後期ピアノ作品集 アファナシエフ(2013)
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虎姫 | 富山県 | 不明 | 2014年06月17日
ヴァレリー・アファナシェフによるブラームス晩年のピアノ曲である。 彼らしい深い精神性が感じられるすばらしい演奏である。というよりはブラームスの晩年の悲哀の全てを表現しうるのはヴァレリー・アファナシェフしかいないとさえ思わせる。秋、アファナシェフの好きな日本庭園でモミジの葉が裏表を見せながら散りゆく様を眺めながらこの演奏を聞けば人生の深淵を覗くことさえできそうである。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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うーつん | 東京都 | 不明 | 2014年06月07日
デンオンから発売された前録音とは比較にならない。前録音の極端に遅いテンポと緊張感などが、柔らかい自然な流れに変わっている。 前録音の、ひとつひとつの音がくっきり絡まって音が構成されていた感覚で聴こえるのに対し、こちらの録音では縦糸と横糸が緩やかに編まれた薄手の織物のような感覚。 前録音の、あのテンポに辟易された方にも「聴きやすい軽さ」に変っているのでお勧めしたい。 ライナーノートに演奏者が寄せた文章(1988)の一節を引用させてもらうが、『もののあはれ−消えゆく時の流れに気付いたときにおぼえるかなしみ』をじわっと感じる演奏だ。新録音である当盤では、ブラームスの晩年のつぶやきや眼差しをそのまま音楽にしたような印象を受ける。 ただ、当日この公演を聴いてきた身としては、最後のプログラムであるOp.119までをCD化してほしかった。Op.118-6の、虚無の闇に染まりながらCDが終わるように考えたのかもしれないが、やはりすべて聴いてみたかった。(Op.119が入っていない残念さにより、★をひとつ少なくします。)6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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