交響曲第6番、第9番 アレクサンドル・ラザレフ&日本フィル
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あきらくん | 新潟県 | 不明 | 2017年03月07日
ラザレフのショスタコーヴィッチ交響曲シリーズも5作目に入り、今までの4番、7番、8番、11番の超重量級の作品から、今回は中量級の6番と軽量級とみられている9番の組合せのCDがリリースされた。9番は従来から皮肉に満ちた軽い交響曲のイメージがあったが、ラザレフの9番は第1楽章からトロンボーンの最強奏に代表されるような重厚な足取りで開始される。圧巻は第4楽章のラルゴで、金管群の威圧的な咆哮後に、ファゴットの滑稽さと悲しさが交錯するモノローグがこの演奏の白眉であり、ショスタコーヴィッチの音楽による精一杯の抵抗であるような気がする。9番では管楽器が各楽章で活躍するが、前述のファゴットを筆頭に、クラリネット、フルート、オーボエなどが表情豊かに吹奏している。各自が猛練習をしたのか、ラザレフからしごかれたかのかは解らないが、金管楽器も含めて日本フィルの各奏者にブラボーの拍手を送りたい。CD裏面に各奏者の名前がクレジットされているのも嬉しい。 6番はラザレフが全ソビエト指揮者コンクールで演奏し、第1位を獲得した得意曲で、聴こえない位のピアニッシモからホールを揺るがす程のフォルテッシモまで極めてスケールの大きな演奏を繰り広げている。第2、第3楽章のテンポはむしろ遅めで、地を踏みしめるような強固なリズムが重厚かつ刺激的な音で迫ってくる。これも9番と同様で重量級の作品に仕上がっている。ラザレフ&日本フィルのショスタコーヴィッチは世界に誇れるCDと断言できる。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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