てつ  |  東京都  |  不明  |  2016年07月31日

小生もアーノンクールの良き聴き手ではなかったが、このディスクには脱帽した。１０４番の冒頭を聞けばこれらの演奏の凄さがわかるだろう。充実した響きながら、リズムをしっかり刻むため、重くならない。１０４番の冒頭はのっぺりしたモノが多いが、これは全く違う。主部に入っても各声部のバランスが絶妙。かつ細かいフレージングにも拘っているので聞いていて発見が多い。いくらカラヤンやチェリビダッケが良い録音を残していても、ここまで流れと細部を両立されたら敵わないのではなかろうか。この演奏があったからミンコフスキはハイドンの古楽演奏にチャーミングさとか優しさとかを持ち込むしかなかったのかもしれない。コンセルトヘボウはこの前にモーツアルトの演奏があり、アーノンンクールのスタイルへの共感があるのだろう。どっしり踏み込んでおり、共感が漂う。良き指揮者と良き楽団がハイドン演奏の理想を目指し取り組んだこのディスク。一聴をお勧め申し上げる。

 

silver  |  東京都  |  不明  |  2012年03月23日

素晴らしい演奏!!絹のように艶やかなコンセルトヘボウの音に思わず鳥肌が立ってしまった。奥行きのある録音で、磨きぬかれた高級な音響空間が広がる。アーノンクールのブラームス全集で失敗した私ですが、このディスクで改めて彼の、古典派との相性の良さを再認識させられました。とにかく品が良く、凛然としていて、全てを包み込むようなハイドン。これぞ音楽。人々を幸せにする魔法だ。あらゆるハイドン演奏の中でも、とびっきりのディスク。これ以上言うことはありません。何はともあれお奨めいたします。宝物になるでしょう。

 

ピジョンバレー  |  鳩ヶ谷市  |  不明  |  2009年04月21日

私はアーノンクールが大嫌いだがこのハイドンは愉しく推薦できる。ともすれば退屈しがちな曲が実に生き生きと描かれている。ザロモン・セットのベストを競う名盤である。