まほろ駅前多田便利軒
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madman | 東京都 | 不明 | 2011年05月15日
'11年発表。全編をくるりが担当した『ジョゼと虎と魚たち』が異常に素晴らしいサントラだった分、岸田繁ソロ名義の本作も期待が大きかったが、こちらは『ジョゼ〜』以上に映画そのものに寄り添った作品になっている。映画のワンシーンを多彩なオーケストレーションでスケッチしたような、1分半に満たない断片的なトラックが大半だが、それでいて独特の人間臭い可笑しさが伝わってくるのは作編曲家・岸田繁のすごさなのか、あるいは三浦しをんの世界観の強さなのか。どこか散文的なサントラの楽曲を一つの物語として回収しているのが、ボーナストラックとして収録されている、くるりプロデュースによる「キャメル」「まほろ駅前多田便利軒」の2曲。肩の力が抜けた、おぼろげな希望に向かってぶらぶらと歩いていくような、ぼんやりとした威風堂々っぷりがなんとも頼もしい、うっかりこぼれ落ちたような名曲である。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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