エルガー:エニグマ変奏曲、ベートーヴェン:交響曲第4番、ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲 ピエール・モントゥー&ボストン交響楽団(1963ステレオ)
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フォアグラ | 愛知県 | 不明 | 2020年05月14日
私が最も尊敬する指揮者の一人がモントゥーだ。彼の音楽は常に率直であり、かつ生命力に溢れユーモアもある。映像を見るとビートとキューがメインの簡素な指揮でオーバーアクションは全くないのだが、それでもオケは燃え上がる。トスカニーニのような強制ではなく、オケの自発性で白熱した演奏を引き出すのだからこれは指揮の奥義とでもいえようか。残念なのはこれほどの大指揮者がレコード会社からさほど重要視されていなかったことで、典型はデッカがベートーヴェンの交響曲を9番を残して企画終了にしたこと。ブラームスの交響曲全集も残ってないし。これはモントゥー88歳(!!)のライヴだが、相変わらず老いの片鱗も見せない素晴らしいものだ。「タリス」は英国風の「雅」とは遠い熱っぽく意思的な演奏。ベートーヴェンの簡潔で躍動する音楽も全く古さを感じさせない。得意中の得意「エニグマ」は6種持っているが多分もっと録音は残されているだろう。ここでも第1変奏の熱く慈愛に充ちた表現から完全に引き込まれてしまう。そして終曲の爆発の凄さ。これぞ88歳の人間賛歌。ボストンはミュンシュ以来の粗いアンサンブルなのが惜しい。音は歪みがあるが、それでも同じメモリーズから出ているセル/クリーヴランドのものよりはるかに良い。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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