ブルックナー (1824-1896)

CD Sym, 6, : Klemperer / Npo

Sym, 6, : Klemperer / Npo

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    meji  |  神奈川県  |  不明  |  2015年12月29日

    クレンペラーのブル6SACDとは「ワーナーも渋いところを突いてきたな」と期待して購入した。比較対象となるのが、2003年にアビーロードスタジオでイアン・ジョーンズによってリマスタリングされたART−CDである。結果としてCDとSACDとの器の大きさの違いによるトゥッティでの頭打ち感で差が生じているものの、目立った音質改善は見られないようだ。ケースのタスキには「2015年最新リマスター」と銘打ってはいるが、解説にはリマスタリングに関する情報は一切掲載されておらず、改めてアナログマスターテープを回してリミキリングしたのか?リマスタリングの機材が変更されたのか?従来のARTとのリマスター方針の違いは何か?など全くもって不明だし、そもそも2003年のARTリマスターにおいても96-24録音機を用いていたはずであり、今回の音源も当時のPCM音源を用いた可能性すらある。解説は、音楽批評界の重鎮M氏によるものだが、恐ろしく内容が空虚で、こと音質に関する記述に至ってはピントが外れまくっており「聴かなくても書ける」レベルの内容だ。これならHMVの常連レビューアー諸氏の方が間違いなく正確で内容も的確だ。以前クレンペラーのマタイでも主張したが、かかる名盤SACDを大枚をはたいて購入する人の興味は、オリジナルのアナログマスターにいかに近いかに尽きるわけで、言うなれば演奏を買うのではなく、音質を買うのである。M氏によれば「ロバート・グーチはアナログ時代を代表するバランス・エンジニア」とあるが、キングスウェイホールでパーカーやウィルキンソンらが収録した一連の優秀録音と比べると、グーチの仕事は、サウンドステージの広がりや奥行、豊穣なホールレゾナンス、トランスペアレンシーにおいて劣っており、全体として窮屈な印象が否めず特に全奏時の混濁感は致命的だ。とはいえ、クレンペラーのパーカー録音はテスタメントのペトルーシュカぐらいしか無いし(他にあれば是非情報を頂きたい)、グーチにパーカーやウィルキンソンのようなサウンドを期待する方が間違っているわけで、筆者も元の録音の優劣をどうこう言うつもりはない。今回のSACDがオリジナルのマスターテープに最も忠実かどうかが知りたいだけだ。ワーナーミュージック・シャパンにはその説明責任があると思う。

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