弦楽五重奏曲第2番、第6番 スメタナ四重奏団、スーク
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2010年09月12日
実に美しい名演だ。美しいと言うのは、いささか月並みな言い方ではあるが、本盤のような演奏を耳にしては、これ以上の形容詞が思い浮かばない。それほどまでに、清澄な美しさに満ち溢れた至高・至純の名演と言える。スメタナ四重奏団は、最近まで世界をリードしてきたアルバン・ベルク四重奏団や今をときめくカルミナ四重奏団のような鋭さや個性的な響きはない。かつてのカペー四重奏団などの瀟洒な独特の雰囲気があるわけでもない。そうした特筆するような個性があるわけではないが、他方、各楽器の高い次元での調和や、音色の清澄な美しさにおいては、他のいかなる四重奏団と言えども、スメタナ四重奏団にはかなわないのではないかと考える。そうしたスメタナ四重奏団にあっては、お国ものの音楽を除けば、最も符号する楽曲はモーツァルトということになるのではないだろうか。チェコの名ヴァイオリニストであるスークが加わったモーツァルトの弦楽五重奏曲ということになれば、演奏が悪かろうはずがない。前述のように、至高・至純の美しさを湛えた名演が仕上がることになる。特に、モーツァルト最晩年の第6の演奏には静謐ささえ漂っており、おそらくは同曲最高の名演。本盤がレコードアカデミー賞を受賞したのも当然のことであると考える。Blu-spec-CD化によって、より鮮明な音質に生まれ変わっており、本盤の価値を大いに高めることになっている。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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