マーラー:交響曲第7番『夜の歌』、モーツァルト:同第41番『ジュピター』 テンシュテット&LPO(ステレオ)(2CD)
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ほんず内閣総理大臣 | 北海道 | 不明 | 2012年03月12日
さて、これはなかなかに評価の分かれるところでしょう。演奏の完成度は、ライヴであるということを差し引いても、高いとは言えますまい。個々の奏者のミスはもとより、アンサンブルの精度が悪くて全体に引きずるような重ったるい調子。特にフレージングがいかにもゴツゴツしていて、セッション録音にあったとろけるような甘みが欠けています。録音の加減もあるのか、音色も全体に鈍くモノトーンで輝きに不足します。そういう意味では、正直、欠点だらけの出来栄えでしょう。ところが、個人的にテンシュテットひいきの者としては、このゴツゴツ・グダグダぶりが何ともたまらなく魅力的であります。スマートに、あるいはスリムに演奏されてもさっぱりいい感じにならないこの曲、クレンペラーもそうでしたが、こういう一種の武骨さが皮肉にも曲の破天荒な魅力をきわだたせてくれる、と個人的には思うのであります(但し、クレンペラーはやはり奇演だと思いますけど)。といふことで、マーラーの交響曲第7番に充分になじみ、なおかつテンシュテットのファンにとってはこれはもう★五つしかない評価ですな。そうでない方は、大減点されることでしょうし、そういう方には全くお薦めしない演奏です。「ジュピター」は、大編成による大きな作りで、ま、こんなもんでしょう。個人的に好きな曲ではないので、それ以上の感想なし。録音は年代的水準ですかな。特に良くもなく、悪いというほどでもありません。もう少しレンジが広くて、音に鮮度があるといいんですけどね。なお、ギターやマンドリンはやけに明瞭。バランスはちょっと変かな。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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淳メーカー | 愛知県 | 不明 | 2011年06月28日
40年近く前、当時中学生の私は、始めてこの曲を聴き、ゲンダイオンガクだと思いました。この曲だけがマーラーの中で苦手でした。それを払拭してくれたのが、テンシュテット盤とラトルの来日公演。いや随分時間がかかったものです。スタジオ盤に比べ振幅の差が激しく、テンシュテットの情熱はライブの傷を忘れさせてくれます。ロンドン・フィルの金管、打楽器隊の熱演も特筆に値します。「ジュピター」はモーツアルト色が薄れ、巨大な初期ロマン派シンフォニーに様変わり。古楽器系隆盛の時代にあって、貴重な60年代的演奏(褒め言葉)。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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M | 愛知県 | 不明 | 2011年04月26日
フルトヴェングラーにジュピターの演奏がない。彼のジュピターが聴きたい。と同時に何故ないのかが知りたい。ベームのように徹底して曲のフォルムと楽器の音を磨くだけでも楽譜が雄弁に音楽を語ってくれる。フルトヴェングラーは曲のドラマトゥルギーを意識的に展開、増殖するタイプの音楽家だった。フルトヴェングラーが指揮したら、このテンシュテットのようなジュピターになったのだろうか。それは分からない。しかしテンシュテットにはフルトヴェングラーと共通するある種の地平があるような気がする。それ故このジュピターを聴くとフルトヴェングラーのジュピターを聴けない空白感がそこそこ穴埋めされたような気持ちになれる。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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七海耀 | 埼玉県 | 不明 | 2010年12月22日
スタジオ録音にはない燃焼度の高さがこの演奏の売りである。かなり切迫した表現であり、テンシュテット特有の振幅の大きい見事な演奏である。ロンドンフィルも、まさに人生がこの演奏にかかっているかのようなのめりこみよう。アンダンテも非常に艶めかしい。リュートの音が明瞭に聞こえるなど、総じて打楽器系統は非常にクリアに録られており、かなり近接マイクのようである。ロイヤルアルバートホールとかロイヤルフェスティバルホールとかだとこういう風には響かないはずである。つまり、間接音控えめの、インパクトのある録音で、1980年のライブということを考えれば、相当の高水準と考えて良いと思う。41番はNDRハンブルグとの好演もあったが、こちらも良い。こちらは、会場がロイヤルアルバートホールでマスの響きで、間接音が豊かである。星5つを躊躇する理由はない。やはり、テンシュテットはマーラー指揮者だ。バーンスタインとはまた異なる燃焼系である。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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七海耀 | 埼玉県 | 不明 | 2010年12月22日
