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ベートーヴェン(1770-1827)

Blu-rayオーディオ 交響曲全集 ヘルベルト・フォン・カラヤン&ベルリン・フィル(1970年代)(2BDA)

交響曲全集 ヘルベルト・フォン・カラヤン&ベルリン・フィル(1970年代)(2BDA)

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    jasmine  |  愛知県  |  不明  |  2024年01月10日

     カラヤンのベートーヴェンに対する総決算的な全集だ。  カラヤンは生涯を通して夥しい数のセッションをこなし膨大なレコードを制作したが、レコーディングに関して全盛期といえるのは、私はザルツブルグ復活祭音楽祭を創設した67年から椎間板の手術を受ける75年までと捉えている。その間にリリースされた作品は驚くべき完成度を誇り、本人も含めてそれらを凌駕する演奏は未だに現れていない、と断言できる至高の境地に達している。  しかしながら、75年には絶頂を極めていたカラヤンの健康が蝕まれ、同年末には手術を余儀なくされたる事態となった。決して周囲に漏らすことはなかったが、復帰を危ぶむ声も囁かれていたというほど深刻な状態だったとのことだ。  75年半ば以後の録音の中には、時としてバランスを欠いたような違和感を感じるものも散見されるようになる。そもそもカラヤンの美点は、ベルリン・フィルの鍛え上げられた合奏能力を駆使し、譜面に書き込まれた音符の音価を保ちつつ歌い上げ、美しさと壮大さを調和させる絶妙なバランス感覚にあった訳だが、この年を境に、ある種の「ぎこちなさ」や「力み」、或いは「グロテスク」なまでの表現が顔を出すようになった。ディレクターの手記には、カラヤンがそうした問題となる部分の取り直しを拒むこともあったことが記されている。この頃のカラヤンの体調は最悪で、セッションの最中であるにも関わらず、立っていることさえままならない深刻な事態にあったことも一度やニ度ではなかった、という。この時期に制作された作品のレコーディング・データを閲覧すると、たった一日でセッションを終えているものもあれば、何日も、時には年度をまたいでまで取り直しているものもある。私の考察するところ、一日でセッションを終了したということは、よほど会心の演奏が出来たか、或いは取り直しを出来る状況になくセッションを打ち切ったかのどちらかではないかと考えられる。先に述べた「ぎこちなさ」や「力み」乃至は「グロテスク」さを感じさせる作品,具体的には、ブルックナーの《ロマンティック》やチャイコフスキーの交響曲第5番は、僅か一日でセッションを終了している。それに対し、オペラの全曲盤やこのベートーヴェンの交響曲全集などは、何度も何度も、年度をまたいでまで彫塑に彫塑を重ねた跡が観てとれる。  ベルリン・フィルというドイツ圏を代表するオーケストラの盟主であるカラヤンにとって、ベートーヴェンは正に『牙城』とも言うべきメイン・レパートリーであって、その『規範』を示すことが求められていることは、自他ともに認めるところであった。それだけに、他の演目ならばいざ知らず、この全集だけは納得のいくカタチで世に出したいという執念がそうさせたのではなかろうか。逆に、そうした中にあって《田園》一曲だけは一日で収録を終えている。これは、会心の演奏が出来たからに他ならず、取り直しの必要がなかったのであろう。演奏内容も完璧で、非の打ち所がない名演となっている。  くり返すが、私はカラヤンの全盛期は67年から75年までの9年間と見做しているが、このベートーヴェンだけは例外である。ベルリン・フィルの常任指揮者となって5年、新たな『規範』となるベートーヴェン像を示した(62年)カラヤンが映像作品にもチャレンジし(67年-73年)そうした経験を踏まえて更なる高みを目指して打ち立てた《金字塔》、それが75年-77年の新全集だ。先の(60年代の)全集も優れた作品ではあるが、その水準をあらゆる意味で超越した驚異的な名盤である。  カラヤンは晩年になって、もう一度全曲を録音した。自ら《テスタメント》と称して映像作品とそのサウンド・トラックというカタチでの収録であった。しかし、それはすべてをやり尽くした上での融通無礙の世界。よほどのカラヤン・ファン以外には勧め難いレコードだ。  演奏本位で考えれば、67年から73年にかけて映像作品として収録した全集も素晴らしい(何しろ絶頂期の演奏だ)が、深刻極まりない状況にありながら、困難を乗り越えて最上の演奏を刻印しようという気概に満ちたこのレコードに、一日の長があるように思う。ベートーヴェンが「難聴」という作曲者としての苦悩に打ち勝って名作を書き上げた姿とだぶるようにさえ思えてくる。75年の1月から77年3月まで足掛け3年に亘る入魂の全集。レコーディングに関してあらゆる経験をしてきたカラヤンでさえ、これほどまでの期間リリースを見合わせ、セッションを繰り返し熟成させた作品も他にはない。それだけの拘りをもって完成させただけのことはある完全無欠の名盤だ。

