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シェーンベルク(1874-1951)

CD Pierrot Lunaire, 5 Orchesterstucke, Etc: Rosbaud / Swr So

Pierrot Lunaire, 5 Orchesterstucke, Etc: Rosbaud / Swr So

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    伊奈八  |  茨城県  |  不明  |  2021年08月15日

    過去の自分のレビューに対する追記をする。五つの管弦楽曲op.1を聴くと、1958年のバーデンバーデン南西ドイツ交響楽団の合奏のレベルの高さに驚く。ロスバウトの指導力の賜物だろう。テンポはおおむねキビキビしているが、緩急自在で硬直しない。聞き手を煽るような過度の表情付けはしないが、突き放しているようでいて、よく聴けばシェーンベルクの気持ちに寄り添っている。こういう演奏をするロスバウトをシェーンベルクが信頼していたという事実は重い。ナポレオン・ボナパルトへのオードop.41は、ドイツ語版なので、シェーンベルクが工夫した英語と音楽とのリズムの一致は殆ど崩されている。なんでロスバウトがこんな演奏を…とも思うが、リスクを負ってでも本国にこの曲を紹介したかったのかもしれない。楽器の演奏は、激情に走らず客観性と構築力があって聴きやすい。月に憑かれたピエロop.21は、ジャンヌ・エリカールの語り。激しい曲でも絶叫せず、抑制の効いた、噛んで含めるような粘りのある語り口で、シュプレヒシュティンメをシェーンベルクの意図に沿って正しく表現しようとしているのがよく分かる。ロスバウトの指揮も、録音の古めの音質に引きずられて淡白な表現かと思いきや、意外に濃厚に「ピエロ」の世界を表現している。しかし楽器も絶叫はせず、細部の丁寧な積み重ねで曲の良さを感じさせる演奏だ。例えば最も激しい第13曲目で、これほど楽器の絡みがよく聞き取れる演奏も珍しい。私は数十種類の「ピエロ」を聴いているが、後進の規範となる演奏だったに違いない。録音も、低音部の分離感など限界はあるが、中高域はかなりリアルな良い音質だ。ロスバウトのことを知れば知るほど、この人の偉大さが身に染みて分かってくる。あと10年録音技術の進歩が速かったら、今でもブーレーズに負けないほどの知名度と評価を得ていたことだろう。

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    伊奈八  |  茨城  |  不明  |  2008年01月04日

    五つの管弦楽曲op.16と、ナポレオン・ボナパルトへのオードop.41と、月に憑かれたピエロop.21が収録されています。どれも過剰に表現主義的でなく、ロマンチックでなく、客観的で精緻な演奏です。op.41はドイツ語の語りなのが珍しいです。(原曲は英語)シェーンベルクが絶大な信頼を寄せていたロスバウトによるシェーンベルク演奏。表情の豊かさを求める向きには不満もありますが、誠実な演奏として今日でも模範的な名演ではないかと思われます。

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