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マーラー(1860-1911)

CD 交響曲第10番(ガムゾウ版) ヨエル・ガムゾウ&国際マーラー管弦楽団

交響曲第10番(ガムゾウ版) ヨエル・ガムゾウ&国際マーラー管弦楽団

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    TIKHON  |  奈良県  |  不明  |  2018年09月17日

    レヴァインのLPをながらく愛聴し、その後次々世に出た補筆完成版の演奏には資料価値+α程度しか感じずにいました。このガムゾウ版もそのような気持ちでいたのですが、間違っていました。版がどうのではなく演奏が素敵なのです。曲が音符が生き生きと踊るような、NYP時代のバーンスタインのようにアコーギックのきいた、それでいてごく自然体で……「こんなマーラーが聴きたかった」という演奏です。音楽に命が宿った好例ではないでしょうか。資料ではなく素敵な演奏をお求めの方にイチ押しの一枚です。

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    風信子  |  茨城県  |  不明  |  2017年10月09日

    マーラーの”未完成交響曲”は略式スコアの形で出来上がっていた 1911年の夏休みが来ればオーケストレーションの整ったスコアが完成するはずだった 連鎖球菌による亜急性細菌性心内膜炎になり夏休みが来なかったため未完として残った 以後クルシェネクに始まって多くの人が”第10番”の演奏可能な総譜作りに挑んできた そのいずれもがマーラー自身が書き残したスコア部分にはほとんど触らずそれ以外を補筆した このガムゾウ版にはオーケストラ・スコアを実現するとともに精緻化をしたと明示している すなわち全曲を通してガムゾウの手が入っている 作曲者のオーケストレーションも変更している これはマーラーが自ら指揮して初演した後にスコアを補筆していた事実からもあってしかるべき処置だ 演奏を聴けば納得できる 自然な進行と展開に違和感はない 何より音楽の流れがいい グロテスクな強調に気を取られなくなった 音楽に静謐な品のようなものが漂い出した この世への告別 様々な打撃による絶望と虚無などなどこれまで言い准えられてきた”第10交響曲”のイメージに風穴を開けたスコアであり演奏である 枯淡と言おうか 老境に入ってより深遠な洞察の窓を開こうとするマーラーが見える お聴きになっては如何   

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2016年11月13日

    2011年、マーラー没後百周年の年のライヴではあるが、世に出て本当に良かった。第10番補筆版の中でも、これまでにない大胆かつ尖鋭な感覚を持った補作かつ指揮。第1楽章やプルガトリオ序盤のように作曲者の遺した書きかけフルスコアがある場合はそれに従うのがこれまでの補作の定番だったが、そこすらも思い切って変えている。もちろん最初から最後までつながっている小譜表(パルティチェル)の枠内での補作ではあるが、「やり過ぎ」という批判は当然、巻き起こるだろう。しかしカーペンター版のように単に厚塗りしただけではないし、響きの感覚はほぼシェーンベルク、ベルクのそれではあるが、バルシャイ版のような場違い感は意外にも少ない。 第1楽章冒頭の序奏旋律は何とヴィオラ・ソロ。アダージョ主題も故意にたっぷりと歌わない。面白いとは思うがどうしても好きになれないダウスゴー盤のような即物的な感覚とも違って、テンポは十分に遅いが、すでに「彼岸の音楽」という感じだ。それに対し第2主題はきわめて奔放で対比が強い。第2楽章はこの補作のハイライト。変拍子のスケルツォ主題と第1楽章アダージョ主題の変形であるレントラーとの間にテンポと表情の両面で最大限のコントラストをつける。スケルツォ主題のポリフォニックな展開も、まさにこうでなくては。第3楽章はずいぶん遅い。焦燥感がなくなったのは惜しいが、オーケストレーションは独創的。逆に第4楽章はきわめて速く、トリオでの減速はあるものの一気呵成に行く。終楽章冒頭は非常に遅く、やはり闘争的なアレグロ部は速い。(かつてないほど凄まじい)カタストローフ後のフルート主題の最終発展部はすこぶる輝かしく、まさに凱歌のようだ。まだ20台の補作者=指揮者の率直な感覚は大いに買いたい。HPで見る限り、国際マーラー管弦楽団はまだ室内オケ規模の団体なので、4管編成の総譜に合わせて大量にエキストラを入れていると思われるが、大健闘だ。

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