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シューベルト(1797-1828)

SACD ピアノ・ソナタ第20番、他 河村尚子(p)

ピアノ・ソナタ第20番、他 河村尚子(p)

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    eroicka  |  不明  |  不明  |  2013年08月17日

    輝く透明なタッチの光彩をまとった奥ゆかしい表現の中に、たゆたう生の喜び、人生の儚さといったシューベルトの音楽の持つ影の部分がさりげなくのぞく。決して、ケンプやシュナーベルのように古典として一線を引いてとらえているのではなく、不治の病に苦しんだシューベルトの心境を理解して表現に反映させる現代のシューベルト演奏の系譜の中にはある。ただ、どす黒い苦さがオブラートにくるまれているだけなのである。苦さを前面に出すか否かがルプーやリヒテル、アシュケナージ、内田光子さんら現代のシューベルト弾きの大家と違うところだろう。世間には老成した大家の真似をしただけの中身のこなれない派手な演奏も多々あるようには思う。この河村さんの演奏は、(より感情表現が前面に出た)田部京子さんの優れたシューベルト演奏同様、(日本人らしい?)節度とさりげなさの中から、シューベルトの暗澹たる悲しみをあぶり出す。幾分、表現がこなれてないような部分も感じも受けなくもないが、老成した大家のような落ち着いた安定感があり、優れた演奏である。N響公演に登板した時から、注目しているが、派手なコンクール歴を重ねる人たちより、着実に実力派として大家への道を歩んでいくのではないか、と期待している。

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