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コルンゴルト (1897-1957)

DVD 『死の都』全曲 ニルンド、フォークト、ホルテン演出、フランク指揮、フィンランド国立歌劇場(2010)(日本語字幕付)

『死の都』全曲 ニルンド、フォークト、ホルテン演出、フランク指揮、フィンランド国立歌劇場(2010)(日本語字幕付)

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2013年12月25日

    『死の都』通算4つ目の映像ディスクだが、歌手、指揮、演出の総合点ではこれがベストだろう。オリジナルのト書きではその入り口が見えるだけの「亡き妻のための祭壇」の内部、中央にベッドが置かれ、妻の遺品がびっしりと飾られた部屋が最初から最後まで舞台になっている。したがって第2幕「ブリュージュの広場」も主人公の心象風景に過ぎない(舞台奥が開いてミニチュア作りの街が見えるようになるというセットは秀逸)。この演出のミソは最初から舞台上に亡き妻マリーの幻覚(もちろん黙役)がいること。HMVレビューの写真は第1幕の二重唱「マリエッタの歌」の場面だが、手前にマリーがいる。最後には彼女は本物の死体になってしまうのだが、これはなかなか良くできたアイデアだ。フォークトはこの「引きこもり」おじさんを巧みに演じているし、ニルンドも歌、容姿ともにヒロインにふさわしく、両主役がこれだけ揃っているのは得難い。フランクの指揮は少し粗いところもあるが、ノスタルジックな旋律とモダンな要素のコントラストを鋭い緩急のメリハリとともに際立たせていて、CDを含めても、これまでで一番よい指揮だと思う。新国立ではこれだけの歌手陣、指揮者を集めるのは無理だろうから、これで予習してしまうとナマに失望することになるかも。

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    oni-bikkuri-syakkuri  |  山梨県  |  不明  |  2013年11月26日

    クラウス・フローリアン・フォークトの最新の「パウル」の映像と歌声、カスパー・ホルテンの演出(セットはエス・デヴリン)をこころ待ちにしていたので、その点については文句なく素晴らしい。ちょっとこの人の歌声は、同じテノールと言っても今までには存在しなかった、天国的な響きとしか言うことができない。ふくよかとか、ソフトとか少年的とか、言い古された言葉で表現できない。ただ単にヘルデン・テノールと言うだけではないのだ。某評論家氏がうまく言っているように、まるでどこか別の異次元から降りおりてきたかのごときの美声なのだ。 また、セットも期待通り、非常にヴィジュアル的なものだった。舞台の左右に立体的で巨大な書棚をしつらえ、そこに様々な遺品を置き亡き妻への祭壇としている。鋭角をうまく使った遠近法の手法で、非常に視覚的な効果だ。中央のブラインドが開く二幕目では、夜のとばりが下り、ほんのりと灯りのともった各窓辺も美しいブリュージュの街並みがミニチュアで再現され、幻想的だ。 マリエッタのカミッラ・ニルンドも強力な歌唱だ。しかもこの声量での持続的な歌唱が要求される、パウルに劣らず難役である事を、観ていると感じる。何より容姿も優れているし、演技もうまい。フランクとピエロのマルクス・アイヒェは、どこかで聞いた名前だと思っていたが、バイロイトでパン屋のフリッツ・コートナーをやってた人だ!と思い出した。フランクよりピエロの場面のほうが、より聴かせどころのようだ。マリーは歌の無い女優が演じているが、痛々しいくらいの感情移入でこの役柄になりきっていて、このオペラの悲しみを際立たせている。 さて問題はオーケストラだが、フィンランド国立歌劇場の演奏は初めて聞いたが、何の予備知識もないのであっさりと言うが、これは少々残念であった。ミスが多く繊細さに欠け、演奏もうまいとは言い難い。また、映像編集的にも、重要な場面にも関わらず部分的に別テイクで撮った映像が非常に無神経にぶつぎりで挿入されていて、興ざめする箇所が何か所もある。フォークトのヘアスタイルがエッ?と言うほど明らかに違うし、画質もおかしい。終演後のカーテンコールも映像と拍手の音声が明らかに合ってなくて興ざめだ。 なお2014年3月の東京新国立歌劇場で、同プロダクション(歌手は異なる)での「死の都」が上演される予定らしい。

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