Sym.2: Previn / Lso

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  • ★★★★★ 

    風信子  |  茨城県  |  不明  |  2018年12月20日

    もう半世紀近く前の録音とはいえ 生み出された音楽はエナジーを失っていない それはラフマニノフの音楽の精華であり プレヴィンの音楽への愛ある傾注故と知る 演奏とは生まれた瞬間に消えゆくものであるにも拘わらず 録音技術がそれを未来へ伝える力となって百年余 音楽そのものの価値も意味も様相を変えた これには功ばかりがあったわけではない 悪弊や悪習すらも伝えられてしまう害も数多く 未来を侵食している弊もある それにしてもこのプレヴィン &LSOの鮮烈さはどうだ 新鮮な風が今も吹いたいるではないか ここにロマンへの耽溺はない 音楽そのものに語らせる姿勢はプレヴィンの立志である 見事な交響曲の殿堂が屹立している 揺るぎない造形を打ち立てたからこそ溢れんばかりのラフマニノフの抒情が流れ出す 今も心打つ演奏である 音楽を愛し音楽に生涯を賭した者だけが到達できる高い峰であり美しい山容である もしまだなら あなたも如何

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  • ★★★★★ 

    kuzu2001  |  東京都  |  不明  |  2015年06月11日

    昨夜(2015年6月10日)、86歳のアンドレ・プレヴィンは、ロンドン交響楽団の指揮台に戻ってきた。プログラムは、自作のヴァイオリン協奏曲と、Tango, Dance and Song(ソロはもちろんアンネ-ゾフィー・ムター)、そして後半がラフマニノフの第2交響曲という、彼の総決算とも言える選曲。前半もその音楽の優しさが印象に残る演奏だったが、ラフマニノフは、音符の一つ一つを慈しむような丁寧な味わいに涙を堪えられない、かけがえのない音楽体験だった。舞台袖まで車椅子で登場するプレヴィンにかつての機敏な運動能力は望むべくもなく、結果として全体に落ち着いたテンポの中、アダージョだけが相対的に滞りのない印象で流れていた。つまり、明快なめりはりは退いていたのだが、一方で総じて暖かく優しい表情を浮かび上がらせる演奏だった。 これまで、ロイヤル・フィル、ウィーン・フィル、そしてN響といった様々なオーケストラで、プレヴィンのこの曲の演奏に触れる機会があったが、やはりロンドン交響楽団(LSO)での演奏には特別な意味がある。1973年、初めて完全全曲版で録音されたレコードの解説に引用されていたプレヴィンの次の言葉を、私は忘れることができない。 「私はこの作品を愛している。LSOもまた同様である。そして、われわれはそれから先も長い間この曲を演奏し続けるであろう。(三浦敦史氏訳)」 その言葉は現実となり、40年以上経った今も変わらないことが証明された。もちろん40年前に在籍していたメンバーはほとんど残っていないわけであるから、同じLSOとは言えないかもしれない。だが、このコンビのこの曲が特別なのは、終演後の満場のスタンディングオベーションに加わった聴衆が一番よく知っている。 前置きが長くなってしまった。プレヴィンが少なくともその人生の半分をかけて、LSOとともに愛し続けたこの曲の、2度目の録音であるこのCDは、私にとって「無人島の一枚」であり、「最期に聞きたい一枚」であり、多くの人にとってそれだけの価値を訴えられる価値を持っていると信じる。 私は、演奏比較という行為は決して好まない。音楽体験の一つ一つは、他の演奏との関係に妨げられず、絶対的に存在すべきだと思うからだ。それでも、昨夜の演奏にこの上ない感動を味わった後でさえ、私は1973年録音のこのCDを聞かずにはいられなかった。今日、(かつで100回と言わず聞いた)このCDを聞き、そこにある音楽に対する生々しいパッションに再び涙がこぼれた。プレヴィンは決して情熱に駆られた演奏をする人ではないが、ここには「止むに止まれぬ」熱さがあった。私自身がこの録音に出会った頃のパッションへのノスタルジーがあることは否定しないが、この演奏でこの曲に出会う人は(私を含めて)幸せだと思う。

