サン=サーンス:交響曲第3番、死の舞踏、シャブリエ:スペイン、他 アンセルメ&スイス・ロマンド管
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ほんず内閣総理大臣 | 北海道 | 不明 | 2014年02月05日
交響曲だけがステレオで、他の曲はモノラル。ですがねぇ、このモノラルが驚異的な水準で、要は左右への拡がりがないというだけで、鮮度もレンジもきちんととらえられた実に見事なもの。デッカのハイレベル、まことに驚くべきであります。逆に交響曲が、オルガンのクローズアップに妙な色気を出し過ぎて不自然な音像です。殊に低域の唸り方は、ブースターで増幅したような強調感があって、どうも耳がそちらに行きがちで音楽そのものを虚心に聞くことが難しい。つまり、録音のマジックの誇示が先に立ってしまって、音楽の再現が二の次になってしまった印象があるのです。アンセルメのアプローチ自体はじっくり構えてゆったり歌ったなかなかに立派なものなのですが、興味関心がそらされてしまった感あり。オケの音も、中〜低域がやや薄く、それを助長します。惜しいなあ。なのでいっそう、モノラルの曲目がいい味出して活きていると感じられます。正直、微妙な印象のディスクでした。技術者たちの「色気」が演奏者の足を引っ張ったと言えば、言い過ぎかなあ。ま、それなりに楽しめるディスクではありますが、お薦めとは言えないかもね。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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