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シューベルト(1797-1828)

SACD アルペジョーネ・ソナタ、弦楽五重奏曲 ハイモヴィッツ、ゴラン、ミロ・クァルテット

アルペジョーネ・ソナタ、弦楽五重奏曲 ハイモヴィッツ、ゴラン、ミロ・クァルテット

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    風信子  |  茨城県  |  不明  |  2017年06月10日

    図らずも辞世の一曲となったクィンテットを繙く 二挺のチェロが使われていることで特異な楽曲と言われる その意図は聴けば自明となる チェロの通奏低音性からの完全なる脱却を図ったのだ 第一楽章からそれは色濃く反映している  Vn組とVc組の対比に止まらず VnとVa VaとVc VnとVcが組んだ音色が主題を担うなど 様々な組み合わせと対比を作り出している 平に言えば低音部以外を自由に奏でるVcが欲しかったのだ これにより弦楽合奏どころか管弦楽にも引けを取らない表現の幅が得られて 室内楽を超えたダイナミズムを持った大曲となった それでいて聴いて長さを感じさせない充実度も高い 調性もハ長調で始まるが Adagioはへ短調の激しい中間部をホ長調の穏やかな部分が挟む形だが単なる三部形式ではない幻想性を展開する Scherzoはハ長調に戻ってPrestoで奔り出すが直ぐ変イ長調に転じ またハ長調に戻っては変ホ長調へ転じては小刻みに転調を重ねていく TrioがAndanteへ減速し変ニ長調で始まる衝撃は大きい それ以上にここからまたScherzoに戻る落差は悪魔的だ フィナーレは前進性に重きを置いて単純な譜面だがよりシンフォニックな力感を増している 聴き始めれば一気に聞かせてしまうミロQ+ハイモヴィッツの演奏だ それにしても最後のシンフォニーとクァルテットで踏み出した音楽の新機軸はどこへ行ったのか メロディーを主体とする楽曲に戻っているではないか この二ヶ月後に世を去るとは本人は知る由もない この後に両者を掛け合わせたそれこそ新時代の音楽を構想していたのかもしれない シューベルトにこそ天才の早生を惜しむ お聴きあれ    

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