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CD 『現在と過去〜バッハ、グレツキ、A.スカルラッティ、ライヒ、他』 エスファハニ(チェンバロ)、コンチェルト・ケルン

『現在と過去〜バッハ、グレツキ、A.スカルラッティ、ライヒ、他』 エスファハニ(チェンバロ)、コンチェルト・ケルン

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    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  2017年10月08日

    Wigmore Hall Liveに続く、そして同様に非常に意欲的なアルバムです。”La Follia”をテーマとするバロック音楽と、現代音楽を交互に配し、最後をJ.S.BachのBWV1052で締めくくるという構成で、前作程の統一性のあるプログラムには感じなかったものの、確かにルネサンス・バロック変奏曲とMinimal musicの繋がりは共通の根をもっているのかも知れません。プログラム中では、ライヒのPiano Phaseが、作曲者自身の言葉にもあるように、まさに圧倒的な名演奏で、ついでやはりグレツキの協奏曲が水を得た魚のようなこれも名演奏です。反面、J.S.Bachを含むバロック音楽の演奏は(C.P.E.Bachはバロックとしてよいか?)、演奏細部の掘り下げがまだ十分でない部分が多いためか、過去の名匠の演奏に比較して、あまりにまだニュアンスに乏しく一本調子で、とても現代音楽における名演と比較できないのが辛いところです。M.Esfahani自身はチェンバロの現代復興を使命と考え、Leonhardt以降の現代のチェンバロ奏者が、現代のチェンバロ音楽を弾かず古楽復興に専心したことを批判的にとらえているようですが、彼自身が肝心要のルネサンス・バロックのレパートリーにおいて、Leonhardtら過去の巨匠に、とてもまだ較べられるレベルでないのが痛いところでしょうか。とは言え、今はすっかり名匠となったTrevor Pinnockも、デビュー時は技術のみでニュアンスの乏しい演奏をすることもあったことを思えば、M.Esfahaniも今後にまだまだ期待すべきなのでしょう。J.S.Bachを含むバロック作品の演奏水準としては、公平にみてまだ平均レベルですが、ライヒ始め現代音楽における超名演があるため、評価はやや甘くさせていただきました。ちなみにコンチェルト・ケルンの演奏は、以前からのこの団体の演奏同様、手堅いがやや重々しく、古楽オーケストラとしては平均以上ではないと思われました。

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