モテット集、ピアノ三重奏曲第2番、他 エルヴェ・ニケ&フランダース放送合唱団、ピーター・ウィスペルウェイ、ペッカ・クーシスト、アラスデール・ビートソン
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2018年03月13日
メンデルスゾーンが”マタイ受難曲”に筆写スコアに出会ったのが14歳だった 20歳で復活初演を果たす 40年に満たない生涯はバッハへの憧憬の道程となった ここに配された6つのモテットは孰れもその晩年の作であり唯一無二の個性に彩られた傑作群だ 音楽は浮き足立つことなく平明に推移しながらも華やぎと彩りを纏っている 短いが充実した情趣を醸し出す モテットの中にピアノ・トリオが挿入されている ここにもバッハからの引用があるもののベートーヴェンの世界を継ぐものだ ハ短調はベートーヴェンの”第5シンフォニー”あるいは”熱情ソナタ”と連鎖する 表情記号にも エネルジコ コン・フォーコ エスプレシーヴォ アパッショナートと激しい表示が並ぶ ビートソン クーシスト そしてウィスペルウェイの激烈な表現に圧倒される ニケ&FRCの無伴奏合唱が主体だが 三重奏とエピローグに添えられたチェロ・ソナタの一楽章が花を添えて愉しいディスクとなった 朋と聴く日を願いつつ あなたも如何1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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