『くるみ割り人形』組曲、プロコフィエフ: 交響曲第1番、他 マルケヴィッチ&フィルハーモニア管

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    Venus Creek  |  東京都  |  不明  |  2009年07月26日

    奇才の絶頂期の記録。 フィルハーモニアとは相性がいいようである。 本盤の中では、《胡桃割り人形》組曲が超絶的な名演奏。 これは表情が怖いです。無表情で怖いのではなく、コワモテなのだ。一切緩みのない凄味のある演奏だ。 「子供のための楽しいバレエ」「クリスマスのメルヒェンの世界」なんて知りません。だって、楽譜は楽譜ですからね。マーラーだろうとストラヴィンスキーだろうと《胡桃割り人形》だろうと、変わりはありません。真剣に読んで、真剣に演奏してもらわなきゃ困ります。そんな指揮者の真面目な語りが冒頭に収められていてもよかったかもしれない。 「子供向け」だなどと言って腑抜けた演奏をしているのは、作曲家に対する冒涜だと思う。「ファミリーコンサート」などと銘打った演奏会では、このマルケヴィチのような真摯な演奏は期待できないだろう。 「行進曲」8小節目などに出てくるシンバルの一発は何度聴いても笑ってしまう。怖いのだ。鬼軍曹が鞭を構えている姿が思い浮かぶ。そして、歯切れのよい管楽器の発音が、聴けば聴くほど不気味だ。子供が聴いたら間違いなく泣き出すだろう。 「金平糖の踊り」は背筋が凍るような表現だ。真夜中、知らない山村で、暗い農道をひとりで歩いていたら、星空から金平糖が降ってきた。なぜ誰も騒がないんだろう?こんなに金平糖がどんどん降ってきているというのに…。 「アラビアの踊り」は、奴隷が脅されて踊っているような風情がある。もしこの演奏からエロティックさを聴き取れるとしたら、瀬戸際的なかなりアブないエロだ。タタタタタン。タタタタタン。と繰り返されるタンブリンのリズムがとても怖い。 「葦笛の踊り」は中間部で温度が下がる。まだ陽の高いうちは葦軍団も整列してマスゲームに興じているのでよかったのだが、夜になるとSMプレイを繰り広げる。そんな感じだ。 「花のワルツ」は期待に違わぬ誠実な演奏。「誠実」というと誤解されそうだが、つまり、怖さまっしぐらである。ここまでの組曲のほかの小品の解釈の集大成だ。中間部で短調に転じる部分の厳しさ、ホルンをはじめとしてリズム感が生きていること、どこをとっても職人の音楽である。 この組曲には、ストコフスキーやボールトなど、往年の名匠による素敵な録音が数多く存在するが、このマルケヴィチ&フィルハーモニアは次元が違う。同じ指揮者のほかのオーケストラ(モンテカルロ)との録音と較べても、格別の味わいがある。この組曲を愛している方なら、確実に楽しめると思う。絶対おすすめだ。

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