スタジオ録音にはない燃焼度の高さがこの演奏の売りである。かなり切迫した表現であり、テンシュテット特有の振幅の大きい見事な演奏である。ロンドンフィルも、まさに人生がこの演奏にかかっているかのようなのめりこみよう。アンダンテも非常に艶めかしい。リュートの音が明瞭に聞こえるなど、総じて打楽器系統は非常にクリアに録られており、かなり近接マイクのようである。ロイヤルアルバートホールとかロイヤルフェスティバルホールとかだとこういう風には響かないはずである。つまり、間接音控えめの、インパクトのある録音で、1980年のライブということを考えれば、相当の高水準と考えて良いと思う。41番はNDRハンブルグとの好演もあったが、こちらも良い。こちらは、会場がロイヤルアルバートホールでマスの響きで、間接音が豊かである。星5つを躊躇する理由はない。やはり、テンシュテットはマーラー指揮者だ。バーンスタインとはまた異なる燃焼系である。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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Abbadian | 東京都 | 不明 | 2009年09月19日
BBC Legendsのテンシュテットのライヴには,評判倒れのものが少なくない。彼の演奏の感情的振幅の激しさにオケが付いていけていないことが主な理由と思われるが,この演奏はその典型。何と言っても,80年代後半以降の録音と比較して,LPOの演奏力は格段に劣っている。特にマーラー,しかも第7のようにオケのアンサンブル力・ソロ能力の双方が求められる難曲では,80年代初頭までのLPOにはいかにも荷が重い。全てのパッセージの「入り」があやふやで,テンシュテットの意思力が全く伝わってこないもどかしさ,いつも「次のブラスは大丈夫か?」と心配しなければならない不安感は如何ともし難い。EMIの’93ライヴでも,特にブラスの不安定さは大きなマイナス要因だが,’90年代の演奏では晩年のテンシュテット特有の,一種独特な感情の振幅の大きさが説得力になっている。しかしこの演奏は,その水準には達していない。録音状態もこの時期のものとしては許容水準以下であり,発掘する意味があったのかどうか,と考えさせられる演奏である。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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たま | 広島県 | 不明 | 2008年10月26日
テンシュテットの爆発力に乾杯ブラーボゥ♪(・∀・)0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ポケエモン | 横浜 | 不明 | 2008年08月01日
ロンドフィナーレで鐘が前に出る。ノイマンやギーレンは、わりと唐突に聞こえる。93年ライヴのように全体が溶け合ってはいない。また、全楽章にわたり、ショルティの9番LSOをティンパニー協奏曲とたとえた人に習えば、まさにティンパニー協奏曲のようであり、他の打楽器類、ピチカート奏法などがマーラーの作り出した役割を魅力的にはっきりと演じる。他の指揮者との違いはその揺れ動くテンポ、ピアノフォルテの幅で聴こえてくる音が聴衆を劇的な感動に導いてしまうところにあり、それがまさにマーラーの意図したものだと感じさせるところにある0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ポケエモン | 横浜 | 不明 | 2008年07月27日
マーラーポリフォニーを満喫させる圧倒的ロンドフィナーレ、拍手。そこでそのCD2のラスト、ジュピターフィナーレをアンコール的に聴いた。エンディングの直前5〜6個のテーマが同時に聴こえてくる。モーツアルトポリフォニー。ベームでさえ、破綻寸前なのに、これはすごい!それで記憶に残ったのはジュピターフィナーレ。マーラーの印象がなかなかよみがえって来ない。アンコールを聴くべきじゃなかった。テンシュテット教になりたくないが、いまんとこ無理。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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リスナー | 湯の里 | 不明 | 2007年12月05日
テンシュテットは明確なポリシーを持ち、決して妥協をしなかったそうだ。だからBPOやVPOに嫌われた。世界中のオケや関係者から警戒された。悲しいことだ。ただ世界中で唯一LPOだけが、テンのポリシーと情熱を受け入れた。オケが指揮者を信頼し、全身全霊をかけて音楽に没入する記録はそれほど多くない。テンとLPOにはそれがある。両者の音楽は技術的なものを超えて圧倒的な説得力持つものが多い。人々の想いが技術を凌駕する瞬間。音楽は理屈ではない。テンとLPOこそ最高。不完全さすら感動的だ。ビールが旨い。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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コーキロマンハ | 神戸市 | 不明 | 2007年12月01日
ライブの熱気ムンムンの演奏で聴衆が呆気にとられつつ緊張しながら聞いているありさまが伝わってきます。激しいながらもトゲトゲしくならずマーラーの抒情を維持できるのはテンシュテットの技なのでしょう。ロンドン・フィルもスペックいっぱいに演奏していますがアンサンブルとか金管など個別の技量はNYPとかチェコ・フィルと比較し少し落ちるのかも・・・響きとか美しさはやや劣後する感じですが、演奏自体への影響は軽微。ベストチョイスのひとつですね!!1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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