折れた竜骨 上 創元推理文庫
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ひばりの舌 | 佐賀県 | 不明 | 2013年12月08日
『氷菓』をはじめとして日本を舞台にした作品を発表してきた著者の異色作。『第64回日本推理作家協会賞受賞ほか、各種年末ミステリ・ランキング上位を総嘗めにした話題作』との惹句に目を引かれて読み始めた。 舞台は今までの小説の舞台だった平成以降の日本とは大きく時空の離れた12世紀のイングランド。しかも本土ではなく北海に浮かぶ離島での物語。これだけでも驚くが、なんとこの世界は魔術・呪術が存在する世界なのである! 正直「魔術・呪術が存在したらなんでもありじゃん。それで日本推理作家協会賞をもらえるの?」と思ってしまった。 しかし、読み進めるにつれ本当に唸った。魔術・呪術が存在する世界でも立派に論理的な推理が成立することを思い知らされる。しかも、結末までにいろいろ悲劇的な出来事もあるものの、この作者にしては幕切れに前向きな余韻が満ちていて、爽やかな読後感にとても満足させられた。 『ランキング上位を総嘗め』なんて眉唾と思ってしまう作品もあるが、これは間違いなく『ランキング上位を総嘗め』と名のるのに相応しい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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