『蝶々夫人』初演版全曲 ヘルマニス演出、リッカルド・シャイー&スカラ座、マリア・ホセ・シーリ、ブライアン・イーメル、他(2016 ステレオ)
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マミー竹千代 | 鳥取県 | 不明 | 2018年12月04日
日伊国交150周年を記念してスカラ座で再上演された初演版なのに日本語字幕がない、だと?11人の方が、このレビューに「共感」しています。
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村井 翔 | 愛知県 | 不明 | 2019年02月26日
20年以上前、パウントニー演出の舞台を観て以来、ミラノ初演版が『蝶々夫人』最良の稿だと確信していたが、シャイー/スカラ座という最強の布陣によって録画されたのは感無量。この版に慣れてしまうと、通常版(ブレーシア版)は強引にカットされた音楽の「傷跡」が痛々しいほどだ。シャイーの指揮は、劇的な振幅という点ではパッパーノに一歩譲るかもしれないが、音楽のモダンな特質を丁寧に描き出している。三層構造の舞台にプロジェクション・マッピングを加えた演出はとてもデコラティヴで装飾的。舞台は現実の長崎ではなく、西洋人のオリエンタリズム幻想の中の日本であることを強調している。日本人が全員、白塗りかつ歌舞伎風メイクなのも西洋人の幻想の中の人物ということだろう。第2幕前半では蝶々さんが洋装、家の中の調度も洋風なのは新鮮だが、彼女自身が「アメリカの家」と言っているわけだから、これが正解とも言える。 マリア・ホセ・シーリの題名役は細やかな歌唱。日本人にも15歳にも見えないけど、前述の通り、演出がリアリズムを目指したものではないので、これで構わない。ただし、第2幕ではもう少しドラマティックな力も欲しく、ヤオ(コヴェントガーデン)、オポライス(メト)といった現代最高の蝶々さん役に比べると今一歩。この版では一段とダメ男ぶりが際立つイーメルも健闘。カーテンコールでの拍手が少ないのは、まさしく憎まれ役を的確に演じた証拠だ。脇役ではストロッパのスズキも悪くないが、カルロス・アルヴァレスがとりわけ素晴らしい。役名通りの凡庸な男(シャープレス)に見えないほど。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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