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ベッリーニ(1801-1835)

CD 『カプレーティとモンテッキ』全曲 ムーティ&コヴェント・ガーデン王立歌劇場、バルツァ、グルベローヴァ、他(1984 ステレオ)(2CD)

『カプレーティとモンテッキ』全曲 ムーティ&コヴェント・ガーデン王立歌劇場、バルツァ、グルベローヴァ、他(1984 ステレオ)(2CD)

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    西荻椿山  |  東京都  |  不明  |  2013年03月17日

    血縁関係、人物の生死に異同はあるが、基本はシェイクスピアと同じロメオとジュリエット(S)の物語です。が、序曲は悲劇の開幕とは思えない楽しげで調子がいいのは天国で結ぶ二人の恋を祝福しているのでしょうか。聴いて違和感をぬぐえないのはロメオがMsであることです。ヴェルディの「仮面舞踏会」や「ドンカルロ」でズボン役が(かなり重要な)脇役で変化をつけるのはわかりますが、主役で恋の歌を歌い続けるとなるとカペッロのように対立していなくても娘を百合にするわけにはいかんといいたくなります。第1幕第1場のLa tremenda ultrice spadaなんて勇壮だし、第1幕第3場SとSe ogni speme e a noi rapitaとデュエットするところなど美しいとは思うのですが。もし、ロメオをT、テバルドをBrにして作曲していたら、あるいはスターバトマーテルのような宗教曲だったら少なくとも「夢遊病の女」に優る人気作になっていたに違いない傑作です。というわけで、個人的には主としてSを聴くことになりますが、第1幕第2場Hrnの憂愁な調べのあとOh! quante volteとHを伴い歌いだすのを聴くと彼女の心には困難な恋の悩みだけでなく魂の問題があるようです。本盤のグルベローヴァは純真無垢な乙女の心の葛藤を澄み切った高音で歌いきって見事です。ライヴですが、歌唱中観客の音が妨げになる箇所はありません。録音も悪くありません。

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