うつりぎ　ゆき  |  京都市  |  不明  |  2007年04月15日

　この録音が最初に発売された盤で聴きましたが、これは過去全てのハイドンのピアノソナタのレコードの中でも、最高の演奏です。ハイドンの中期のソナタの、無駄の無い書法による清涼感と一抹の静寂感を、見事に表現しています。１曲目の42番の第１楽章の冒頭の「孤高感」は、まるでこの曲がディメトリックのアコーディオンの為に書かたのではと思わせる程です。「ピアノ曲をアコーディオンで弾いた変わり物」ではなく、これはあくまで正統なアプローチの演奏です。 　この奏者が録音しているバッハのゴールドベルグ変奏曲もぜひ聴いてみて下さい。