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  • ★★★★★ 

    遊悠音詩人  |  埼玉県  |  不明  |  2014年08月14日

    甘美なだけがラフマニノフではない。無論、ロマンの極みとも言える旋律も魅力的だが、それだけでは単なるメロドラマに過ぎない。ややすると冗長になりがちな美しい旋律を束ねる、一貫した構造があるのだ。 この曲の醍醐味は、冒頭に示した動機が全曲中に姿を変えて現れることにある。勿論、第1楽章の主題もそうだし、第3楽章の甘美この上ない旋律も動機の派生によって成立している。そして動機は、各楽章の主題のみならず、対位法的にも処理され、至るところに、あたかも一貫した意識を示すように登場するのである。 この恐るべき伏線の敷き方は、ブルックナーにも比肩しうるものである。このことを強く印象づけて、初めて名演と呼べるのではないだろうか。 この意味において最も成功しているのは、エド・デ・ワールト&オランダ放送響だろう。録音の超優秀さも相俟って、面白いくらいに動機とその展開が手に取れる。ただ、難を挙げれば、弦のヴィブラートが粗く、今ひとつ艶やかさに欠けることだ。 その点、このプレヴィン&ロンドン響は素晴らしい。ロンドン響の特性は汎ヨーロッパ的であり、ロシア風味に欠けるところも無きにしもあらずだから、もし濃厚なロシア風味を堪能したいならばスヴェトラーノフ&ロシア国立響を薦める。だが、ロンドン響のアンサンブルの丁寧さや管と弦のバランスの良さは捨て難い。なぜなら、ロシア系のオケは往々にして、金管の咆哮によってモティーフが埋没してしまう、などということがあるからだ。 プレヴィンはロンドン響の美質を十分に活かし切る。イギリスのオケ特有のノーブルさを保ちながら、細やかな緩急をつけて、味わい深い演奏を引き出している。勿論、情に溺れることはなく、甘美な旋律を歌いつつもスタイリッシュにまとめあげるのはさすがだ。各楽器のバランス配分は完璧で、一つ一つの楽器が存在意義を持ちつつ、なおも全体が溶け合っている。プレヴィンの面目躍如といえよう。 さて、オケの質感に対する印象は、多分にリマスタリングの良さも作用している。初期リマスタリングはスカスカだし、決定盤1300は人工的なイコライジングでバランスを欠いていた。現時点で最新となる品番WPCS23020のリマスタリングは、2011年施行ということで、恐らくSACD用にアビーロードでなされたものだろう。リマスタリング・エンジニアにはAllan Ramsayの名がクレジットされている。さすが、SACD化に堪えうる音に仕上げられており好印象だ。今までより細部の情報が密になったおかげで、動機の展開による伏線がはっきりと意識出来るようになったのは大きい。オケがマスでなく、楽器一つ一つが聴き分けられる分離感が、40年前の録音から確かに感じ取れる。勿論、最新盤にはもっといい音が出るものもあるが、往々にして内容が伴っていない場合が多い。だから、この名盤の音質向上は有り難い限りだ。 購入の際には、リマスタリングがいつ誰によってなされたものか調べる必要がある。HMVのレビューでは、Art盤、決定盤1300、SACDなどといった、音質にかなり差のあるものが一緒くたに扱われてしまっているから、注意が必要だ。私はあくまで、品番WPCS23020を聴いたレビューであることをお断りしておく。 甘美な第3楽章に耳を奪われがちだが、良い演奏と録音で、全体の伏線を意識しながら聴くと、起承転結が鮮やかに分かる。そんな面白さに誘う永遠のスタンダードだ。

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  • ★★★★★ 

    一人のクラシックオールドファン  |  Hyogo  |  不明  |  2013年08月03日

    ラフマニノフの交響曲第2番と言えばすぐアンドレ・プレヴィンがあげられますが彼はこれまで三回この曲を収録して本盤演奏は1973年プレヴィン44歳の頃・・・まぁ一番調子の良い時期にLSOを振っての二回目のもので演奏タイムは@19’10A10’10B15’45C14’18と一回目とは異なっての完全版を採用したものとなっております。完全版と言ってもテンポはやや速めに思われ収支トントンで長さを感じさせません。周知の様にこの曲は全編に漲る濃厚な情感・ロマンティズムは最初の楽章からプレヴィン・ペースでしっかりと歌い上げられて行きます。映画音楽でもその手腕を余すところなく発揮しているプレヴィンは実に語り上手にその憂愁ロマンのウネリを展開しております。第2楽章は草原を駆け抜ける爽快さに続けてゆったりとした息の長いメロディ(コーダでは何気なくロシア正教聖歌が流れます)が大河ドラマテーマ曲の雰囲気を醸し出します。第3楽章でも甘美でメロディアウスなラフマニノフ節が全開し最終楽章は前楽章テーマや第2楽章のテーマを拾いつつ〆は少しシベリウスを思わせる様に第1楽章同様〆のティンパニーの一撃が曲を閉じます。プレヴィンの弦楽器をベースとしつつも管楽器を埋没させずに絡め合わせて行く手腕もさる事ながらLSOと言う英国オーケストラらしいバランスの良さも大いに寄与しているのでしょう。なお、プレヴィンの指揮するラフマニノフ交響曲第2番の他の演奏は一回目が1966年LSO(タイム@17’09A8’02B13’21C11’50)、三回目が1985年RPO(同@20’23A10’17B17’12C14’55)であります。本盤併録の「ヴォーカリーズ」(1975年、同6’31)、歌劇「アレコ」間奏曲(1976年、同3’33)、「女性の踊り」(1976年、同4’39)も初めて聴きましたがラフマニノフらしいメロディがプレヴィンによって巧みに紡ぎだされております。まぁ、最高ランクに躊躇いたしません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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  • ★★★★☆ 

