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ストラヴィンスキー(1882-1971)

SHM-CD 春の祭典、葬送の歌、幻想的スケルツォ、花火、他 リッカルド・シャイー&ルツェルン祝祭管弦楽団

春の祭典、葬送の歌、幻想的スケルツォ、花火、他 リッカルド・シャイー&ルツェルン祝祭管弦楽団

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    ブルノのおっさん  |  北海道  |  不明  |  2018年03月11日

    「葬送の歌」の録音がついに出ました!曲自体はそれほど強い印象を与えるものとは感じませんでしたが、後の「火の鳥」を予感させる濃厚なオーケストレーションを堪能できる作品です。決して録音が多いとはいえない、これまた初期作の歌曲「牧神と羊飼いの娘」も収録されており、ストラヴィンスキー初期作をまとまった形で聴くことができる点で有意義なアルバムでもあります。後半の「春の祭典」もやはり好演。クリーヴランド管との録音から実に30年近く経ちますが、シャイーならではの、どこか余裕の感じられるスッキリとした演奏は健在です。今後も大切に聴いていきたい1枚です。

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    ココパナ  |  北海道  |  不明  |  2021年07月06日

    最大の目玉は、世界初録音となる「葬送の歌」。この楽曲は、ストラヴィンスキーが、師であったリムスキー=コルサコフの追悼のために書いた作品で、当時、ストラヴィンスキーもその出来栄えには相応の自信を持っていたとされる。ロシア革命等の混乱の中、そのスコアは散逸し、失われていたと考えられていたが、2015年になって、サンクトペテルブルクの図書館でそのフルスコアが発見され、1世紀を経て、楽曲は蘇った。本録音が登場する前に、ゲルギエフもこの楽曲をコンサートで何度か取り上げているが、権利関係の事情により、最初の録音はDECCAレーベルからリリースされることとなっていて、果たして、このシャイー指揮による録音がその世界初録音盤。この「葬送の歌」、10分程度の管弦楽曲なのであるが、これがとても面白い。冒頭は低音の響く弦のトレモロから、次第に全音的な響きを伴うように進むが、その色彩は、彼の師であったリムスキー=コルサコフだけでなく、チャイコフスキーやムソルグスキー、そしてワーグナーといった人たちを強く想起させるものとなっている。その佇まいは、彼が先行して書いた管弦楽曲より、むしろ保守的な印象さえする。その一方で、ホルンのソロなどに、「火の鳥」の布石を強く感じずにはいれない。初期作品と書いたし、その通りなのだけれど、ストラヴィンスキーの成長は早く、当盤に収録されたop.2〜5の作品を書いたのは1908年ごろ、そして3大バレエと呼ばれる「火の鳥」が1910年、「ペトルーシュカ」が1911年、「春の祭典」が1913年に書かれることとなる。そういった点で、当盤に収録された初期作品は、3大バレエのいちばん最初の作品である「火の鳥」との間にもっとも強い関連性があるのである。op.2の組曲「牧神と羊飼いの娘」は、プーシキンのテキストに基づくメゾ・ソプラノの独唱があり、当盤ではソフィー・コッホが務める。前述の楽曲間の関連性を考えると、当盤の併録曲は「春の祭典」より「火の鳥」の方がふさわしかったのかもしれない(特に「花火」)が、収録時間やコンサート・プログラムなど、諸々の事情があったのだろう。演奏は素晴らしい。シャイー指揮の「春の祭典」というと、1985年にクリーヴランド管弦楽団と録音した洗練を極めたシンフォニックなサウンドを思い浮かべる人が多いと思うが、当盤はライヴということもあって、各フレーズの表現性を増し、野趣的な力強さが濃くなっている。洗練と相反する要素が入ってくることであるため、旧録音にあった都会的な完成度が鳴りを潜めたかわりに、特に第2部の重要なフレーズを担う楽器の表出力はすさまじく、火の出るような勢いだ。とはいえ、全体的なシャイーの制御は、いつものように高く機能していて、テンポ設定などよく計算された冴えを感じさせる。もちろん、初期作品群においても、オーケストラの高いパフォーマンスは十分に機能しており、のちの作品との関連性が明瞭に伝えられるのがありがたい。また、組曲「牧神と羊飼いの娘」では、コッホの独唱が加わるが、こちらも過不足ない好演といったところ。終結部では、ベルカントに近い響きがあり、ここでもストラヴィンスキーという作曲家の若き日の一面を濃く感じることが出来るだろう。

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