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    トロ  |  不明  |  不明  |  2021年02月24日

    カラヤンの正規のベートーヴェン全種録音中では最もカラヤン美学が徹底された録音。9番の独唱陣も素晴らしい。宇野等に酷評されていたカラヤンのベートーヴェンだが、古楽奏法全盛の今日ではカラヤンの演奏も重厚なドイツの伝統にも連なる面もあるように感ぜられる。SACDシングルレイヤー化は有難いが、当全集がLP発売時には特典として英独2か国語での「カラヤン新ベートーヴェン交響曲全集を語る」インタビューレコードが付いていた。SACD全集で発売されるのだから、通常CDで良いのでインタビューCDも添付して、対訳を掲載して頂けたら更に購入価値も増したのに甚だ残念である。

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    57さい  |  北海道  |  不明  |  2019年02月05日

    田園の嵐が機関銃みたいで怖い。

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    ゆっきー  |  千葉県  |  不明  |  2018年12月15日

    とにかく驚いた。カラヤンの名盤がハイレゾ、サラウンドで聴ける時代が来るなんて・・・。それだけでも感動ものなのに、何と余計なCDがついていない。今後メーカー各社さんもブルーレイディスク単品で出して欲しい。そして価格を少しでも抑えて欲しい。’60-‘70年代のカラヤンDGシリーズ、ブルーレイ+サラウンドで出ないものだろうか。カラヤンのチャイコフスキー、ブラームスなどはSACDで持っているがこれはステレオ。サラウンドとは全然違う。ステレオ音源でもAVアンプで疑似サラウンドのようなものは作り出せ、これはこれで雰囲気はあるが、やはり音の分離に乏しい。 ハイレゾ、5.1サラウンド聴くこのディスクの中身、かつて耳にしたことがないようなフィルハーモニーホールの響きだった。今まで何を聴いていたのだろう。とにかく素晴らしい。

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    クラシックファン  |  神奈川県  |  不明  |  2018年12月07日

    LP、CDと所有していますが、SACDは所有していませんでした。が、昨今の他盤のBlu-rayオーディオがあまりにもすばらしい再生音なので、今回このBlu-rayオーディオを購入しました。やはり期待通り、「すばらしい」のひと言です。ドルビー・アトモス(24bit/48kHz)の再生音は、コンサートホールで聴いている様な3次元的な奥行きを感じます。一方、ステレオ2.0(24bit/192kHz)は、どちらかというとストレートな音質で指揮台で聴くとこういう音かな? という感想ですが、どちらも文句なしです。例えば、第9の1楽章の出だしの弦のトレモロ箇所、弦の摩擦音的なものまで聴こえてきます。非常に生々しいです。他の録音のBlu-rayオーディオ盤が発売されることを望んでいます。

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    John Cleese  |  静岡県  |  不明  |  2018年11月28日

    以下はブルーレイ版のレヴューです。 これは買いですよ。最近リリースの国内盤シングルレイヤーSACDで大満足していて、当分の間はこれ以上の音質改善は望めないだろう、と考えておりましたが、とんでもない! ドルビーアトモス及びDTS-HDMA24bit/192kHZの恐ろしい程の深みを感じさせる低音の伸び、かなり音量を上げても金属的なうるさい音にならない高音の透明感、音場の奥行き感、第一級の再生音ですね。まるで音が立体的にスピーカーの外側へせり出してくるようです。 ブルーレイ化されてもオリジナルのCDやSACDからさして音質向上の感じられない、時にはただのCDの方がいいじゃないかと思うような詐欺的ディスクも沢山買わされましたが、これは素晴らしい。あまり期待せず購入しましたが、買ってよかった。 演奏内容は言うまでもなくカラヤン先生とベルリン・フィルの鉄壁のアンサンブルの頂点の記録です。SACDでも聞こえなかった細部がさらによく聴こえます。

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    竹甘  |  東京都  |  不明  |  2018年07月02日

    40年前購入した同LPレコードセットと聞き比べてみました。 LPレコードの音質に改めて感心しました。透明感があり低音部はレコードの方が 効いている感じすらしました。当然SACDの方が雑味が少なく取り扱いも楽ですから レコードを再び聞き始めることは無いでしょうが近時LPレコードが見直されていることもわかるような気がしました。演奏は好みが分かれるところですが、どっしりとした低音が効き、音が溢れ出るゴージャスなベートーヴェンです。

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    karajan  |  神奈川  |  不明  |  2005年09月17日

    これぞカラヤン/BPO絶頂期の録音。アナログ最盛期の録音が、今では全く実現再生不可能になった当時最強のBPOアンサンブルを見事に捕らえている。聞けば一発ですごさが分かります。評論家がカラヤン美学の究極の姿とか言って推薦(さっぱり分からない)している酷いデジタル録音盤を軽く凌駕。

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