    うーつん  |  東京都  |  不明  |  2013年02月10日

     初めに断わっておくと、私はほとんどの場合、第3楽章のアダージョしか聴かない。もっと断わっておくとこのアダージョを聴くために買ったようなもの。泣ける、癒される、メロメロにされるラフ2としてお勧めする。でも私のような偏った聴き方はなさらないように・・・。でもまずはアダージョから聴いてほしい。    なにかこの種の音楽をあまりに克明な最新録音で聴いてしまうと感傷的な気持ちもしらけてしまう気がしてちょうどこれ位がいいと感じてしまう。   ほとんど全曲通して聴いていないので評価をするのはいけないと思うが、全曲聴いていない分差し引いて4つ星とする。

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  • ★★★★★ 

    sunny  |  兵庫県  |  不明  |  2012年08月23日

    この曲は、ザンデルリング、デ・ワ―ト、スラトキン盤で、それぞれに親しんできましたが、やっぱりプレヴィンのこの盤に、戻って来てしまった。想い入れたっぷりに歌い、極めて美麗。オケも気持ちが、入ってます。もう、40年近く前の録音になるが、輝きは、失われていない。名曲の名演奏、聴かれ続けるべき名盤。

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  • ★★★★☆ 

    フルシチョフ  |  東京都  |  不明  |  2011年09月19日

    私は他の演奏を聴いた後に最後にこの演奏を 初めて聴いたのですが、一時代前の演奏だと 思いました。近年は有名曲の仲間入りをしていますが、 この演奏が行われた当時は初見の奏者も多く 居たのではないでしょうか。細部にそう感じる 部分が多々あります。録音も一昔前の音。 その後多くの名演が誕生した現在、一押しは出来ません。

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  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2010年11月23日

    プレヴィンは、ラフマニノフの交響曲第2番を得意とし、同曲を3回も録音しているが、本盤は2度目の録音。一度目の録音では短縮版を使用しているので、完全全曲版の録音としては、本盤が最初の録音となる。3度目の完全全曲版による録音(テラークレーベル)も名演ではあるが、角がとれた分、全体の構成が幾分弱くなった感もあり、プレヴィンのラフマニノフの交響曲第2番と言えば、やはり本盤を第一に掲げるべきであろう。それどころか、完全全曲版の魅力、ひいては、ラフマニノフの交響曲第2番という楽曲の真価を世に知らしめた不朽の名演と高く評価されるべきであろう。同曲は、ロシア風のあくの強さ、民俗色を強調した演奏(例えば、スヴェトラーノフ、ゲルギエフの新盤など)や、洗練された演奏(デュトワやラトルなど)があり、それぞれに魅力があるが、プレヴィンは、その二つの要素を巧みに絡み合わせた名演と言える。とにかく、聞かせどころのツボを心得ている感があり、感傷に流されることはなく、それでいて、情感の豊かさはいささかも失うことはないという、正に高踏的な芸術を構築していると言える。本盤をあらためて聴いて、プレヴィンの演出巧者ぶりを思い知らされた。録音も非常に良く、HQCD化によって、さらに鮮明さが増したのも素晴らしい。プレヴィンは、同曲にあわせて、交響曲第1番と第3番、交響的舞曲を録音しているが、いずれも第2番に劣らぬ名演であり、本盤と同様にHQCD化して欲しいと思った聴き手は私だけではあるまい。

