交響曲第8番 ヘルベルト・フォン・カラヤン&ベルリン・フィル(1966年東京ステレオ・ライヴ)(2CD)
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Y.A | 兵庫県 | 不明 | 2019年07月15日
面白かった。 他の方々のレビューにある「充実」が、どういう意味かはわからないが、「名職人としてのカラヤンの最高例」だと思う。この演奏、ご本人が存命であれば「廃棄を命じた」のではなかろうか?なぜなら、第一楽章の再現部近くて「アンサンブルが崩壊している。それもホルンがリードすべき箇所をド忘れした結果」である。その後も、いくつかの箇所でホルンの音程が不安定になる。また最終楽章の冒頭も「危なっかしい」こと、この上ない。つまり「あのベルリン フィルが信じられないミスをしている」のだ。 指揮者のせいなのかオケのせいなのかはわからない。が、第3楽章の、文字通り「充実ぶり」は素晴らしい。また最終楽章の「ケリのつけかた」も、である。カラヤン自身は「ミスを犯さない完璧な大指揮者」という虚像を追い求めたが、カラヤンの最も素晴らしかった点は「どんなハプニングが起ころうと立て直し、確実に素晴らしい結果を残せる」名人芸(フルトヴェングラーやトスカニーニ、クナッパーツブッシュが持っていた)にあったのだ。この録音はそれを示す「好例」である。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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バッハの平均律 | 東京都 | 不明 | 2019年04月29日
圧巻は情熱的で音質良好な第3楽章。 このCDの問題点は楽章によって音質に大きな隔たりがあることです。 第1・第3楽章の音質を10とすると、第2楽章は3、第4楽章は5といったところです。 第1・第3楽章では左右のスピーカーいっぱいに音が広がり、 ヒスノイズは感じられるもののレンジも広く、‘66の録音として十分に満足できるものです。 それに対して第2楽章は音場もレンジも狭く、モノラルであるかのように感じられます。 録音が急に10年20年古くなってしまったかのようです。 第4楽章は左右の広がりはあるものの、レンジは第2楽章と同じ程度です。 一方、演奏では第3楽章に感銘を受けました。 私は0番00番を含めて11曲のシンフォニーを満遍なく聴きますが、 この第8番の第3楽章はやや苦手意識がありました。 最弱音で息の長いフレーズが延々と続くので、集中力が散漫になってしまうのです。 ですがこの演奏では、もしろ強め太めの筆致で力強く情熱的に音楽が進んでいくので、 途中で飽きることなく音楽の世界観を堪能出来ました。 第3楽章は文句なく5つ星です。 音質にばらつきがあることで 楽章によって音楽から受ける感銘に差が出てしまうのがマイナスになりますが、 歴史的録音であることを考慮して減点は一つとしておきます。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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