Beethoven / Schubert

SACD Sym.5 / .8: Walter / Columbia So Nyp

Sym.5 / .8: Walter / Columbia So Nyp

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    一人のクラシックオールドファン  |  Hyogo  |  不明  |  2012年12月31日

    2012年大晦日、今年もほぼ毎日データ中心でレビューを書き込んで来ましたが本日は昔からの定番物ワルターの「運命」「未完成」をあげて今年のラストとして閉じましょう。本カップリング盤についてはもう皆さんのレビューに尽きると思いますが、屋上屋を重ねます・・・・。ワルター/コロムビアSOのベートーヴェンはホッとする面があります。この「運命」は昔から聴き慣れた第1楽章最初の運命の扉動機のフェルマータはワルター特有のものでさりとて決して深刻ではありません。1958年録音という事はワルター82歳の高齢でもありこの調子で行くとタイム的に長いのかなと思うと「さにあらず」でむしろ短い・・・全体タイム@6’24A10’50B5’47C9’32・・・「運命」の曲を聴く上で何を期待?するかにより評価は微妙ですが私の年代では冒頭記したように無形の財産として貴重です。その第1楽章は反復されていない事と最初の運命扉動機のフェルマータから反転した様に展開部はやや性急さの為短めになってはいますが終始弦のリアルな擦り音や後段詰めでの絶妙な瞬間の溜め切りにより面白い楽章になりました。第2楽章はスタート跳ねる様な感じでゆっくりした足取り、「間」を充分取りながらの運びは正直ダレル直前で更に中間段落での引き伸ばしはワルター独特の「歌う」範囲なのでしょう。第3楽章はまぁ無難に過ぎますが最終楽章への移り変わりにはもう少し効果的なものを期待しなかったわけではありません。コロンビアSOは映画音楽などを専門にレコーディングしていた音楽家達を集めた急造オーケストラである為か録音のせいかやや甘ったるい処もあり暖かい響きで最終楽章での勝利の雄叫びの力強さに少し物足りなさを覚えはしました。なお、ワルター指揮の運命交響曲はHMVカタログ等では他に何れもNYPOを振った1941年物(タイム@6’09A10’51B5’22C8’01)、1950年物(タイム@6’16A11’29B5’56C8’43)、1951年物(タイム未確認)等が見られます。次に「未完成」に移ります。「未完成」にはワルター/コロムビアSOの盤は無く?1958年収録のNYPOによるゆったり謳わせ品よく蕩けそうな演奏(同@10’56A13’53)が味わえます。何とも言えない起伏感、ニュアンスに富んだ陰影感・・・もう何処を聴いても実に丁寧に情緒纏綿に謳った美しさは晩年ワルターの良さが結集した感じであります。兎に角、この「未完成」は愛好家にとり必聴物です。なお、ワルター「未完成」の他の録音歴で手元資料のデータをいつもの通りメモしておきます。1936年VPO(同@10’19A11’55)、1947年フィラデルフィアO(同@10’25A11’58)、1950年バイエルン国立O(同@10’37A13’15)、1960年VPO(同@11’05A14’17)・・・ライブが多く今後も新音源発見があるのではないでしょうか。本盤は高品質化により定番名演が更に最高ランクになっている事でしょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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    KANA07  |  石川県  |  不明  |  2011年06月18日

    クライバーの未完成のSACDを購入し消化不良となり売り切れも気になりこちらを購入。自分にとってはこちらが好み。優しく気品漂う演奏で、ニューヨークフィルも音が優雅でソロもうまく絶品。録音も1958年の割には非常によい。運命もなかなかの秀演。19世紀の音が味わえる名盤。2012年は、没50年という節目なので多くのワルターのレコードのSACD化を望む。

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2011年04月29日

    本盤には、ベートーヴェンの第5とシューベルトの未完成という交響曲史上でも最も人気のある作品がおさめられているが、このうち未完成については、同曲演奏史上でもベストを争う至高の超名演と高く評価したい。シューベルトについては、かつてはウィーンの抒情的な作曲家として捉えられていたが、近年では抒情的な旋律の奥底に潜む人生の寂寥感や絶望感と言ったものに鋭く踏み込んでいく演奏も増加してきているところであり、ベートーヴェンにも比肩し得る大作曲家としての地位を獲得しつつあるところだ。ワルターによる本演奏は、むしろかつてのシューベルトがウィーンの抒情的な作曲家として捉えられていた時代を象徴するものであると言える。正に、古典的な名作映画「未完成交響楽」の世界そのものの演奏と言っても過言ではないところであり、ウィーン風の抒情豊かな絶美の音楽が紡ぎ出されていると言える。とりわけ、第2楽章のゆったりとしたテンポによる情感豊かな音楽は美しさの極みであり、抗し難い魅力に満ち溢れていると言えるだろう。他方、ベートーヴェンの第5は、いささか疑問に感じる点がないと言えなくもない。というのも、第1楽章冒頭の有名な運命の動機について、一度目の三連音後のフェルマータよりも二度目の三連音後のフェルマータの方を短くする演奏様式が、これはLP時代からそう思っているのであるがどうしても納得がいかないのである。また、演奏全体としても、同時代に活躍したフルトヴェングラーやクレンペラーによる名演と比較するといささか重厚さにかけると言わざるを得ないだろう。しかしながら、ベートーヴェンを威圧の対象としていないのは好ましいと言えるところであり、そのヒューマニティ溢れる温かみのある演奏は、近年のピリオド楽器や古楽器奏法による演奏などとは別次元の味わい深い名演と高く評価したい。本演奏は至高の名演であるだけに、これまでリマスタリングを何度も繰り返すとともに、第5についてはBlu-spec-CD盤も発売されたりしているが、ベストの音質は本シングルレイヤーによるSACD盤であると考える。本SACD盤は現在でも入手可であり、ワルターによる名演をSACDによる極上の高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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