交響曲第2,3,5,7,8番 ハンス・ロスバウト&南西ドイツ放送交響楽団(1953-60)(5CD)
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フォアグラ | 愛知県 | 不明 | 2017年03月15日
現代音楽の守護神であったロスバウトは、HMVの紹介にもあるようにぶっきらぼう、激辛指揮者というイメージだ。しかし私の印象はやや違って、とびきりの職人指揮者というもの、近年ではスクロヴァチェフスキに近い。このブルックナーも知的で明晰な演奏であり、ハース版に基づく原典版を使用し、厳格な中にも歌うべきところは十分歌い、オケのバランスもほぼ完ぺきである。ドイツの放送オケは、70年代まではミュンヘンを除きさほど上手くはなかった。50年代にこれだけのレベルの演奏をしている点でロスバウトの実力は明らかであり、少し前予想以上の好演に驚きレビューを書いたマズアと比べても、断然ロスバウトが上だ。演奏はどれもよいが、音質良好な3番、8番が特に感銘が深い。次いで7番。一番古い5番は音質の厳しいところがあるし、2番は他局の混信があるのが残念(エアチェック音源なのだろう)。音質を考慮して星4つとするが、ロスバウトに興味がある人にはお勧めできる。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ジョージFNAQ | 京都府 | 不明 | 2021年11月08日
ずいぶんと見通しの良いブルックナーで、清流のような演奏である。人によっては、何か情念のようなものが物足りなく感じられる方もいらっしゃるかもしれない。理知的なアプローチだが、それでいて内容が空虚さに陥ることもなく、外見上の効果を狙った、意味のない金管の強奏も聞かされることはない。ロスバウトはもともと、ラジオのライブ放送で人気を博して、南西ドイツ放送交響楽団に招聘された経緯があり、なるほど楽譜の解析力が確かにある。録音も当時のセッションとしては、良好なものだ。評価の分かれそうな演奏だが、私めは、高く評価したい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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