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ワーグナー(1813-1883)

DVD 『ローエングリン』全曲 レーンホフ演出、ナガノ&ベルリン・ドイツ響、フォークト、クリンゲルボルン、他(2006 ステレオ 日本語字幕付)(2DVD)

『ローエングリン』全曲 レーンホフ演出、ナガノ&ベルリン・ドイツ響、フォークト、クリンゲルボルン、他(2006 ステレオ 日本語字幕付)(2DVD)

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  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2013年07月15日

    バイロイトの「ネズミ」の5年前のフォークトさんの『ローエングリン』。バイロイトよりもいっそうソフトな感じがします。従来の力強い、張りのある声でのいかにも「騎士」然たるローエングリンとは大違いの、新しいヒーローとして評価が高いですね。フォークトは力強い声も出ますので(ここでも要所で聴かせます)、こういう歌はやはり彼独自の役作り、音楽理解ということでしょう。彼の意図そのものはわかりませんが、印象としては、その脆弱な主人公像は「これじゃあエルザに疑われても仕方がないな」と思わせてしまうのであり、彼以外のまさしく(ふつうの)人間の弱さでではなく、ローエングリンの頼りなさが招いた悲劇、という感じを受けました。もともとこの話は、ヨーロッパに古くからある異類婚姻譚であり、破滅するのは決まっているのですが、破滅の原因がいずれにあるのかで、作り方は分かれましょう。従来のストロング・ヒーロー型ローエングリンでは、エンディングで「エルザのバカめ!」ということになっちゃいますが、フォークト式ローエングリンですと、「あんた、もう少ししっかりしなさいよ!」ということになりますかな。同じくナガノさんとの『大地の歌』もそうですが、フォークトさんを起用するということで、すでにその演奏のコンセプトの大筋が決まってしまうという、なんだか驚異的なキャラクター・テノールとして稀有な存在になってしまいましたね。なお、役作りとしての弱いローエングリンはともかく、フォークトさんのパフォーマンスは歌も演技も立派なまことに優れたものです。他のキャストも結構。マイヤーのオルトルートはとてもおっかない。王は威厳たっぷり。オケとコーラスも充実の限り。ナガノさんの指揮は歌をしっかりと包みながら要所ではガンガン迫ってくる、なかなかにいい感じです。といふことで、ま、いいんですけど、大きな不満があります。それはカットが目立つこと。第2幕の兵士のお目覚めコーラスがないのは非常にがっかり。また、第3幕の結婚行進曲も中間をばっさりカット。ラストのやり取りも部分省略。甚だ残念にて、それで減点。画質と録音は優秀。

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  • ★★★☆☆ 

    kn  |  神奈川県  |  不明  |  2010年04月05日

     どうも納得がいかない。次の点である。 1.脚本はワグナー自身の手になるもので、10世紀の史実を踏み台に伝説やら創作を混ぜたもの。当時ヨーロッパは完全にキリスト教化しておらず、古代の民俗宗教が並行して行われていた。ワグナーはこれに目を付け、魔法使いオルトルートを登場させたのである。オルトルートはフリースラントの公爵の姫、非キリスト教徒で魔法を使うのである。これはイゾルデにも共通のことで、彼女の母が渡した秘薬は彼女の母が非キリスト教徒であることを示している。ローエングリンにおいては時代背景が特に重要であり、オペラの雰囲気としては、どうしても当時の衣装が欲しいところである。プロイセン帝国風の軍服は頂けない。第三幕の山場で、オルトルートが現代風のコスチュームで、ヴォータン、フライヤと叫んでも、何かピンボケである。 2.第三幕、結婚行進曲はなぜ反復を省略してしまったのだろう。情緒的には一番良いところなのでどうしても欲しいところなのだが。 この様なわけで、三つ星である。 3.ローエングリンの最優秀盤は、音は良くないが古いバイロイトのもので、ネルソン指揮、ペーターホフマンのローエングリンのものが一番良い様に思う。

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  • ★★★★★ 

    天然芝  |  秋田県  |  不明  |  2009年05月20日

    マイアーの美しさと威厳すらたたえた「悪」の役作りが素晴らしく、ヴァルナイをも凌駕するかと思えるほどである。全然ヒロイックじゃないタイトルロールに違和感を覚えるが好みの問題もあろう。クリンゲルボルンはマイアーと堂々と渡り合う芯の強さと美しさを備えた優れた演唱と思う。ナガノの俊敏な指揮は特に第二幕終盤のドラマティックな運びが素晴らしく、よくトレーニングされた合唱も良い。レーンホフの現代風読み替えも、さほど奇を衒わず判りやすい。2層ディスク2枚組だけあって映像は圧倒的な美しさだが音質にばらつきがあるのが惜しい。

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  • ★★★★☆ 

    White_Bone  |  愛知  |  不明  |  2009年01月26日

    「ローエングリン」にメルヘンチックな中世騎士物語を求めるむきは多い。 しかし、「憎悪愛」と「権力志向」「陰謀」と「絶望感」、出自に翻弄される善良な人間の相克とくれば、ワーグナーの作品に共通するライトモチーフであり、とうに時代の制約を跨いでいる。 あえて中世風な境界を衣装・装置・演出に求めても始まるまい。 総じて、演奏はマスとしての重厚さ、細部の澱みない仕上がりも良かった。 フォークトの声質には最初は驚いたが、余裕ある伸びやかな声域が至純さを表し好感をもった。 マイヤーのオルトルートには怖気をふるった^^

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  • ★★★★☆ 

    SAIN  |  新潟県  |  不明  |  2006年12月29日

    舞台の美しさ、整理の行き届いた演出の的確な登場人物の心理表現に眼を奪われる。マイヤー、フォックスの悪役コンビが素晴らしいし、エルザのクリンゲルボルンも清純で可愛らしい。タイトルロールのフォークトには最初違和感を感ずるが、このワーグナーにしては珍しい役柄を考えれば最終的に納得。ナガノ=ベルリン・ドイツ放響のバックも「パルシファル」のDVDより充実した響きで”買い”である。

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  • ★★★★☆ 

    トリスタン  |  福井市  |  不明  |  2006年12月15日

    ローエングリンの現存する、もっともクオリティーの高いディスクの登場だと思います。演奏・演出・録音・映像すべてが非常に美しい。迷わず同じプロジェクトでのパルジファルを購入しました。

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  • ★★★★★ 

    duke  |  kamakura  |  不明  |  2006年12月05日

    総評  最高。タイトルロールは第一幕、第二幕で声の質が軽すぎると感じて、第三幕が心配だったが、クライマックスの名乗りの歌は流石。続く別れの歌でなぜ彼が起用されたかが納得できる。柔らかく伸びの有る声だ。ワルトラウト・マイヤーは最高だ。これほどのオルトルートは一寸ほかに無い。その他、一流どころの歌手をそろえ、好演している。 録音は秀逸。我が家でdtsサラウンドで最高110dBくらいのレベルで再生したが、実演さながらの迫力であった。以上により、最高のディスクと評価する。 一寸気になること   評価を下げるまでには

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