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O'jays

LPレコード Family Reunion

Family Reunion

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    デヴィッド  |  東京都  |  不明  |  2010年08月08日

    このアルバムはO’JAYSの全盛期である75年11月に発表されたPIR時代通産5枚目の大ヒット作品であり「I LOVE MUSIC」「LIVIN’ FOR THE WEEKEND」「STAIRWAY TO HEAVEN」と言った現代まで長く語り継がれている彼らの名曲をふんだんに収録している贅沢なアルバムです。フィリーソウル全盛期だけあってエディ・リヴァートとウォルター・ウィリアムスの絶妙な掛け合いのヴォーカルはさすが!と言う他何も言うことはないでしょう。しかし悲しいことにこのグループを影から支えてきた1958年結成時からのメンバーであるウィリアム・パウエル(William Powell)が病の為このアルバムを最後に戦列を離れ77年1月に亡くなってしまいます(翌76年からはサミー・ストレインが後任として加入)。今後ウィリアムに起こる事を考えながら聴いていくとアルバムは単なる全盛期のフィリー名盤として捉えることが出来なくなる事も事実です。いつもは時々しか顔を見せない彼が「FAMILY REUNION」の中で長くナレーションを努めていたり「STAIRWAY TO HEAVEN」が苦しい時代を過ごさなくてはならなかった人々の心の叫びを綴ったメッセージではなくウィリアム・パウエルの将来を物語っているのではないかと考えさせられるのが理由であり不思議な要素を秘めた作品のような気がします。もうひとつフィリー近辺の出来事としてそれまでO’JAYSやBLUE NOTESなどフィリーソウルの土台を支えてきたMFSBがこのアルバムを含め75年を最後に新生MFSBとSALSOUL ORCHESTRAとに分裂してしまう事です。フィリーにこの人ありと言われているDRUMのアール・ヤングが中心となって更なるGROOVEを追求するバンド「トランプス」を結成してその後同時進行という形でSALSOUL ORCHESTRAに活躍の場を移してしまう為、アール・ヤング在籍のMFSBは本アルバムとBLUE NOTESの「WAKE UP EVERYBODY」ANTHONY WHITEの「COULD IT BE MAGIC」が最後の活躍になってしまったこともこのアルバムの重要な聴き所ではないでしょうか?(偶然とはいえBLUE NOTESもこの年を最後にTEDDY PENDERGRASSが脱退しソロシンガーへ転向してしまいます) 全体を通して聴いてみると熟成されたバラードが中心となっていて単なる寄せ集めのヒット曲集ではないことが言えます。内容に目を向けてみると人類の共存そして戦争や差別のない平和な社会への祈願など現代にも通じる内容を持った奥の深いフィリーソウルの作品であることがわかります。一般的にO’JAYSは72年の「裏切り者のテーマ」が最高傑作と呼ばれていますがこの「FAMILY REUNION」も楽曲のクオリティー及びメッセージに目を向けてみれば同じくらい重要な作品である事がわかります。O’JAYS及びフィリーソウルの入門用作品としても最適な作品です。

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