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シューマン、ロベルト(1810-1856)

CD シューマン:チェロ協奏曲、サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 ジャクリーヌ・デュ・プレ、ダニエル・バレンボイム&ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

シューマン:チェロ協奏曲、サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 ジャクリーヌ・デュ・プレ、ダニエル・バレンボイム&ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年02月12日

    本盤には、多発性硬化症という不治の病を患い、若くしてその活動に終止符を打たざるを得なかった悲劇のチェリストであるデュ・プレが、夫でもあったバレンボイムとともに組んで演奏したシューマンのチェロ協奏曲とサン・サーンスのチェロ協奏曲第1番がおさめられている。いずれも圧倒的な超名演だ。このような演奏こそは、正に歴史的な超名演と言っても過言ではあるまい。それは、デュ・プレによる渾身の気迫溢れる力強い演奏によるところが大きいと言える。本演奏は1968年のものであるが、これはデュ・プレが不治の病を発症する直前の演奏でもある。デュ・プレが自らをこれから襲うことになる悲劇的な運命を予知していたのかは定かではないが、本演奏には何かに取りつかれたような底知れぬ情念や慟哭のようなものさえ感じさせると言えるだろう。いや、むしろ、我々聴き手が、デュ・プレをその後襲った悲劇を思って、より一層の深い感動を覚えるのかもしれない。それにしても、本演奏における切れば血が出てくるような圧倒的な生命力と、女流チェリスト離れした力感、そして雄渾なスケールの豪演は、我々聴き手の肺腑を打つのに十分な迫力を誇っており、このような命がけの体当たりの大熱演を繰り広げていたデュ・プレのあまりにも早すぎる死を惜しむ聴き手は私だけではあるまい。それでいて、特に、シューマンの最晩年の傑作であるチェロ協奏曲において顕著であるが、人生への諦観や寂寥感、深遠な抒情の表現においてもいささかの不足はないと言えるところであり、その奥深い情感がこもった美しさの極みとも言える演奏は、涙なしには聴くことができないほどのものだ。かかるデュ・プレの驚異的なチェロを力強くサポートした、当時の夫であるバレンボイムとニュー・フィルハーモニア管弦楽団も、最高のパフォーマンスを発揮している点を高く評価したい。音質は、従来CD盤があまり冴えない音質で大いに問題があったが、数年前にHQCD化されたことによって、格段に音質が鮮明になるとともに、音場が幅広くなったと言える。しかしながら、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって大変驚いた。従来CD盤やHQCD盤とは次元が異なる見違えるような、そして1960年代のスタジオ録音とは到底信じられないような鮮明な音質に生まれ変わった言える。デュ・プレのチェロ演奏の弓使いまで鮮明に再現されるのは殆ど驚異的であり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第だ。いずれにしても、デュ・プレ、そしてバレンボイム&ニュー・フィルハーモニア管弦楽団による圧倒的な超名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

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    greyfalcon  |  福岡県  |  不明  |  2014年03月30日

    シューマンの協奏曲が超絶的な名演だ。シューマンの濃密な情念の炎をいたわるかのように、いつもより優しく丁寧に弾いていくデュプレが印象的だ。とはいえ、両者の情念が共鳴して燃え上がるときは一際熱い情熱が迸り、その濃厚なロマンの味わいは筆舌に尽くしがたい。今以てこれを越える盤はない。後に夫君となるバレンボイムもデュプレにピッタリ寄り添った十全の伴奏をつけている。

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  • ★★★★☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  兵庫県  |  不明  |  2012年01月21日

    本盤演奏と同じソースの別盤でメモしました事をデータ的なものを追加して書き込みさせていただきます。デュプレのシューマン、サン=サーンスのイ短調チェロ協奏曲カップリングLPジャケットにその後良きパートナーとなるバレンボイムとのツーショツト写真が載っていました。1968年の収録でデュプレ23歳、バレンボイム26歳の本当に若き頃の演奏(オーケストラはNPHO)で両曲ともやヽ取っ付きの悪いもののロマン性溢れる曲を骨太で緊張感を維持しつつ激しい情熱が包含された感じで若いからこそ表し得るスケール感(大小的ではなく深浅的な感覚)が素晴らしいです・・・何か束の間の時間を惜しむようにそして両曲とも若い直感的に優れた奏者に似つかわしいのでしょう。シューマンのチェロ協奏曲(演奏タイム@12’17A4’37B8’28)はこの作曲家が精神的に変調を見せ始めた頃の作品で第1楽章の不安ムードに哀切感溢れる旋律を情感を込めて弾ききる処や中間楽章は曲自体少し摑みどころの無い楽章ですがゆったりした幸福ペースの中に彼女の女性らしい詩情が垣間見られます。最終楽章はシューマンの他の協奏曲でも見られるやや安易な感じな処を彼女は更に自らテンションを高めつつ進めます・・・正直な処私にはちょっと空振り的な印象も持った瞬間がありました。このシューマンの協奏曲作曲後のシューマンの変調を象徴する様にデュプレ自身も数年後多発性硬化症の兆候が出始めます。サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番(同@5’45A6’38B7’44)もシューマン同様のアプローチで曲の濃厚で且つ繊細な表情をあからさまに全身全霊で表出しております。なお、サン=サーンスについては後年1971年バレンボイム/PPOバックでのライブ録音(同@5’41A5’09B8’32)盤もあります・・・彼女の壮絶な病との闘いの末の死は1987年とまだ先なのですが果たしてどう変化して行ったのでしょうね、彼女は私と同年輩だけに「命」の限りを痛感します。本盤は仕様改善され更に音質も期待されましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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    かくとしらじ  |  愛知県  |  不明  |  2012年01月19日

    最高のシューマンの演奏を聴くことができます。今回のEMIのリマスターの特徴なのかソロがどアップで、デュ・プレが目の前で髪を振り乱して演奏する様子が手に取るようにわかります。でも協奏曲はこうでなきゃとお思いの方はたくさんおられるでしょう。伴奏のオケは立体感こそありませんが、響きは厚いしスケールも大きいし(スタジオ録音のせいか?)音質も良く、今回のSACD化は大成功でしょう。名盤の誉れ高いエルガーのチェロ協奏曲よりも音質はこちらの方が上のようです。

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