『トラヴィアータ』全曲 コトルバス、ゲッダ、マックニール、クリップス&ウィーン国立歌劇場(1971 ステレオ)
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eroicka | 不明 | 不明 | 2012年04月20日
数年前、抜粋盤が(海賊版)マイナーレーベルから出ていた。FM放送からのステレオ録音のようだったが、この放送局所有の音源はノイズも少なく聴きやすく、往年のウィーンの名門オケの香り立つサウンドが素晴しい。はかないヒロインはコトルバスの十八番で、声の若々しさが魅力的だが、残念ながらライヴらしく細かいミスもある。当時、若く無名だったグルベローヴァが端役で出て、少ない出番でもコトルバスと互角の歌声を聞かせ、その後の飛躍の片鱗を見せているのも面白い。ゲッダは、EMIなどに数々の録音を残しているが、ここではライヴのハンディを感じさせない歌の技、声の張りと豊麗さが印象に残る。クリップスは、イタオペにありがちな能天気なものではなく、彼のモーツアルト同様の節度と構成感、軽やかさがある指揮ぶりで、ウィーン国立歌劇場(ウィーンフィル)のサウンドと相まって、聴く者を幸福な気分にいざなう。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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angel | 東京都 | 不明 | 2012年01月23日
録音もすばらしいし、なんといってもコトルバスとゲッダの声の輝きと陰りが交差して綾なす、まさに椿姫の歌芝居。ドミンゴばかりで食傷気味の方にはうってつけの、ゲッダの元気ある高音が光ります。一声で彼女とわかる、コトルバスの暗めの声のアイデンティティーがヴィオレッタに重なります。マックニールは、繊細さを欠きますが、ある意味ジェルモンの持つ、無骨な、素朴さゆえの罪作りを歌い出しているともいえます。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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