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  • ★★★☆☆ 

    オットー  |  神奈川県  |  不明  |  2010年07月30日

    オーマンディ盤ほどには官能的ではないが,そこそこロマンチックな演奏。3楽章の歌いもスヴェトラ盤ほどではないが,そこそこ歌っている。マゼール盤ほどオーケストラの響きは洗練されてないが,そこそこ悪くはない響きだ(ちょっと響きが分厚いかな。もっと細身の方が私は好き)。要するにそこそこいい演奏である。ただ,官能的なオーマンディ盤も3楽章はすっきりしすぎである。よく歌い,思いいれタップリのスヴェトラ盤も他楽章が流れが悪い。マゼール盤もBPOだから響きはいいけれども,演奏自体は話にならない。要するに平均すればまあまあと言える演奏。スタンダードな演奏と言えよう。それにしてもラフ2の演奏で,満足のいく演奏になかなか出会わないのはなぜだろう?当盤も私の琴線には触れなかった。

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  • ★★★☆☆ 

    オットー  |  神奈川県  |  不明  |  2010年07月30日

    オーマンディ盤ほどには官能的ではないが,そこそこロマンチックな演奏。3楽章の歌いもスヴェトラ盤ほどではないが,そこそこ歌っている。マゼール盤ほどオーケストラの響きは洗練されてないが,そこそこ悪くはない響きだ(ちょっと響きが分厚いかな。もっと細身の方が私は好き)。要するにそこそこいい演奏である。ただ,官能的なオーマンディ盤も3楽章はすっきりしすぎである。よく歌い,思いいれタップリのスヴェトラ盤も他楽章が流れが悪い。マゼール盤もBPOだから響きはいいけれども,演奏自体は話にならない。要するに平均すればまあまあと言える演奏。スタンダードな演奏と言えよう。それにしてもラフ2の演奏で,満足のいく演奏になかなか出会わないのはなぜだろう?当盤も私の琴線には触れなかった。

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  • ★★★★★ 

    サンソンぴー助  |  北新宿  |  不明  |  2008年05月19日

    あまり評判のよくないartのリマスタリングですが、私の耳には心地よく、何十枚と買い集めているうちに、はずみで買った一枚です。プレビンは嫌いな音楽家の範疇に入る人。しかし、これは素晴らしいですね。少年時代、友人の家で聴いたLPはもっとバカな音がしたはずだが、あの機械は家具調のアホな装置だったからか…。ラフマニノフの他のピアノ系の曲も含めて、このプレビンの演奏は最美のひとつと認めるにやぶさかでありません。いや?いいね。

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  • ★★★★★ 

    kuzu2005  |  Tokyo  |  不明  |  2007年02月16日

    VPO定期での演奏では第3楽章のあと涙を拭うプレヴィンの姿にこの曲への共感の深さを感じましたが、30年遡るこの録音は、LSOの艶と切れのある音色もあって情緒と客観性が絶妙のバランス。例えば第3楽章の甘美さも第4楽章の解放された歓喜も、決して感傷や昂揚に溺れずにいて強い共感を誘います。因みにプレヴィンはもちろん、(RPO在任前後を除き)LSO退任以来の桂冠指揮者です。

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  • ★★★★★ 

    Pianist  |  tokyo  |  不明  |  2006年04月16日

    素晴らしい一枚です。プレヴィンがこうしたハリウッド風作品を(…決して悪い意味ではありません)振ると、正に適役。この交響曲への共感がアシュケナージとはまた違った角度から感じられ、とにかく魅力ある演奏になっています。三度目の録音より格段に優れています。第一楽章の16分10秒あたり、いいですね。LPで聴いて以来、相も変わらず愛聴しています。

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  • ★★★★★ 

    guinness  |  yokohama  |  不明  |  2005年11月22日

    新盤より、こちらを採る。プレビンは本当に芯からの才人だと信じて疑わないが、評価がイマイチなのが可愛そうである。LSOはアバドではなく、プレビンに桂冠指揮者の称号を与えるべきだったと私は思う。最近VPOとの共演が多いが、BPOとは何故無いのだろうか?相性が悪いのかな?

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  • ★★★★★ 

    ゆこりん師匠  |  世田谷  |  不明  |  2005年06月10日

    この曲の定評ある演奏。66年の旧盤と同様の性格ですが、いっそう柔らかさが加わっていると感じました。素晴らしい出来だと思います。プレヴィン先生にはこの曲のオーソリティのひとりとして、4度目の録音をお願いしたいです。

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