メシアン、オリヴィエ(1908-1992)

CD Turangalila Symphonie: Previn / Lso +poulenc

Turangalila Symphonie: Previn / Lso +poulenc

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2013年03月20日

    メシアンのトゥーランガリラ交響曲は、近年では録音点数もかなり増えてきており、クラシック音楽ファンの間でもその人気が少しずつ高まりつつあると言える。前衛的な典型的近現代音楽であるだけに、演奏の方もそうした前衛性に光を当てた切れ味鋭いシャープなアプローチによるものが多いと言えるのでないかと考えられる。そうした中で、本盤のプレヴィンによる演奏は、複雑で難しい同曲の構造を明瞭に紐解き、できるだけわかりやすい演奏を心がけたと意味において、極めて意義の大きい名演と言えるのではないだろうか。ポピュラー音楽等の世界からクラシック音楽の世界に進出してきたプレヴィンの演奏は、そうした異色の経歴を反映して、聴かせどころのツボを心得た、正に聴かせ上手の演奏を行っていると言えるが、こうしたアプローチによって、一般的には親しみにくいと評されていた楽曲を、多くのクラシック音楽ファンにわかりやすく、なおかつ親しみを持ってもらうように仕向けてきたという功績には多大なものがあると言っても過言ではあるまい。本盤のメシアンのトゥーランガリラ交響曲の演奏も、そうした列に連なるものと言えるところであり、複雑で輻輳した同曲の楽想が、プレヴィンによる演奏によって、明瞭に解析され、多くのクラシック音楽ファンに身近な存在するように貢献した点については高く評価しなければならないと考えられるところだ。もっとも、プレヴィンの演奏が、単なる大衆迎合型の演奏に陥っているわけではない。多くのクラシック音楽ファンに同曲の魅力を知らしめようという姿勢を持ちつつも、テンポの大胆な振幅や思い切った強弱の変化など、ドラマティックな表現を駆使しており、演奏全体に漂う気迫や緊迫感においても、いささかも不足はないと言えるところである。クラシック音楽ファンが同曲の演奏に求める様々な期待の全てに応え得るこのような本演奏を成し遂げたということは、プレヴィンが、同曲の本質を深く理解するとともに、愛着を有している証左とも言えるところだ。いずれにしても、本演奏は、プレヴィン&ロンドン交響楽団が成し遂げた同曲演奏史上でも最も明晰でわかりやすい名演であると高く評価したいと考える。音質は、1977年のスタジオ録音であるが、もともと録音面で定評があり、従来CD盤でも十分に満足できる音質であった。しかしながら、今般、ついに待望のシングルレイヤーによるSACD化が行われることによって、見違えるような鮮明な音質に生まれ変わったところだ。音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。いずれにしても、このようなプレヴィンによる素晴らしい名演を、現在望み得る超高音質SACD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

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    masato  |  新潟県  |  不明  |  2013年02月07日

     「凄まじいばかりの音響にはただただ圧倒されるのみであり、称賛の言葉すら思い浮かばない」というmejiさんのレビュー、まったくその通り! ほんと、圧倒された。今までは、第1にシャイー(こちらも優秀録音)、第2にナガノで、このプレヴィン盤は完全に私に無視された状態だったのですが、これを聴いて一変!何て豊かで奥深い素晴らしい演奏なんだろう…!となってしまいました。『トゥーランガリラ』での録音の影響力の大きさを改めて実感した次第です(マーラーの第8『千人』も)。  ヴィブラフォンなどの音が宙に漂っている感じ(空気の震え、余韻)がたまらない。そして、その上に重なる管楽器の何て美しいこと!大編成・大音響の中で輝く小さな美!大寺院の大庭園の中でひっそりと自己主張する、1本の小さな山もみじ、小さな猪威しのよう。そして、それら小さな美は、大音響の中でも決して埋もれない、しっかりと聞こえてくる、しっかりと自己主張をしている…! これがまた凄い。加えて、ピアノの音が減衰していく様、オンド・マルトノのあのフォワ〜ンとした感じ…こんなに見事に聞こえてきたのも初体験。  プレヴィンの取仕切りも大満足。枠を構成する1,5,6,10楽章をしっかりと固め、前半の2〜3楽章の“愛・トゥーランガリラ・愛”、そして7〜9楽章の“トゥーランガリラ・愛・トゥーランガリラ”、この2つの主要2グループも、しっかりとした枠の中で、美しく魅力的に響かせている。改めて、この作品の構成的な素晴らしさにも気付かされた。  素晴らしい作品が、素晴らしい指揮者の組み立ての下、素晴らしいオケと素晴らしい録音でもって鳴り切っている。これ以上、何が望めよう…。

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    meji  |  神奈川県  |  不明  |  2013年01月28日

    本録音がEMI黄金期の名コンビ「ビショップ&パーカー」による極め付けの優秀録音であることは、すでに至る所で語り尽くされているので屋上屋を架すようなレビューは差し控えようと思ったが、今度の最新リマスターSACDで聴くこのトゥーランガリラの凄まじいばかりの音響にはただただ圧倒されるのみであり、称賛の言葉すら思い浮かばない。 今回改めてこの鮮烈なサウンドで本演奏を聴き直して認識したことが、プレヴィンはこの大曲が持つ「神秘性」「宗教性」「哲学性」といった側面をことさら強調せず、いつものチャイコフスキーやプロコフィエフのバレエ音楽を指揮するかのようなアプローチにより、この曲のもうひとつの側面である「歌謡性」を強調していることである。その結果、通常であれば耳と脳を痛く刺激する、不協和音同士の衝突や、多種多彩な打楽器群による不規則なリズムが、プレヴィンによって巧みにコントロールされることで、美しい和声が顔をもたげ、心地よいリズムが耳をくすぐる。さらにこれを、パーカーによるスペクタキュラーかつ豊饒なサウンドが助長することで、聴き手はまるでハリウッドのドルビーシアターで、最新のSFファンタジーを観ているかのような甘美な錯覚に陥る。 EMIジャパンによる相も変わらずの過大パッケージと低レベル解説は褒められたものではないが、今回はC・パーカー直筆によるマイクセッティングシートに加え、セッション時の写真が、折り込み別紙に大きく掲載されているのはマニア心を大いにくすぐる。 最後に今回のシングルレイヤーシリーズもこれで一段落ついたが、何といっても「高品質サウンド」が売りである以上、名演奏の「優秀録音」を選定してほしいものであり、次シリーズではC・パーカーが収録した、プレヴィンの「ロミジュリ」「タコ8」「バビ・ヤール」「真夏の夜の夢」やジュリーニの「ブル9」「モツレク」「ミサソレ」、さらにはS・エルザムが収録したベルグルンドやムーティらの名録音のSACD化を強く望みたい。おっと、ケンペのR・シュトラウスの協奏曲編もお忘れなく…

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  • ★★★★☆ 

    man  |  saitama  |  不明  |  2004年01月01日

    個人的にはサロネン盤の方が好きだが、これも良い演奏だ。まあ、こういう曲は指揮者もレコード会社も余程自信が無い限り録音する必要はないのだから、メジャーレーベルから出ている物はまず大丈夫。それと、一緒に入っているプーランクの2つめが良かった。これは拾い物だった。

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