指揮者の役割 ヨーロッパ三大オーケストラ物語 新潮選書
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いえつん | 東京都 | 不明 | 2021年06月23日
クラシック音楽を聴き始めた頃に、「クラシックCDの名盤」(文春新書)を読んだが、その中で中野氏を知った。実経験に基づいた冷静かつ客観的なレビューで好感を持ち、他の本も読むようになった。いくらでもマニアックになれる分野だから、万人向きかどうかは分からないが、クラシック音楽をこれから知ろうという人にはためになる本だと思う。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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怒濤COM | 京都府 | 不明 | 2018年09月17日
名コンマス・クレバースの知られざるエピソードなど、多いに楽しめた。 ただし、次の点は指摘したい。 デ・ワールト(1941年生まれ)は、ベイヌムが1959年に亡くなったときには、まだ10台の音大生。コンセルトヘボウ管にオーボエ奏者として入団したのが1963年。1964年ミトロプーロス指揮者コンクール1位入賞後、1966年に同オケの副指揮者に。ロッテルダム・フィルの音楽監督就任は1973年。 したがって、彼をベイヌムの後継者候補のひとりとする223ページ以降の記述には、疑問を感じる。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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mulder | 福島県 | 不明 | 2012年11月15日
著者は音楽プロデューサーで,ヨーロッパ在住の経験があり,多くの有名オーケストラの団員や指揮者と知古のある方のようである。ここで取り上げている「ヨーロッパの3大オケ」とは,ウィーン・フィル,ベルリン・フィル,ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の3つ。それぞれの楽団と関係する指揮者について,楽団関係者からの直接聞いた貴重な情報が披露されている。中には噂に基づく出所のはっきりしない情報もあるが。ウィーン・フィルとベルリン・フィルについては,既にいろいろなところで語り尽くされており,それほど新鮮味のある情報ばかりではない。著者はこういった本にありがちな,カラヤンをこき下ろしてフルトヴェングラーを神格化するようなことはなく,公平な目で書かれていると言ってよい。ただし,アバドやラトルには厳しい。コンセルトヘボウについては,日本ではそれほど情報が豊富とは言えないので,初めて聞くような興味深い話が多かった。私は今まで(今でも)なぜコンセルトヘボウが世界の3大オケに入るくらいの評価がされているのか全く理解できなかったのだが,そういう評価がなされるだけの歴史があるということは分かった。こちらについても,評価が分かれている(らしい)シャイーについて,きちんと正当に評価していると思う。いろいろなエピソードの中で一番興味深かったのは,それまでウィーン・フィルと長期にわたり非常に密接な関係を築いていた2人の指揮者,アバドとレヴァインが,ある時期以降全く登場しなくなってしまった理由について書かれているところであった。2人とも大好きな指揮者で,ウィーン・フィルとの相性も抜群だと思っている指揮者なので,これだと今後も共演の機会は二度とないものと思われ非常に残念であった。なお,本書では「コンセルトヘボー」,「クレッバース」など通常とは異なる表記がされている(あえてそうしたのだろうが,一言コメントがあってもよかったのでは)ので注意が必要であろう。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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