本陣殺人事件 角川文庫 改版
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白塗りのサル | 神奈川県 | 不明 | 2009年11月21日
戦後、作者が満を持して発表した「蝶々殺人事件」と並ぶ本格長編探偵小説の名作。 当時定説となっていた和風建築での密室殺人不可能説を真っ向からひっくり返した。 農村地帯を中心とする古い因習による婚儀等の舞台設定と殺人動機。雪を降らせる事により犯人逃亡の犯跡をかき消す事による密室現場の構築。水車、琴の弦、欄間、日本刀、琴爪等純和風による道具設定。 この一作により第一回探偵作家クラブ賞を受賞。 当時同時に発表した「蝶々殺人事件」と人気を二分し、坂口安吾を筆頭とする純文学系作家・批評家のミステリー愛好家は「蝶々殺人事件」を推し、江戸川乱歩を筆頭とする探偵小説作家・批評家は「本陣殺人事件」を推していたと記憶する。 探偵小説畑の批評家が推挙する探偵作家クラブ賞に「本陣殺人事件」を冠したのも頷ける話。 いずれにしても、このすぐ後に発表する「獄門島」と合わせ、アガサ・クリスティーに匹敵する世界的に優れた本格探偵小説作家であると批評され、それが当時の共通認識であったようである。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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