交響曲第10番 シルヴェストリ&ルーマニア国立放送交響楽団(1967年ステレオ・ライヴ)
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北の火薬庫 | 北海道 | 不明 | 2013年02月21日
エレクトレコード創立80周年記念、東武ランドシステム共同制作第3弾。とあります。実際のLPは、高価過ぎて買えないのが現実なので朗報です。「やっと聴けました」が本音。ルーマニア国立放送交響楽団は、下手ではありません。むしろ、順応性の高いオーケストラです。 さて、演奏に入りましょう。旧ソビエトに虐げられた民として「10番」を母国のオケとやることに意気込みがあったと思います。第一楽章Moderatoの緊張感が違います。ムラヴィンスキー並の怨念から入ります。一楽章の緊張感は只者ではありません。第二楽章Allegroの速さは尋常ではありません。オケが壊れています。(ショスタコが表現したかったのは)この凶暴さかもしれません。第二楽章の後は、収束を見せます。二つの纏まり平穏さが戻るかと思えば、第四楽章のコーダの盛り上がりは「すんごい」!!。ひっくり返すと、指摘された問題点を実現した唯一の演奏かもしれません。 「今時の音では無い」というのは簡単だ。「今、このような響きを作れる指揮者がいるか?」が問題。素晴らしい意図と構成をもって「演奏家の理想は、作曲家が考えていた以上の演奏効果と生命力を聴衆に与えること」というシルヴェストリの主張を考えるべき。 願わくば一聴を9人の方が、このレビューに「共感」しています。
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