ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 庄司紗矢香、ユーリ・テミルカーノフ&サンクト・ペテルブルク・フィル
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ROYCE | 神奈川県 | 不明 | 2020年01月24日
20世紀の曲を弾くと恐るべきパフォーマンスを披露する庄司だが、これは凡庸な出来のディスクといえる。ベートーヴェンは真面目によく考えて慎重に弾いているが、それだけしか取り柄がないともいえる。流れが悪く退屈な演奏なのだ。庄司が実演で聞かせる華を期待すると裏切られる。ベートーヴェンのコンチェルトにつけたオリジナルのカデンツァはクライスラーやヨアヒムのレベルには遠く及ばず、ステージでの一回かぎりの実演ならともかくも、繰り返し聞かれるCDでは粗が目立ってしまう。第二楽章の聞かせどころ、霊妙な音楽をソロが奏でる箇所も予想の範囲内、普通の演奏に終始していて新たな啓示は感じられない。第三楽章はリズムが重くて少々もたれる。ライブ録音のシベリウスも湿っぽい演奏で切れが悪い。30歳を過ぎた庄司は音楽家として難しい年ごろに差し掛かってしまったようだ。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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