ピアノ協奏曲第16、20番 ゼルキン(P) アバド&ヨーロッパ室内管弦楽団、ロンドン交響楽団
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 2009年11月16日
ゼルキンはモーッアルト、ベートーヴェン、ブラームス弾きとしてそうレパートリーの広いピアニストではありませんでしたが彼自身の録音その他への誠実さから来る処もあつたのでしょう。DGでのモーッアルト・ピアノ協奏曲集はアバド/LSO等のバックで進められましたが全曲には到りませんで15曲?止まり・・・残念。さて、私にとって第20番は数多ある同曲盤で初めて接した・・・勿論LPで・・・のがゼルキン/セル盤(1961年収録)で曲の悲劇的ドラマチック性にぞっこんの上に演奏が比較的整然と・・・ゼルキンの唸り声は相変わらずではありますが・・・した処が大変気に入ったものでした。不安を煽る様な出だしなのに決して情だけに流れずベートーヴェンによるカデンツァは誠実なゼルキンにより余すところなく進められます。有名な緩徐章・・潤いは過度ではないもののたっぷりした整然さがそれを補います。本盤1981年収録のアバドとの共演分も懐かしいく小さないうなり声が始終つきまといますが気にはならずかえってホッとしました。第1楽章最終コーナーじらすようなカデンツァを経てフィナーレへ・・・思わずウーンと・・・・聴いたこちらが唸り声の始末(タイムは@14’47A9’47B8’03 )。なお、ゼルキンはこの第20番を先述の通り1961年セル/コロンビアSO(タイムは@14’24A9’47B7’18 )とそして後年1966年シュナイダー/ECOなどと・・・そして一連協奏曲収録で1981年にアバド/LSOと再録したのが本盤でバックのアバドがレガート気味に流し時には流麗過ぎる処も面白く、ゼルキンが80歳近くの演奏だとは思えない位タッチがソフトなのにも面白く聴きました。生憎私は第21番とのセット盤で聴いておりアバド/ECOバックの第16番は聴いておりませんが推して素晴らしい盤と思います。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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