イタリアのハロルド、夏の夜 フランソワ=グザヴィエ・ロト&レ・シエクル、タベア・ツィンマーマン、ステファヌ・ドゥグー
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2019年02月15日
一皮剥けたロト&レ・シエクルの演奏が聴ける パガニーニとの確執からどこかバランスを欠いた交響曲となった”イタリアのハロルド”は ”幻想〜”の人気に及ぶべくもない 何しろ肝腎のVaソロが第二楽章以降影が薄くなる憾みがある タベア・ツィンマーマンはオーソリティだ ここでも見事な弾きっぷりを聞かせるだけに勿体無い曲だとつくづく思う しかし ベルリオーズが留学したイタリアの印象は全曲に活きている 地中海の風が絶えることはなく吹いている 失恋がテーマであるのに晴れやかさが行き渡る これをロトはものの見事に音化している 音色と響きの晴朗さはレ・シエクルがあって紡ぎ出されたものだ ちょっと他の演奏は聞けなくなった 後半の”夏の夜”をバリトンのドゥグーに全曲歌わせている わたしの記憶では女声かテノールの歌声で聴く曲だった 新鮮な印象に戸惑いそして聴き入った オーケストラに呑み込まれてしまわない声の剛さは音楽の様相を一変させたとも言える 聴くほどに味わいが深まる演奏だ あなたも如何2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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